name:天弓
Date:2007年02月19日 (月) 19時06分 No.365
name:天弓
Date:2007年03月02日 (金) 00時25分 No.439
神戸新聞の3/1該当記事
■夕張市職員に学ぶ 南あわじで研修会
2007/03/01
四月から財政再建団体になる見通しの北海道夕張市の職員を招き、南あわじ市議らが自治体の財政破たんを教訓にした行政運営を学ぶ公開研修会を四日、南あわじ市湊の西淡公民館で開く。夕張市の現状を知り、今後の南あわじ市の財政状況について考える。参加無料。
南あわじ市議六人でつくる会派「至誠クラブ」が主催する公開研修会「がんばれ!夕張市」。
当日は、夕張市役所で土木課や総務課を経て観光協会事務局長となった高橋善昭さんと税務課を経て観光課に在籍する鈴木健一さんの二人を招く。
同市のこれまでの経過や住民生活の現状のほか、淡路から北海道に移住した開拓民の姿を描いた映画「北の零年」の撮影道具を管理する同観光協会の取り組みも紹介する。午後一時半-四時。(大森 武)
http://www.kobe-np.co.jp/chiiki/aw/index.shtml
name:天弓
Date:2007年03月03日 (土) 01時06分 No.443
name:天弓
Date:2007年03月04日 (日) 11時25分 No.449
議員が政治活動をするのは至極当然
某板で
>至誠クラブが新聞織り込みを入れたのが政治活動であり、政治倫理違反であるとN議員とI議員が文句を言ってきた?
とありますが、為にする議論ですね。
■議員とは、政治家である。政治家は、政治活動を行ってこそ政治家なのであります。
それをせずに利権を貪ったり、主導権争いに明け暮れるようでは、政治家ではなく「政治屋」といわれても仕方が無いのでは?
批判を行っている人士は、具体的に議員政治倫理条例のどの条文に違反しているというのか、どこが「政治倫理基準」に外れているというのか指摘してみなされ。
■ちなみに「政治活動」と「選挙運動」の違いは以下の通り。
・選挙運動と政治活動の違いは?
政治上の目的をもって行われるいっさいの活動が政治活動と言われています。
ですから、広い意味では選挙運動も政治活動の一部なのですが、公職選挙法では選挙運動と政治活動を理論的に明確に区別しており、それらを定義付けすると次のように解釈できます。
【選挙運動】
特定の選挙に、特定の候補者の当選をはかること又は当選させないことを目的に『投票行為を勧める』こと。
【政治活動】
政治上の目的をもって行われるいっさいの活動から、選挙運動にわたる行為を除いたもの。
<http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/qa/qa03.html>
批判を行なった人士は「政治活動」と「選挙運動」の違いがお分かりか?
天弓さんのおっしゃるとおり
政治倫理条例に違反をしている確信があるのであれば、正式に調査請求をすべきだと思います。
某議員さんも、再調査は一般質問ではなく政治倫理審査会にどうぞといいたいです。だれに答弁を求めるのですか。
name:天弓
Date:2007年03月04日 (日) 22時09分 No.452
name:天弓
Date:2007年03月05日 (月) 18時58分 No.456
蛭子さんにこういう討論をさせたくない/共産党夕張市議の反対討論
■「財政再建団体計画」に対する 反対討論
JANJAN(07.2.28)
夕張市議会議員 熊谷桂子
日本共産党の熊谷桂子です。
議案第2号 夕張市財政再建計画書の提出について、および、関連するすべての議案について、反対の立場から 一括して討論いたします。
まず、今回の財政破綻についてその大前提となるはずの、原因も責任の所在も明確にされないまま、すべての負担が市民に押し付けられようとしており、説明責任が果たされたとは到底いえません。
解消すべき赤字額を353億円としていますが、その内訳をみれば一般会計・住宅管理会計では60億円に過ぎず、観光事業会計分が186億円と53%を占めています。
第3セクターの運営実態も含め、それぞれの会計の債務がどのような経過と原因で累積したのか、明らかにする責任があるはずです。詳細は不明のまま一方的に過酷な負担を市民に押し付ることが許されるはずはありません。
徹底的な情報公開が行なわれなければ、到底市民の納得は得られません。もちろん、補助金目当てに過大な観光投資に暴走し、莫大な赤字を隠蔽しながら不適正な経理を重ねてきた、夕張市の行政責任は厳しく問われなければなりませんが、補助金制度を利用して自治体に箱物投資・観光投資をあおり、誘導した国の産業政策、と、同時に国の政策に乗じて、自治体を借金漬けにし、金利で莫大な利益を得た大手銀行の果たした役割と責任についても問われなければなりません。
今般 示された夕張市の財政再建計画は、11月に出された枠組みに、若干の手直しが加えられたものの、『全国最高の住民負担・全国最低の行政サービス』という基本路線はそのままで、再建どころか 市民生活が破壊され、地域破壊、自治体破壊につながるほどの過酷な内容です。
