| [167] 『生命の實相』翻訳中の奇蹟  | 
 
 
 
- 童子 - 2013年03月18日 (月) 20時13分
 
  『白鳩』誌 42年5月号の箴言からです
 
 
 
   最近ドイツでは独逸語版『生長の家』が出てブームを巻き起こしつつあることは『生長の家』誌の“明窓浄机”欄で報じたことがあるが、その独逸語の翻訳者たるエルフリーデ・ホルナーゲル夫人は私が独逸で講演したときに聴講に来られた人で、それは通訳附講演であったので、通訳が適切でなかったのか、その講演そのものにはそれほど気を引かれなかったといわれたが、
   講演終了後、夫人は私の著書を購めてその本の扉にサインをするように私に求められたので、私は Blessings (私訳せば、“祝福”)と書いてその下に私の名をサインした。
 
   そのサインの文字を見たときに此のホルナーゲル夫人に霊感が来たのであった。つまり、私から或る霊的放射が夫人の体に流れ入った感じを受けたという報告であった。
 
   それから夫人は独逸訳の私の本を読み『天地一切のものと和解せよ』の教えに感動している時に、小鳥たちが近づいて来て肩にとまったりして夫人と話をするような奇蹟が起ったり、キリストに『私の家に来て下さい』と心の中で念じていると、生長の家本部の旧玄関の正面上方に安置されている白髪白髯の老祖の姿をした神像が自分の部屋にあらわれたりした。
 
   夫人は「キリストは、もっと若く三十幾歳位の人で瘠せた衰弱した十字架上の姿だと想像していたのに、これこそ、黙示録第一章にあらわれている神姿だ」とあとから気がついたという如き奇蹟をも経験した人である。
 
   ホルナーゲル夫人は、こういう“永遠のキリスト”の神像に直接触れた婦人であるから激しい宗教的熱情で『生命の實相』の独逸訳をはじめて、シュミット博士の今までの独逸訳は原典の一部が抄略されていて、原典の深い意味が捉えられていない結果、シュミット博士自信の哲学になっていることを惜しむといって、みずから再訳をはじめて、独逸語版『生長の家』誌を自費で出すことにし、近いうちには必ず、二、三万部の発行部数を確保するといって熱情をこめた手紙を寄越しているのである。
 
 
   シュミット博士訳の『生命の實相』、ホルナーゲル夫人訳の独逸訳しつつある『生命の實相』とを比べても、私はドイツ語が読めないので、何ともいえないが、訳文に深浅の相違が出て来るのは訳者の心境の深浅の問題であるのである。
 
   皆さんも『生命の實相』を幾度も読み直して、真理の理解の度を深めて頂くと同時に、御自分の心境を進めて頂きたいものである。
                           〜 つづく 
 
   
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