『まひるの月を追いかけて』恩田陸
2003年出版 文芸春秋
私が奈良好き〜なのを知ってるお友達が
奈良が舞台になってるよーと教えてくれたので
やっとこさ、読んで見ました。(*^o^*)
主人公の女性と義理の兄とその恋人?たちのお話。
失踪した義理の兄を探しに主人公の妹と恋人が
奈良に来るところから物語は始まります。
奈良の中でも飛鳥が中心舞台となってるようで
飛鳥FANの私としては、あ、あの景色ねと
うんうん、うなづきながら読んで見ました。
ただなぜ飛鳥なのか?橘寺なのか?
読みが浅かったのでしょうか。私。(^-^;
なんていうか恩田さんの作品は2度目ですが、
真実がわかる少し前にこちらも気づいてしまう(笑)
きっとそう仕向けているんでしょうけど。
そのせいなのか。ホントのことがわかったとき、
あまり衝撃みたいなものを感じないんです。
ああ、そうなのかあ。みたいな。
理解したとかいうんじゃなくて記憶にすっぽり
おさまっちゃうというのかなあ。説明できない(笑)
全体的な流れとしては展開、おもしろかったです。
ぞくぞくするようなスリリングではないけれど
ミステリアスで期待させてくれる部分もありました。
ただ飛鳥の歴史FANとしては物足りなかったです。
もっと古代の人々とリンクして欲しかったなあ。
なぜ、その場所を選んだのか?わからないまま。
飛鳥にこだわる思いがやっぱりあったんでしょう。
でも、そのあっと言わせてくれるものが足りなくて
ちょっとさみしく思えました。古代浪漫を
少しばかりでも聞きかじってしまった私としては(笑)
あとは・・・恩田さんの感性というか感覚に
私が追いついていってないんだろうなあ。たぶん。
キャラクターひとりひとりについては魅力を感じました。
恋人?二人も。でも簡単にさらっと行きすぎ。
ネタバレになるのであえて具体的に書きませんけど。
主人公の彼女は天然にもマイペースにもミステリアスにも
それなりに魅力を感じるのですが、お兄さんがも一つ〜。
魅力を感じそうになると、あれ?ってなるんですね。
で、ラストを読んだ時、ええーーーって思いましたわ。
それは、ないんでしょうというか。
個人的には納得いかないですねえ。(爆)
まあ、でも、奈良の舞台のお話は大好きです。
明日香村を歩いたときの気分とかね。
枯葉一枚ですら、物語ができてしまうんだから。
かつて都のあった浪漫のあったあの場所ですから。
また、読んで見たいですね。>奈良が舞台ね。