<財政破綻の原因と責任について>
炭鉱で生まれた山間の町, かつて、「炭都」と呼ばれ、最盛期は11万人を超える人口を誇った夕張市、その夕張市が今、財政破綻にいたり、財政再建計画を確定しようとしています。
そもそも、夕張市の財政破綻の根本的な要因は、国のエネルギー政策の転換による炭鉱閉山と産炭地対策にあります。明治時代の産業政策の下、開鉱し、「まず石炭ありき」の中で生まれたマチが、国の政策によって石炭を掘り続け、国のエネルギー政策転換、石炭切り捨ての下で1981年、85年と続いた多数の犠牲を出した大規模災害を経て、87年の国の第8次石炭政策により、90年には全て炭鉱が閉山に追込まれました。
北炭夕張新炭鉱は閉山後、社会的責任を放棄し、それに伴って、夕張市が北炭所有の土地・住宅・病院などの引き取り、市営住宅・浴場・水道・学校・道路・体育館の整備などいわゆる『後処理』に費やした588億円の事業のうち、322億円を地方債で賄っています。
土地・山林全てが担保に提供されていたことから、市と市民が活用するにも抵当権の解除のため、相当の価格で市が買い取らざるを得ず、土地開発公社は、長期・短期借入金85億円を抱えていますが、使用している土地は13%にすぎません。
こうした北炭の反社会的責任についても、再検証される必要があります。 公社の土地先行取得、使用・未使用の情報すべてが公開されるべきですが、このような土地開発公社の債務まで、市民が負担しなければならないのはきわめて不条理です。
政府のエネルギー政策の転換によって、市は炭鉱の閉山が進み、1960年には最多の約11万を超える人口が約十分の一にまで激減していく中で、市は地域の特性を生かした観光事業に取り組もうと、79年には「石炭の歴史村」事業に着手しました。
全国的なリゾート開発の下で行われた観光開発には松下興産が参入しましたが、松下興産はリゾートが下火になると一切を市に押し付けて撤退し、これも財政を圧迫する大きな要因になっています。
市が身の丈をはるかに超える観光開発に事業の見通しなく、次々に乗り出し借金を膨らませたこと、さらに、赤字財政のやりくりと隠蔽のために、会計間の不適切な操作を行い、結果として借金を膨大にしたことも、重大な要因です。
歴代の日本共産党市議団は、とくに身の丈を超えるハコモノ行政に対して厳しく批判し、観光拡大路線からの転換、福祉、医療、教育を基本にすえた、住民本位の市政の推進を提起してきました。
国の旧産炭地対策は、01年度には国が産炭地域臨時措置法を打ち切り、産炭地域交付金=年約2億円が廃止され、地方交付税の「産炭地域補正」も5年間で段階的に廃止されました。
さらに市が行財政改革で17億円の節減をはかったにもかかわらず、その時期に、『段階補正の縮小』と地方交付税大幅削減が重なり、自民・公明政治による「三位一体改革」地方交付税等削減は23億円にものぼり、2000年度に比べると、05年度の地方交付税は68億円から47億円へ21億円もの削減となり、標準財政規模が50億円足らずの市財政への最後の決定的な打撃となりました。
これが産炭法の失効とともに市財政にとどめを刺したのではないでしょうか。また、夕張市を財政破綻に追込んだ国、適切な支援を怠った道とともに、大銀行の責任を改めて強く問う必要があります。
社会的・道義的に『貸し手責任』を問われなければならない、大銀行はどこなのか、今、夕張市民に『全国最高の負担、全国最低の行政サービス』が押し付けられようとしているとき、夕張市は債権者の全貌を市民の前に明らかにするのが当然の責任です。
情報公開の義務、主権者としての市民に対する『説明責任』があります。『再建計画』で市民の理解と協力を得ようとするからには、直ちに債権者別の債務の全貌を公開すべきです。
また、菅総務相も「債権者などの責任分担を明確にし、債権・債務を整理することが必要だ」と答えています。情報公開をうやむやにすれば市民の理解は得られるはずはありません。
また、財政再建団体への申請を表明した6月20日から、8ヶ月を過ぎた今となっても、問題の本質を市民に明らかにせず、こうなった最大の原因である、市民不在の行政のやり方が改められていません。
計画策定の段階のおいても たくさんの問題を残しています。市民の生活に重大な影響を及ぼす重要で膨大な審議資料は すべて委員会当日にしか 資料が出されず、議会や住民説明会で何度要求されても十分な情報公開がなされず、最終審議の場である昨日の委員会においてさえも、積算の根拠となる 数字や考え方が公にされず、チェックするための議会であるはずが、白紙委任に等しい審議を強行されたことは、総務省や道が標榜している「情報公開」にも、「住民の理解と納得」にも、程遠いものであるといわざるを得ません。
次に、再建計画が住民生活と地域を崩壊に導く問題点について、改めて指摘します。
今あたかも夕張市の財政運営、乱脈経営にのみ原因を求め、国と道の責任、企業や銀行の責任を不問にして、その犠牲を市民にのみ、転嫁する再建計画が策定されようとしていることは、断じて許すことはできません。
まず第一点目に、市民の命と健康が不安にさらされていることです。市立病院の閉鎖は救急医療・夜間診療を放棄することとなり、栗山町、岩見沢市、札幌周辺などへの長時間・広域の搬送・救急体制が必要となります。
