巻頭2句の「沖縄忌波間に挙手の父がいる」はとても良く、選にしようとしたのですが、止めました。 と、言うのも戦争を経験したことがないからです。 佳句として選にするとなると、未経験者として戦争を綺麗ごとにしているような気がして、実際に経験している人にとっては毎日、生死の境で生きてきたので、それを十七文字で片付けて良いのか判断が難しいような気がします。 なま句会に行くと、参加者は(失礼ながら)老人が多く、必ず、戦争句が見受けられます。 実体験を十七文字にするのは大変なことかもしれませんが、それを読み手がどのように感じ取れば良いのか、難しいです。
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