アーモンド入りチョコレートのワルツ
いせ ひでこ、森 絵都 他 (1996/10)
講談社
十三歳・十四歳・十五歳―。季節はふいに終わり、
もう二度とはじまらない。
シューマン「子供の情景」、バッハ「ゴルドベルグ変奏曲」、
サティ「童話音楽の献立表」。
三つのピアノ曲の調べから、きらめくような「あのころ」に
語りかける三つの物語がうまれた…。 (本書より)
3つのピアノ曲をテーマにした3つの短編集。
たまたま図書館にあったので、借りて見ました。
なんかおいしそうだったし。チョコレート♪
<子供は眠る>
ロベルト=シューマン 子供の情景より
子供の頃ってこういうイベントがわくわくしちゃいますね。
私はいとこが年はなれてたので、合宿みたいなことはできなくて。
なんだか読んでてあこがれました。
クラシックって子供にとっては本当に眠いもの。
そのよさ、がわからなくて仕方ないものですね。
でも、最後まで聴くことができたら・・・
まるでクリスマスのサンタさんがくるまで起きてるぞ!と
がんばってたころ、思い出しちゃいます。
何にがんばってたのか、戦ってた(笑)のか。
でも子供心に必死になるんでしょうね。
大人になるってことは、嘘が上手になるってことなのかなあ。
もちろんいい嘘だよ。優しい嘘ですよん。
<彼女のアリア>
J=S=バッハ ゴルドベルグ変奏曲より
不眠症ってけっこうつらいですよねえ。
大人になってからはけっこうあるんですけど。眠れない夜。
子供でなったら・・・余計悩みそうですね。
でもそれがきっかけでお友達になれるのってステキな感じがします。
ただ嘘は〜。うーん。さっきの作品もそうだったけど、
どこまでの嘘、は許されるのでしょうか?
いっちゃいけない?って言われると絶対いけない!とは
言い切れない、だろうねぇ。でもいいよ、とはいえないよねぇ。
難しいところですね。でもラストはよかったですね。青春・・・かな。
<アーモンド入りチョコレートのワルツ>
エリック=サティ 童話音楽の献立表より
どんなワルツなのか、すごく興味津々になってしまいました。
腹がたつけど、魅力のある外人さんだなぁ。
少なくとも、絹子先生は、目の前にいたらあこがれるだろうなあ。私。
ピアノって音楽ってこういう意味があるんだと思う。
ただ弾く、だけじゃあ、ないんだよって思ったよ。
私は4歳のころからピアノ習ってたけど、あまり好きになれなかった。
習ったことは今でもよかったかなと思うけど・・・
もっと興味のあることを、いろいろしてみたかったなぁって今思います。
学生時代にピアノの授業があったんだけどね。
そのときが・・・たぶん一番がんばってたような気もします。
音楽ってこういうものなんだってね。
本文の中にあったこのメッセージが印象的でした。
『去る者は去る。だけど、きちんと残っている人たちもいる。
それはきっと絹子先生のやりかたが正しいとか、まちがっているかとかの
問題ではなく、好みの問題なのだろう』−本文よりー
この言葉をある人に送りたいな、と思いました。
自分にとってもステキな意味のある言葉として受け止めたい。
3つのピアノ曲、今度探してみたいです。
アーモンド入りチョコレートってどんなかなあ?
今の季節にぴったりのchocoな気がするけど(#^^#)