また、入院病床の激減とともに人工透析が不能になり、週一回程度の限定的ではあったものの、応援医師による診療が行われてきた眼科・歯科・耳鼻咽喉科・産婦人科などを受信してきた患者は、他市町村の医療機関への転院を強いられ、患者や家族の体力的負担、高すぎる交通費負担と時間的負担を強いられることとなります。
市は、医師・看護師など医療スタッフ確保の困難を最大の理由としていますが、これをもって地域の医療体制を崩壊させることは許されるものではありません。
とりわけ、長期間にわたり、週に何度も治療が必要とされる透析治療に関しては、復活をめざし、それまでの間、透析患者の交通費負担を道が全額負担すること、他の診療科目の受診者に対しても、交通費の助成などが必要です。
また、救急体制の問題では、救急救命士が必ず乗務している、複数の救急車が必要であるにも関わらず、必要な人的配置がされていません。今、夕張市民が最も望んでいるのは、地域医療センターとして、名実ともに機能する医療施設です。
あらためて「住み続けられる夕張への再生」のために、「緊急医療・夜間診療・人工透析などの機能を果たす地域の医療センターとしての医療機関が必要であり、「いつでも救急出動できる救急救命士配置の複数救急車の確保」を要求するものです。
また、除雪に関しては降雪量が10センチから15センチに後退したことにより、地形的に不利な地域では交通に障害が出ています。地域の道路事情に即した安全を最優先にした除雪体制が必要です。
第二点目に、五十四事業の廃止については、緩和ないし代替措置が全くなされていません。
その事業の本来の趣旨や必要性をふまえ、市民が参画して必要性や対応策をよく論議することが重要ですが、通院交通費の復路助成、バス路線や便数の確保、市民法律相談、農業担い手後継対策、中小企業育成対策費補助などが軒並み打ち切り、地場産業育成でも、メロン農家への連作障害予防などまで打ち切られます。
第三点目に「市内唯一の養護老人ホームを廃止」「小中学校を統廃合」「集会施設・図書館・美術館・スポーツ施設・バス路線・老人福祉会館・公衆トイレの問題」など、施設の廃止と使用料金の大幅な値上げは、市民の生きがい対策、文化・スポーツ、生涯教育などに重大な支障をきたします。
憲法で保障されている『健康で文化的な最低限度の生活』を保障しながら、再建のための、銀行の債権の一部放棄・一部凍結や、国・道の責任として 住民への福祉・教育などの 行政水準の維持こそが 今求められています。
第四点目に、市職員の大量退職、第3セクター従業員など多くの労働者が雇用不安にさらされ、大量の市外流出が危惧されているにも関わらず、有効な雇用の確保・拡大の緊急対策すらなされていません。
市民が住み続けられる対策がなければ、計画の中に予定された税収すら見込めないはずです。これでどうやって、財政再建をするのでしょうか。
「国と道の責任、企業や銀行の責任を一切問わず、巨額な財政赤字のすべてを市民に負わせて自治体再編の『見せしめ』にすることは断じて許されることではありません。
夕張市の再建計画は赤字解消の財政再建計画であるとともに、夕張再生の計画でなければなりません。「ここで暮らし続けたい」「何か力になりたい」という住民の自治と助け合いが作れなければ、どんな財政再建計画があっても、夕張再生はできません。子どもたちも、お年よりも笑顔で、安心して暮らせる夕張が求められています。
夕張問題は、夕張だけの問題ではありません。求められているのは、憲法と地方自治の本旨、住民の声に沿った夕張市の再生です。自治体に『スリム化競争』を強いるような政府の圧力に屈するのではなく、この財政再建計画は、まず、国や道、企業や銀行などの責任を明らかにしたうえで、抜本的に
見直すことが必要です。
また、住民が参画したうえで、地域のあり方を論議し、住民が安心して展望をもって暮らせる 夕張再生計画も 平行して策定することが必要です。
以上のことから、議案第2号 夕張市財政再建計画書の提出について、および、この議案にかかわるすべての議案についての反対討論といたします。
http://www.senkyo.janjan.jp/report/0703/00000706.html
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中身については異論もあるが、共産党市議さんとしてはある意味では当然の内容であろう。
この反対討論では、夕張市が陥っている苛烈な状況が余すところ無く述べられ、報道で読むより詳細が分かりやすい。そこにこの討論の価値がある。
「夕張問題は、夕張だけの問題ではありません」まさしくその通り、これは南あわじ市の問題でもある。
わが市の共産党蛭子議員にこのような討論をせざるを得ないような状況に追い込まないために、議会の活性化が今ほど求められている時はない。
name:天弓
Date:2007年03月05日 (月) 19時02分 No.457
議会活性化のヒント
■政治をもっとわかりやすく身近なものへ ― 議会改革キャンペーン「変えなきゃ!議会2007」スタート!
