リズム 森 絵都 (1991/06) 講談社
流れるように読んでしまいました(^-^;
昔こんな風に感じたことあったかなあ、
こんなこと、考えたりしたかなあ。なんて
子供の頃を記憶をたどりながら読みました。

同じできごと、があったとしても、
子供の頃に受けた感じと
大人になってから受けた感じは
ずいぶん違う気がします。
また大人になってからも、
10年前と今では微妙に違うときもある。

さゆきちゃんは自分のおうちをこわされたような
そんな感じがしたんだろうなあと思います。
子供の頃だとそれがすごくさみしく感じるだろうな。
大人だったら感じない、わけではないのだけど。
ただ大人だったら自分もいろいろ見てるし経験してるし
仕方ないと思えたり、理解できてしまうようになってる気がする。
いいことか、悪いことか、わからないけど。
大人になることは、それに慣らされていくことなのかな。

いとこの真ちゃんのキャラ、正直言うと目の前にもしいたら、
私はさゆきちゃんのお母さんのように思うかもしれない。
でもこの本の中で読んでる分には一番好きなキャラでもありました。

帯にも書いてるけど、
『心の中でリズムをとるんだ。まわりの音なんて関係ない
自分だけのリズムをー。』がとてもココロに残りました。

特に大人になると、そういうことができなくなっちゃうから。
子供の頃は周りを見えてないことも多かったし、
それで平気だったのに。
大人になるとそれができなくて。いやでも見えてしまって(><)
それでさみしい思いをいっぱいしたこともありました・・・
だからこの言葉がとてもすっと入って
ココロを優しく包んでくれた気がします。
こうなれるといいのだけどd(^-^)ネ！

絵本とか児童書とか一般小説より言葉も読みやすくて。
ある意味一般小説よる描きやすいかと？・・・でも奥が深い。
子供の心をとらえる文章を読みやすく書くことのムズカシさが
どれほど大変なものか、そういうことを
学生時代学んだ記憶があります。

森さんの作品は児童文学の世界だから
やさしい言葉で語りかけてるけど、
そのメッセージは子供だけにとどまらず、
むしろ大人へ語りかけたいような
そんなエッセンスがいつもつまっている作品が
多いかな☆と思ってます。

といっても私はまだ数冊も読んでないのですが・・・
次は何を読もうかなあ。