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詩という名の誰かの想い

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[122]とある人物の日記〜承〜 - 投稿者:流石 麗雅

今まで隣を歩いていた子が座り込んだ。
辛そうに涙を流し呻いていたが私は手を差し伸べてやることが出来なかった。
不調を気付いてやれなかった事に深い後悔がつもる。
その子は背後で私に別れを告げていた。
「さようなら、友よ。
私はこれ以上、前にも後ろにも行けない。
辛さに負けたのだ。
けれど永遠を駈ける君達の戒めにはなれるだろう。
だから私は自ら永遠なる苦渋を味わおう」
背中越しに聞いた呟き。
何処かズルいような気がして、やってはいけない事のような気がして私は進め進めと言い続けた。
けれど
友は二度と私の隣を歩く事はなかった。
後ろからの足音もなく、ただ引き千切れるような叫びが聞こえるだけ。
今も、友は苦渋を背負い、私達は疲れても歩き続けねばならない事を伝え続けている。
友の言葉は実現した。
友が本当にそれを成し遂げたかった訳でない事を後に気付く。
彼が言っていたのは
自ら苦渋を背負い続けたい虚しい偉人の言葉ではなく
歩く事を拒否して現実から逃げた敗者の言い訳なのだ。
友の声を遠くで何度も聞いて
何度も振り返っては泣いた。
こんな事になるなら手を繋いで歩けば良かった。
皆が手を繋いで歩いていけば悲しまなくて良いのに。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そろそろ消えるかと思いまして…。
ちょいと暗いな…。

( 2004年05月03日 (月) 23時07分 )

- RES -

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