JANJAN2007/02/19
http://www.janjan.jp/government/0702/0702180285/1.php
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地域の意思決定や政治のあり方を、市民にもっと分かりやすく身近なものへとするため、それぞれの自治体議会(都道府県市区町村)を、公開の場で議員同士が自由に討議する議会へ変えようと訴える、全国一斉の議会改革キャンペーン「変えなきゃ!議会2007」が2月17日にスタートし、東京・新宿でキャンペーンアピール活動が行なわれた。
関連サイト:変えなきゃ!議会2007
キャンペーンは、今年四月の統一自治体選挙(統一地方選挙)において、実際に選挙に立候補する際に、キャンペーンが呼びかける、まずはじめに実現すべき議会改革項目3項目を、選挙公約やマニフェストに盛り込み、改革実現を約束する議員を、それぞれの自治体議会に多数生み出すことによって、現実的に議会を変えていくことをめざしている。
同日新宿駅西口での街頭アピールでは、呼びかけ人代表である廣瀬克哉(法政大学)さんを口火に、関東を中心とした各地域の多様なキャンペーン賛同者8名が、さまざなま立場から現在の議会の現状と議会改革の必要性を訴え、キャンペーンへの参加を呼びかけるパンフレットの配布を行なった。
また、キャンペーンのスタートにあわせて行なってきた「全国自治体議会の運営に関する実態調査2007」(全国1980自治体対象)について、第一次速報として、2月9日までに回答のあった1178団体の集計・分析結果をHPにて公開。キャンペーンが掲げる改革項目3項目に関連する「自由な討議度」「市民参加度」「透明度」について、それぞれの自治体ごとの「議会改革進捗度」を、「○△×」形式にて掲載した。
これまでの議会に関する調査や各種データでは明らかにできなかった、議会運営のあり方、実態を明らかにするはじめての悉皆調査として、今後さらに未回答議会へ回答を求めるとともに、集計分析作業をすすめ、3月上旬には、最終報告として取りまとめる予定だ。
・調査結果についての分析:http://gikai-kaikaku.net/result0217.html
・全国の自治体ごとの評価:http://gikai-kaikaku.net/status.html
自治体議会改革フォーラムとは
「選挙のときにはしっかりと名前を連呼し、市民の声も聴きにはくるが、普段はなにをやっているのかまったくわからない。耳に入るのは、議員の不祥事や問題のある政務調査費の使い方ばかり。そんな議員が、本当に何十人、十何人も必要なのか。」――わたしたちの社会がもっている民主主義の制度である「議会」に対して、市民の評価は、きわめてきびしい状態にある。期待された地域の「立法府」としての役割をほとんど果たせないばかりか、議員同士が政策について議論する場面を、市民はほとんど見ることができず、議会に対して積極的になにかを期待するという意識すらなくなりつつある。
そうした議会が置かれた現状に対して、多くの自治体議員が「危機感」を覚えており、積極的に議会改革を訴える議員も徐々に増えつつあるが、長い年月をかけて積み重ねられた議会の慣習や先例、所属する議員の意識などは、個々の議員が声を上げても、なかなか変えることができないのが現実だ。
そんな中、2001年の分権改革以降、自治体議会の「立法府」としての機能を発揮するため、各地の自治体議員や市民、研究者らが「条例づくり」について議論してきた「市民と議員の条例づくり交流会議」(※)において、本格的な議会改革の必要性、政党や会派、個々の議員間の対立を超えて、幅広い層の議員の間で合意でき、共通して取り組むことのできる議会改革を設定し、現実的に議会を変えていくための議会改革キャンペーンが提起され、その後、参加者有志を中心に準備を進め、先月1月25日に、キックオフ、議会改革キャンペーン「変えなきゃ!議会2007」を提起した。
今回の統一自治体選挙で掲げる共通目標は、I:議員同士が責任を持って自由に討議する議会、II:市民も参加できる開かれた議会、III:積極的に情報を公開し透明性のある議会――の3項目。当たり前のように思えても、実はほとんどの議会で実現できていない、しかも法律の改正などは必要がなく、いずれも議会の意思のみ、つまり議員間で合意すれば実現できる項目で、先行して改革に取り組み、多くの自治体議員の間で共感を得ている事例や、全国の都道府県、市、町村の各議長会の提言や報告の内容なども盛り込んだ内容でもある。
