2006 / 08 / 27 ( Sun ) 07:57
蒲公英草紙―常野物語
恩田 陸 (2005/06)
集英社
舞台は20世紀初頭の東北の農村。
旧家のお嬢様の話し相手を務める少女・峰子の視点から語られる、
不思議な一族の運命。
時を超えて人々はめぐり合い、約束は果たされる。
切なさと懐かしさが交錯する感動長編。
▼ネタバレ注意報
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常野物語ってシリーズだったんですね。
何も知らず最後の本紹介のところ見てわかりました。
ネットで探してみたらこの作品はシリーズ第2弾だとか。
恩田さんの和の世界を読んだのは今回が初めて。
独特の世界観・・・は他の作品に比べると普通でした。
日本の民話とか古くからの言い伝えだとこういうこと
あっても不思議はないのかなーと思ったりします。
7章『運命』に近づくにつれドキドキしていました。
最初の方から峰子さんの思い出の日々のように感じられたので
槇村一族、聡子様は今は過去の人たちに思えてならなかったんです。
聡子様にもその不思議な力?能力?と表現すればいいのか・・・
あるように思えたシーンがいくつかありましたが、
特別そのことには触れてなかったように思います。
あくまで常野一族とかかわりがあったおうちのひと。
現代がいつになるのかと思えば日本の戦争終了日でした。
そのときに何気なく思い出したーという設定のようですが
いまいちインパクトが弱い気がしました。(^^;
廣隆様とのいくつかのエピソードも思い出とまりだったようで
少し期待はずれでもありました。
私の願望だったかもしれませんが・・・。
全体的には私の好きなタイプの作品でした。
7章までは本当に何がおこるのか?
読みながらも緊張感がありましたから。
文章の表現の描き方も常野一族ではないですが
独特の空気が流れているように思えて魅力がありました。
聡子様の最後と、現代とのリンクだけ・・・少し残念かな(*^^*ゞ
でもシリーズは読んでみたいです