2006 / 05 / 28 ( Sun ) 16:02
三月は深き紅の淵を 恩田 陸 (1997/07) 講談社
その本はたった一人にだけ、たった一晩だけしか
他人に貸してはなりません。
かつて一度でも、むさぼるように本を読む幸せを
味わったことのある人に。
こういうお約束のある本『三月は深き紅の淵を』を
めぐって4つのお話が描かれています。
4章の登場人物は全く違ってて話の内容も違ってて
ただひとつ共通点が『三月は深き紅の淵を』という本。
▼ネタバレは書きようがないかも♪保証はできませんが☆
ラストまで読みきって何度も読み返して・・・
はあ。疲れました!しみじみ☆
自分なりの答え、はこの作品でも出せませんでした(^^;
ただ読書中どれだけ引き込まれてしまったか!
最後まで読んでオチまで進んでみて
こんな気持ちになっちゃってるのに魅力的でした。
ミステリーに、小説に、自分がいままで求めてたもの、
ドラマでも映画でもなんでもいい、
話の途中はすごくおもしろいのに、
ラストがすべてまとまりすぎててみた後は
いまひとつだったって思った作品が最近多かったんです。
でも自分が求めるものが結末じゃなくて
その作品自体と考えるとしたら・・・
恩田さんの作品は今一番私にとって
ワクワクさせてくれる作家さんのような気がします。
結局のところ『三月は深き紅の淵を』ではっきりしてること、
誰かが書いた作品であるかもしれないしないかもしれない、
でもいろんな人が読みたくて気になってる作品であることは確か。
そんな感じでしょうか?
タイトルもサブタイトルも意味があるようなないような。
各章とテーマとリンクされてるようなされてないような。
あともうひとつー恩田さん自身もこの作品には登場してます・・・よね?
恩田さんも読み手のひとりであり、参加してる一人でもある?
みたいな・・・結末よりも大切なのは過程なのかもしれません。
うーん。次は何を読んでみようかな(o(^-^)o)