知事や市区町村長と議会の議員がそれぞれ選挙で選ばれる二元代表制にあって、たった一人選ばれる「長」の代表制とはまったく異なった役割が期待される、それぞれが市民の代表である複数の議員が互いの立場や代表制を担いながら、公開の場で徹底的に議論し、地域の意思を決定するという、議会にしかできない役割を、しっかりと果たせる議会へ変えることで、地域の政治や自治のあり方を見えやすく、分かりやすいものにする。そういった地域の民主主義が展開される舞台へと議会を変えるため、全国の現職の自治体議員や議員の選挙へ立候補予定者をはじめ、実際に選挙で議員を選ぶ市民に対して、議会改革キャンペーンを呼びかけている。
・自治体議会改革フォーラム:http://gikai-kaikaku.net/
・市民と議員の条例づくり交流会議:http://www.citizens-i.org/jourei/
【参考】
・北海道栗山町議会「議会改革・議会活性化」
・全国都道府県議会議長会 都道府県議会制度研究会
改革・地方議会―さらなる前進へ向けて―(平成18年3月29日)
・全国市議会議長会 都市行政問題研究会
「分権時代における市議会のあり方」に関する調査研究報告書
〜市議会の現場から議会制度を見つめ直す〜(平成18年2月)
・全国町村議会議長会 第2次地方(町村)議会活性化研究会
分権時代に対応した新たな町村議会の活性化方策〜あるべき議会像を求めて〜最終報告 (平成18年4月)
(亀井誠史)
◇
関連サイト:ザ・選挙(JanJan 全国政治家データベース)
name:天弓
Date:2007年03月06日 (火) 21時29分 No.459
もう市議いらぬ 夕張の赤字見逃した 〈選択の責任・上〉/朝日新聞
2007年03月05日17時41分
「もう、市議はいらねえべや」。年配の男性が声を荒らげた。昨年11月、北海道夕張市の紅葉山会館で開かれた住民説明会に、100人ほどが詰めかけていた。市税などが引き上げられ、市議報酬は全国最低水準までカットされる。そんな再建計画が市職員から説明された時だった。
「財政破綻(はたん)に気づかねえ市議会なら、これからは町内会長にやらせろ。議員に給料を払うより、保育や老人医療に使ったほうがいい」。発言を続けた男性の怒りは収まらなかった。
積み重ねられた赤字額は353億円。起債残高などを含めると600億円超の借金を抱え込んで、夕張市は近く財政再建団体の指定を受ける。
□ □
「議会のチェック能力は零点じゃないかい。10点くらいつけたいけど、その10点何なんだと市民に問われると、説明できない」。市議1期目の正木邦明さん(58)はそう言ってうなだれた。「お年寄りのための街づくりとか、市議の仕事は市民の声を届けることだと思っていた」と話す。
4年前、後藤健二市長(65)が初当選議員を集めて開いた会合で、前年度決算は黒字で収支は均衡していると説明を受けた。「だから去年6月に赤字総額を聞いて、エエッとなったんだ」
95年から1期だけ務めた小林吉宏さん(61)は「決算委員会でも、分厚い決算書を渡されてべらべらっと説明が進む。質問なんてできないのさ。土地公社やら三セクやらゴチャゴチャだった」と振り返る。いくつも特別会計がある市財政全体をつかむことは、専門スタッフもいない地方議員には難しかった。
さらに夕張では、新年度借りた資金を繰り入れて前年度会計を黒字にしたり、一般会計と特別会計の間で資金をやりとりし帳尻をあわせたりと、「ジャンプ方式」と呼ばれる独自の会計手法をとっていた。それが巨額の赤字を見えにくくした。
だが、7期目の千代川則男さん(59)は「全体像はともかく、財政が苦しいことはみなわかっていたんだ」と言う。「施設ではなく観光事業の中身で工夫しようと、議論したことはある。ハコモノ行政に慣れた議会では多数派にならなかった」
若手市議の間では「4期以上は戦犯。次は立候補なんかできない」とささやかれている。
□ □
「もう議員の価値がなくなると思うんだ」
5期務めた板谷信男さん(59)は昨年暮れ、十数人の支持者と開いた忘年会で、今年4月の選挙に立候補しない考えを打ち明けた。
再建団体移行後の市議会は、国が認めた再建計画の枠からはずれた新たな提案はできなくなる。「そうだな」「もう、やめれ」。続投を求める声は出なかった。
市長選とともに行われる夕張市議選は、4月15日に告示、同22日に投開票される。あと2カ月を切っても、議員後援会の看板やポスターなどはほとんど見られない。財政見直しの一環で、議員定数は18から9に半減するが、それだけの候補者が出てくるかどうか。
引退する板谷さんを応援してきたすし店主、坂井賢一さん(54)は、それでも必ず投票に行く、という。「これからは市民が協力して行政をもり立てなければいけない。市長も市議も、人を動かすことができる人が必要だ」と思う。
