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私が尊敬している宗教家:その2 (2651)
日時:2012年10月21日 (日) 16時03分
名前:中村晃生

話が修業のことになったついでに、未だに衆生の為に身を粉にして祈り続けておられる宗教家を紹介しよう。この方は密教の行者さんで、福岡県の篠栗町のお寺で祈祷をなさっているS先生である。もう既に80歳半ばになっておられるが、それでも朝早くから夜遅くまで全国からその高名を聞いて信者さんが駆けつけ、休憩する時間も無いほどである。
私も、霊能者はいろいろ知っているが、私が知る限りではS先生はぴか一ではないかと思う。
この先生の素晴らしい点は、元々が密教行者だった訳では無く、50代半ばまでは、普通の市井の商売人であったことだ。しかも、彼女は元々カトリック教徒だった(先祖は島原の隠れキリシタンだった)。それが、ある日、神から「人々の救済をするか、それとも命を召し上げるか、どちらを選ぶか」の選択を命ぜられたのである。元はと言えば、その20年前に次女を産む時に非常な難産で、母親か赤ん坊のいずれかしか生き残らないという事態に陥った。入院していた彼女は、無意識の中で医者がそういうのを聞き、「私はどうなってもいいので、この子だけは生かしてください」と、天の父に懸命に祈ったという。その結果、双方とも神様から助けられたのだった。
「20年前の約束を忘れたか」と、神は聞いてきた。その時が、ちょうど次女の20歳の誕生日だった。
もちろん、彼女は「人々の救済に尽くします」と答えた。
その瞬間、彼女の魂は天界に召し上げられ、天界での修行が始まったという。下界では肉体人間は存在する訳だから、意識の無い一種の狂人のようになったらしい。天界での修行の中で「日本では三密加持をせよ」との指示を受けた。100日間の天界での修業の後、再び下界に戻される。魂は肉体に戻ったが、そこから1000日の荒行が始まった(おわるまで布団の中で寝たことは無いという)。各地で滝に打たれ、神社、仏閣に参じて祈った。分からないことだらけだったが、その都度、神や仏の霊が指導してくれた。その後、彼女の力が認められ、篠栗の尼寺を任されることになった。
私も大川市長当時、高名は聞いていたが、実際にご縁があったのは、現在の妻と再婚してから、その10年後であった。先生と私の妻とはウマが合うのか、度々 お世話になっている。
この先生の所では月に一度は滝行がある。私も度々参加しているが、やはり滝行は厳しい。特に厳冬の滝行は体にこたえる。でもS先生は、30年間も黙々と行を行っている。信仰者の厳しさである。
ある時、先生とフランスにまで旅行したことがある。元々はカトリック信者の為、天の父にこうした修業をそろそろ卒業できないか、聖地のフランスのルルドの滝まで聞きに行った。私が語学ができるので、随行した次第である。
だが父の答えは厳しかった現世で命のある限りは衆生の救済の仕事は続けなければできないそうだ。
宗教とは、信仰とは、かくも厳しいものなのだ。私たちは命の限り、神様との約束を誠実に果たす必要がある。それが、信仰で救われた者の生きる道なのである。



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