市や県や警察に対して -

岩手県人さん

初めまして、司法書士のほそのです。
さて、ご質問の件･･･

自治体の職員本人や市や県や警察に対する
損害賠償請求や懲戒請求は、先ずは
違法性のある社会的事実が相当に積み重ねられた上で
行われる必要があります。
そして、その事実の積み重ねにより
保護法益が著しく害され回復し難い損害が現在する状況にある
ということも明らかにする必要があります。

ですから、ある一定の不正な事実を
目の前で確認したとしても
たとえ不愉快極まりない状況にあるとしても
それだけでは、国や自治体に対し
損害賠償や懲戒請求を求めることはできません。

ある一定の不正な事実が存在すること。
そして、ある一定の損害が生じていること。
さらに、その損害が
そのある一定の不正な事実により生じていること。
かつ、その損害が加害者的な立場にある者の
故意、過失により生じたこと。
などを、被害者的立場にある者が全て立証する必要があります。

言わば、不法行為に基づく損害賠償請求に必要な要件事実を
全て備えておく必要があります。

この作業には相当の時間、労力を要すると思われます。

確かに、目の前に不正な事実が存在し
各関係機関に対し、然るべき改善を求めたにも関わらず
何ら必要な措置を講じてくれない･･･というのは
どうにもやりきれない話であるとは、心情的には理解できます。

私も日常生活の中で、岩手県人さんと同様な気持ちを
抱くことは少なからずあります。

歩行者・自転車専用道路を
バイクが走行するなど言語道断です！

しかし、しかしながら各関係機関に対し
法的な責任を追及するには、法的な要件を備えた上で
かつ、法的な手順を踏まなければなりません。

また、改善策を求めるには
各関係機関に委ねられているであろう
広範囲な裁量権を良い方向に作用させる努力も
必要となってくるでしょう。

誠に骨の折れる作業となるでしょうが
今後も継続的に各関係機関に対し
不正行為の抜本的な解決に必要な措置を講じるよう
働きかけていくことは非常に良いことであると思います。
しかも、その働きかけを
岩手県県人さんのお考えに共鳴して下さる方々と共に
行っていけば、一個人の意見に止まらず
その地域の住民の意見へと発展し
いつの日か必ず、皆さんのその努力が
報われるのではないかと考える次第です。

一個人の行動には、やはり限界があると思います。

しかし、今後も努力をやめないで下さいね。。。

岩手県人さんの努力が
いつの日か報われんことを祈っております･･･

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