[10550]「対い蝶」 - 投稿者:繰る名
ひとりがみんなのために。 みんながひとりのために。 そんな世界があったなら、争いはないのに。
…貴方が言っていた言葉。 ****************
知った時の絶望は果てのないものだった。
この眼から光が失われること。
この肉体が廃れていくこと。
この自分の存在を疎ましく思われること。
やはり綺麗事は綺麗なままで。
周囲の環境はおもしろい程に変わっていった。
冷やかな視線、態度、物言い。
わかっていたことなのに、心はそんなに強くなくて。
戦うことの強さでは補えない弱さが、そこにはあった。
こんな時には、聡い自分が嫌になる。
きっと、この先には暗闇しかないと、理解してしまうからだろう。
それから、心を閉ざした日が続く。
それから、気丈に振る舞おうとした日が続く。
それから、自分の弱さに向き合わないようにしている日々が続いた。
それから…。
****************
貴方と出会ったことは、私の人生を変えました。
あの日、貴方のしたことが、どれだけ私に影響したかわかっていますか?
悔しくもありました。
でも、嬉しい…と思う気持ちの方が万倍強かった。
偽りの心を揺らされました。
貴方には敵が多かった。
私には本当の味方がいなかった。
…それだけの理由です。私たちの“親友”という定義は。
それでも良かった。
…この命、貴方が好きに使えばよい。
…―共に、散ろう。
(
2009年10月20日 (火) 17時52分 )
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- RES -
[10551] - 投稿者:繰る名
この詩をモチーフにした人物が分かった人はすごい! (すいませんブリーチに関係ないですが)
(
2009年10月20日 (火) 17時54分 )
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