淡路島内3市の補助金不正受給:228件、5億6053万円 洲本市、返還へ /兵庫
◇洲本市、1億4256万円返還へ
洲本・淡路・南あわじ3市は20日、04年10月の台風23号に伴って被害復旧のために実施した「農地農業用施設災害復旧事業」で、農林水産省から不正受給した3市の補助金は228件計5億6053万円にのぼり、うち1億4380万円を返還すると発表した。洲本市では、同市分の返還額1億4256万円を今年度の一般会計補正予算案に盛り込み、開会中の議会に提案する。3市長と県農村環境課、淡路県民局、洲本土地改良事務所の担当者らが記者会見で調査結果とともに明らかにした。
調査結果によると、洲本市は04年度に予算がつき、05年度に繰り越した工事1943件のうち188件が05年度末までに完了せず、補助金4億7553万円を不正受給した。同様に、淡路市は繰り越した3741件のうち34件が未完了で補助金6481万円を、南あわじ市も繰り越した589件のうち6件が未完了で、補助金2018万円を不正受給した。
返還額は、件数が膨大で、山間地のため工事が困難であった特別の事情を考慮し、洲本市が昨年12月末までに完了しなかった20件の工事費と事務費の計1億4256万円、淡路市が事務雑費の94万円、南あわじ市も事務雑費の29万円。淡路・南あわじ2市は予備費で対応したいとしている。また、県も事業費の減額に伴って事務費403万円を返還する。
上田茂淡路県民局長は「検査対象が多く、現場確認ができていなかったことは、遺憾で反省している。今後は検査体制を確立していきたい」と述べた。【登口修】
〔淡路版〕
毎日新聞 2007年3月21日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/archive/news/2007/03/21/20070321ddlk28040374000c.html
市政執行は市長の責任!
■選挙で選ばれ、強大な行政権限を保持する市長は今回の件に、もっと責任感を持つべきだ。
>「収入役と農業振興部長が指示していた(神戸新聞)」
としているが、下僚に責任を負わせるだけでよいのか?市長としての監督責任はどうなのか?「服務倫理規定に基づき判断する」とあるが、下僚へのみの処分だけで済ますのであれば異議がある。
他市は、
>「産業振興部長と所管の総合事務所長が発案し、市長が決断した(門・淡路市長)」
>「自身を含め、職員らの厳正な処分を考える(柳・洲本市長)」
と、トップ自らが潔く責任を認めている。
繰り返すが、市政執行は市長が全的な責任を負っている。それが首長というものだ。
■この他に、同じような事例は無いか?
事務執行全般に緩みがないかどうかこの際、徹底的にチェックしてはどうか?
■再発防止策もきちんと示すべきだ。
他市は
>「新年度から、工事検査担当特命参事を置く(門・淡路市長)」
など具体策を明らかにしている。
「喉もと過ぎれば・・・・」ということが無いよう、議会も厳しく糺して欲しい。