仰天サラリーマン議員構想/浅野氏“ナイター議会”提案
4月の東京都知事選に、事実上の出馬宣言を行った前宮城県知事で慶応大学教授の浅野史郎氏(59)が3日、大阪市内で開催されたシンポジウムに出席し、サラリーマンと地方議員を兼業する“サラリーマン議員構想”について語った。会社員でも出席できる土曜、日曜、さらに夜間も議会を開催するというアイデアだ。
都知事選の出馬について連日、注目を浴び続ける浅野氏が参加したシンポジウムのタイトルは「どうなる どうする 地方自治〜統一地方選を前に〜」。くしくも本人が統一地方選に出馬することになりそうで、約300人を超える聴衆がその発言に耳を傾けた。
飛び出したのは議会の土日、夜間開催という仰天プラン。「土日とか夜間に議会を開けば、日中仕事をしていて、一番、議員になりにくいサラリーマンも仕事をしながら議員をやれる。いろんな人たちを選ぶことが、議会の活性化につながる」と語った。
議会は会社員が働いている平日の午前や午後に開催されるため、物理的に会社員が議員を兼業することは難しい状況。実際、“サラリーマン議員”は全国でごく少数だ。そこで、浅野氏は通常の会社員が勤務している時間以外に議会を設定することで、昼は会社員、夜は地方議員という2つの顔を持てるアイデアを語った。
浅野氏は2日に都知事選について「後戻りできない状況」と事実上の出馬宣言を行ったが、「現在都政を勉強中」として公約などは明かしていない。そんな中で知事選につながりそうなアイデアが初めて語られた。
この日も出馬表明は行わなかったが、「残念ながら石原都知事については(地方)分権について言うとちょっと物足りなさを感じていた」と石原批判は忘れなかった。
知事選にはほかに共産党推薦の吉田万三氏(59)、建築家の黒川紀章氏(72)が出馬を表明している。
≪菅氏「展開は理想的」≫民主党の菅直人代表代行は3日の講演で、浅野史氏について「候補者選びの段階から市民が参加する形がいい。これまでの展開は理想的だ」と述べ、民主党が浅野氏の実質支援に回る形での都知事選勝利に自信を示した。菅氏は「最終的な(民主党としての)形は決まってないが、浅野氏は形式的な意味での政党の推薦、支持は求めないだろう」と指摘した。
[ 2007年03月04日付 スポーツニッポン紙面記事 ]
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/03/04/03.html