それが誰なのか、投票日までに見極めたい。
□ □
夕張をはじめとする自治体の財政危機、相次ぎ発覚した官製談合、政務調査費など議員特権の問題。地方政治に向けられる目がかつてなく厳しい中で、統一地方選を迎える。ふるさとを守るためには、私たちはどんな選択をすればよいのか。夕張の街で考える。
http://www2.asahi.com/senkyo2007t/news/aTKY200703050220.html
name:天弓
Date:2007年03月06日 (火) 21時33分 No.460
「国が何とかしてくれる」 〈選択の責任・中〉/朝日新聞
2007年03月06日01時11分
「中田市長は先頭に立って戦え」「我々のリーダーは中田」
演壇にむしろ旗が掲げられ、北海道夕張市の会場を400人以上が埋め尽くした。市長選を2カ月後に控えた99年2月。引退の意向だった中田鉄治市長(当時)に6選立候補を促す「夕張市民勝手連合」の集会だった。
勝手連のメンバー吉岡民夫さん(79)が聴衆に訴えた。「市長が代われば2年以内に財政再建団体になる。中田さんでなければ市民生活は守れない」。熱気に押されるように中田市長は立候補を表明。最後の任期を務めることになった。
□ □
今日の財政破綻につながる巨額赤字は、79年から03年まで6期24年務めた中田前市長時代に作られた。夕張は相次ぐ炭鉱閉山で人口流出が続いていた。それを食い止めるため推進したのが「石炭の歴史村」やホテル、映画祭開催などへの積極的な観光投資だった。
市助役出身の中田市長は、産炭地域振興審議会など国の諮問機関委員を務め、映画祭では夕張の名を国際的に広めた。事業への補助金や起債許可を次々取りつける政治力に、地元は期待した。
「国も炭鉱会社も労働者と家族を見捨てた。みんな家でしょんぼりしていたところに活気が出たんだ」。中田市長と同じ79年、北海道炭礦汽船労組の女性組織から推されて市議になった秋元嘉代さん(80)は言う。
新たな雇用先を求めた炭労、中田市長がかつて委員長を務めた市職労、公共事業頼りの建設業協会、商工会議所、地元自治会。主立った組織が後援会に名を連ねた。
支持した夕張の人たちには、共通の思いがあった。「夕張の問題は国のエネルギー政策転換が原因。最後は国が何とかしてくれるはずだ」
やがて景気の悪化とともに、観光事業は低迷してゆく。国は補助や起債を渋り始めた。それでも「国や道に顔がきくのは中田さんだけ。借金が膨らんでいるのが分かっていても、任せ続けるしかなかった」と、三菱大夕張炭鉱の労組役員をした松原等さん(73)。
□ □
「中田頼み」の市政を有権者はどこかで変えられなかったのだろうか。
中田市長は3回の無投票当選を重ねた。4期目の91年選挙で初めて、自動車整備工場を経営していた藤田正春さん(71)が挑戦した。
「中田さんは大きな事業をするときも、市民説明会などほとんど開かなかった。ガラス張りの行政でなければと思った」と藤田さん。中田8365票に対し5853票を集め、周囲を驚かせた。
95年選挙には、市議から樋浦善弘さん(65)が立候補した。ワンマン市政を批判し、投資が身の丈に合っていない、借金が多すぎるとも訴えた。結果は、中田7782票対5076票だった。
「市民意識が変わらなかった。ここでは炭鉱がなくなった後、行政が一番支配力がある。お上意識というか、長いものに巻かれろだった」。敗れた樋浦さんはそうみる。
中田市長が翻意して立った99年にも、市議の小林吉宏さん(62)が打って出た。支持者の前で市長選に出ると宣言したとき、1割近い人が即座に事務所から出て行った。狭い町には幾重ものしがらみがある。中田6594票対5007票。
中田市長を退場させたのは結局、有権者の選択ではなく、健康問題だった。03年の選挙は4人が立った末に、助役だった後藤健二さん(65)が当選。その後藤市長が昨年6月、財政破綻を宣言する。中田さんは引退の年に77歳で死去していた。
http://www2.asahi.com/senkyo2007t/news/aTKY200703050221.html
name:天弓
Date:2007年03月08日 (木) 08時08分 No.465
「市民みんなで」芽生え 〈選択の責任・下〉/朝日新聞
2007年03月07日17時20分
4日の日曜、北海道夕張市のゆうばり文化スポーツセンターで、地元の若者たちを中心にしたミニバレーボール大会が開かれる。市内の12チームが参加する。半年近く前――。「もう今までのような形ではできません」。市体育協会主催の毎年のバレーボール大会について、市職員が関係者に通告した。
