『点と線』松本清張 文芸春秋
2002年 デラックス版(初版は昭和32年頃?)
『砂の器』を読んでから松本さんの本を
読みたいなあと思っていたときに見つけました。
図書館にある松本さんの本って出版時が昔だから
かなりぼろっちい(笑)本が多いのですが、
この本はすごくきれい!なんか得した気分・・・
なんでも松本清張全集の第一巻みたいです。
福岡市の香椎海岸で発見された男女の死体。
汚職事件渦中の某省課長補佐と愛人の心中と
誰もが思っていたのだが・・・(本帯より)
タイトルから連想すると、例えば野球でいうところの
打者が9人つながって打線になる−そんな風な
イメージを描きつつ読んでみました。
ひとつひとつの点がどのように線になっていくか、
読みながらつなげていくのも複雑かなあと
思ってたのですが、それほどでもなかったです。
案外わかりやすかったです。少なくとも砂の器よりも!
トリックはなかなかよめなかったけど、
犯人は案外早い段階でもしかして?と思いました。
あえてどこでとは言わないけど>言ったらわかりやすすぎ
時刻表のからくりはなかなかとけませんでした。
昭和30年代ということを考えるとあれがそんなに
あると思っていなかった私。(^^;>よみがあまい?
今だと難しいでしょうね・・・偶然?のあの時間。
東京なんか電車わんさかだもん。関西もだめでしょうね。
でも地方ならできちゃうのかも?どうでしょう・・・
舞台の中で北海道が出てきますが、私も少し経験あります
経験といっても小説に直接関係はないことですが(^^;
沿線の地理関係で行くと函館−小樽−札幌ですが、
小樽から函館に行くのにそのまま行くよりも
札幌に一度戻って特急?快速?に乗るほうが早いんです。
青春18切符とか在来線とか乗る方なら
JRの時刻表調べる機会あると思うんですけど、
いろいろ見てるとおもしろい部分がありますよね。
私も何度かチェックしたことがあります。(#^^#)
行かなくても見てるだけでおもしろいといえば
確かにそうかも・・・暇があればなんでしょうけどね。
ちなみにこの小樽−函館のあとは日本海に乗って
関西まで帰ってきました・・・日本海の切符は
事前に持ってたので、小樽−札幌−函館の乗り継ぎは
かなりハードだった記憶があります。1本遅れれば
もう乗れなかったってやつ。(^^;
小樽から直で函館だったら完璧にアウトだったなあ。
おまけにこの函館駅で私はそのチケットを
落としてしまったというハプニングもあり・・・
オチではないです。一応念のため。(爆)
今でも地方線ならこういうトリックも
実現できちゃったりして〜。(#^^#)
ドラマで何度かこの作品みかけたことあるのですが、
真剣に最初から見ていなかったのでストーリー
よくわかっていませんでした。原作読んだら
改めてドラマ見てみたくなりました〜。
本で読むより理解しやすいかも>数字の羅列(笑)
松本さんのミステリーは地味だけど深みがあって
おもしろいです。まだ2冊目ですが。(*^^*ゞ
『点と線』はたぶん代表作のひとつでしょうが、
砂の器に比べると・・・ラストがさみしかったかも。