警察に捕まってローンの返済ができなかった。 -

ひでさん　初めまして司法書士のほそのです。

ご質問の件…

結論から申し上げれば、
ひでさんのご友人が望まれるようには進まないと思います。

「期限の利益」という用語があります。
本件のようにローンで住宅を購入するという法律行為について
ある一定の期間即ち
月々の支払期日までその支払を猶予されるというような場合など
客観的には、債務者側の利益を考慮した特約ではあります。
しかし、一方で特定の事由が発生した場合
その「期限の利益」は喪失し
債権者の利益実現のために作用する
例えば、本件のように一括請求を受けることなど
「期限の利益」は、契約当事者双方のために存在します。

どの様な契約にも、この「期限の利益の喪失約款」の条項は
付されていると思います。

本件の場合は、不可抗力が原因で生じた事由ではないし
そもそも金銭債権については
不可抗力による履行不能は認められていないですから
何ら帰責事由のない相手方に
再契約の正当性を主張することはできないのです。
当然に、履行済の頭金の一部返還についも
根拠が示せない以上、不可能なことだと思います。

事前に打つべき対策はいくつもあったと思います。
先ずは、然るべき事情を相手方に
通知しておくべきであったでしょう。

競売の申立がなされている以上
その手続きの課程で、所有権を失わない方法を
考えていくしかありませんね。
方法は裁判所からも通知がなされていると思いますから
対処できる選択をすべきでしょう。

契約により、物品を購入し
金銭債権が発生した以上
問題となるのは、その契約に従い
債務が履行されたのか否か、それに尽きます。

一見すると酷なことと思えますが
一個人の都合により左右されない
様々な客観的事情が介在するからこそ、各種の法律行為により
一個人の権利や財産が守られるのだということを
再確認してみて下さい。

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