道立夕張高校の3年生59人が1日、卒業式を迎えた。夕張に残る生徒も、離れる生徒もいる=北海道夕張市で
2カ月にわたって開く大会の運営費の半額を補助してきたが、次は出せない。夜、練習場として無料で提供していた小・中学校の体育館も、暖房費や電気代がかかるため使えなくなる。
大会は、全市から若者が集まる交流の機会だった。バレーを通じてつきあい始めたり、結婚したりといった例もあった。
「もったいない」「1日だけの大会でもいいじゃないですか」。話し合いを重ね、経費を節約して自主開催することが固まった。
運営委員長を引き受けたのは、市内の食品会社に勤める山城寛之さん(27)。「何年か前に初めて出た大会で、こんなに若い人がいたのかと驚いた。なくしてはいけないと思った」。副委員長のひとり、樋口翼さん(26)は「これからの夕張は市民みんなで考えていかないと。ビシッと前向きに」と話す。
来年以降、大会を大きくしていこうと、2人は話し合っている。
□ □
1月半ば、「夕張酒造」という名の会社が市内で産声を上げた。
自己破産した夕張市の第三セクター、「石炭の歴史村観光」が運営していた酒製造・販売施設「めろん城」を引き継ぐ。めろん城で総務課長をしていた飯田嘉明さん(45)が、同僚3人と設立した。
酒販会社の夕張支店に勤めていた飯田さんは、94年にめろん城に転職。メロンのワインやゼリーの企画開発にかかわった。市が観光施設をつくるのは必要だと思っていたが、三セクの意思決定の遅さには違和感もあった。
昨年11月29日朝、自己破産の申請方針が報じられた。夕方、従業員が呼び集められると、破産管財人に選任された弁護士がいた。
札幌に引っ越そうかと考えた。だが、中3の長男は「夕張高校に行きたい」と答えた。高1の長女も中1の次男も夕張に大勢の友達がいる。会社には世話になったとの思いもある。夕張に骨を埋める気持ちで、会社設立に踏み切った。
今後は、売れ筋商品に絞って製造・販売を再開する。「身の丈にあった経営を着実に。難しいことじゃない」。残ることを決意させてくれた子どもたちのためにも、4月の選挙では「夕張を盛り上げてくれそうな候補者」を選びたい。
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石炭産業の衰退後、夕張市が国に頼り、市民が市の施策に頼り切るなかで、選挙や議会を通じた行政へのチェックはうまく働かなくなっていた。だが今、自治意識の芽が生まれているようにも見える。
「畑がある以上、土地を離れるわけにはいかない」と豊田英幸さん(35)は言う。作っている夕張メロンは全国ブランドだ。夕張も悪いことばかりではない。「こういう状況になったのは、これまで投票してきた自分たちに責任がある。今度の選挙に臨む気持ちは、今までと違う」と言う。
畑の除雪はほぼ済ませた。温室で育てている苗の植え替えが終わるころに、選挙戦が始まる。
http://www2.asahi.com/senkyo2007t/news/aTKY200703050224.html
name:天弓
Date:2007年03月08日 (木) 19時40分 No.469
原口議員の一般質問、拝読しました。
天弓さま
私は、ぶりっ子の、作文を読まされた気がして、後味がよろしくありません。
南あわじ市の市議会議員として、本当にこんな優等生ぶった、自分自身を見失った一般質問でいいのか? という感を拭えません。
それというのも、今現在、南あわじ市で『議会チェック機能』が完全に麻痺している『イングランドの丘の諸問題』を放置して、どうして、胸を張っておのれ自身を南あわじ市議といえるのか?
私には、それが不思議でならない。
会派としての勉強は大いに結構だが、それが単なるパフォーマンスであってはならない。
会派としてまずやらなければならないのは、他市から何かを学ぶのではなく、まずおのれ自身の足元をしかと見定め、行動することであると思う。
『イングランドの丘の諸問題』に果敢に取り組んではじめて『至誠クラブ』は、会派として南あわじ市民の認知を受けるのだと思う。
name:天弓
Date:2007年03月10日 (土) 11時35分 No.471
Re:原口議員の一般質問、拝読しました。
ドラゴンさま、ご投稿ありがとうございます。
厳しいご指摘、さすがにドラゴンさまだと感服しております(^^)
私としては昨今の厳しい状況、特に利権をチラつかせての切り崩し策動など、政治とはこんなに難しいものなのかと、つくづく感じさせられています。
私からみると原口議員の質問内容は、以前と比べて注目すべき変化があると見ています。以前のような「唯々諾々」の姿勢ではないなと。「甘い」と笑われるかなぁ?
ただし彼の「変化」がパフォーマンスではなく「本当」であるとすれば、その抱いた疑念を突き詰めていく知的作業の過程で必ず
> 『イングランドの丘の諸問題』に果敢に取り組
むことになっていくはず。この点では、私もドラゴンさまに全く同意です。
政治家の資質について。
天弓 さま
確かに、原口市議に変化は起きているのだと思いますが、政治家にとって一番大切なのは、自分が、今、どこに立っているか、正確に把握することにあるのだと思います。
債権を放置したままのヤミ退職金、イングランド丘に関する諸問題等、今の南あわじ市議はみんな、その上に立っているのであり、彼らの足裏に何も伝わらないのか、それが不思議で仕方ないのです。
それと、天弓 さま、梅の木に桜の花が咲かないように、人間の持って生まれた感性は、なかなか、どうにもなりません。
とにもかくにも、次の選挙まで、今のメンバーでやってゆくしかないのですから、お先真っ暗な状態の中で、原口市議の奮闘を祈るしかないようです。
name:天弓
Date:2007年03月11日 (日) 18時06分 No.480
Re:政治家の資質について。
ドラゴンさま
> 梅の木に桜の花が咲かないように、人間の持って生まれた感性は、なかなか、どうにもなりません。
昨今の状況は「キツネのことを『狸』と言い、『たぬき』のことを人と言う」嫌な動きが多いですね。
私達が「人」と思っていると、実はそれはキツネやタヌキだったりする。
少なくとも、伏魔殿に潜む狐や狸に騙されぬよう、心せねばと思います。
それと特に最近は、野望に飢えた"暴れん坊"のオオカミや、手下の「野良犬」も出没しているとか。皆様もお気をつけあれ。
name:天弓
Date:2007年03月19日 (月) 19時03分 No.512
name:天弓
Date:2007年03月25日 (日) 22時55分 No.522
神戸新聞が特集記事で、至誠ク「研修会」を取り上げる
それでも、選ぶ −2007ひょうご統一地方選(神戸新聞)
1.夕張ショック (2007/03/22)
破綻招いた「無関心」/問われる議員の監視能力
「まちが瀕死(ひんし)状態なのに、誰も分からなかったんです」
男性が厳しい表情で訴えると、会場は静まり返った。三月四日、南あわじ市の西淡公民館。市議二十八人のうち六人が属する保守系会派「至誠クラブ」は、初めて公開研修会を開いた。講師は財政破綻(はたん)した夕張市の職員二人。市民ら約百人を前に、観光課の鈴木健一さん(37)が語ったのは“転落への道”だった。
「炭坑から観光へ」の掛け声のもと、次々と建てられたレジャー施設。借金は膨れ上がり、公開研修会の二日後、夕張市は財政再建団体に指定された。三百五十三億円を返済する計画の中身は、市民税や下水道料金などの引き上げと、公共サービスの引き下げ。小中学校は十一校が二、三校になる。ツケは一万三千人の市民に回された。
鈴木さんも四月には転職し、札幌へ行く。市職員として最後の名刺には「あなたのまちは大丈夫?」と刷り込んだ。
「夕張を教訓に、わがまちを考えたかった」と企画した南あわじ市議。会場の女性(60)は「夕張の話が聞きたくて来た。南あわじの財政や議員はよく知らない」と苦笑した。
質疑応答で最初に手を挙げたのは同じ島内の淡路市議だった。「南あわじはまだ体力がある。うちは再建団体一歩手前」と声を張り上げた。
■
三月十二日、淡路市津名地域の市立高齢者入浴施設「いい湯だな」では十五人のお年寄りが座敷でカラオケのマイクを握っていた。「うまい、うまい」。拍手が響く。
弁当を食べながらつぶやきが漏れた。「もう集まれへんなあ」。皆がうつむく。施設は三月末で閉鎖される。三百円の料金で六十五歳以上は年間十回分無料。グループで気兼ねなく使え、常に予約でいっぱいだった。柳豊文さん(73)は「市に金がないと、こうなるんやな」と声を落とした。
同市は新年度から六つの公共施設を閉じる。背景には県内でも有数の財政難がある。一般会計の借金残高六百三十三億円(二〇〇四年度末)は、同規模自治体の平均の約二倍。市民一人あたりの借金総額(〇五年度末)は二百十五万円に上る。
企業の島外流出が相次ぐなど収入は増えないのに、支出はかさむ。合併前の旧五町分ある公共施設は計四百八に及ぶ。人口約五万人のまちに小学校は二十四ある。
「市民の反発が強い学校統廃合にも手を付けざるを得ない」と門康彦市長。「財政破綻という最悪の結果を招かないためには、市民に理解してもらうしかない」
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“夕張ショック”は、地方の財政難が住民生活を左右する現実を突き付けただけでなく、「議員の監視能力」を問うきっかけにもなった。
再び、南あわじ市の公開研修会。市議が市の財政を説明すると厳しい質問が飛んだ。「二〇一〇―一一年めどの黒字化は、どうやって実現するのか」。市議は言葉に詰まり、言った。「それは当局に頑張ってもらえるかと…」
この市議は「専門知識になると、役所に太刀打ちできない」と認める。熱心に質疑応答を聞いていた団体職員の豊田公隆さん(36)は「議員には十年、二十年後を見据えてチェックできる目を持ってほしい」と要望した。
夕張市を定年退職し、今は嘱託職員の高橋善昭さん(62)は目に涙を浮かべながらメッセージを送った。「無謀な行政を止めることができたのは議員と市民。無関心がとてつもない悲劇を生む」
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統一地方選が迫る。だが、自分の暮らしにどう影響するのか、具体的にイメージできない。地方議会が役割を果たせているのかも疑問だ。それでも―。私たちは「選ぶ意義」を見つけたい。
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/200703erabu/01.html