歌帖楓月 |
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ガイガー管理官(25才 しんぼうたまらん男): いらっさいませこんばんは、お嬢さん方! 僕ね、黙ってられない人なのよ。色々と、手持ちディスクはあるんだけど緘口令? でも、しんぼうたまらん。 だからね?
またまた、「これから起こるはずの物語」をこっそり連載しちゃいますーー!! ではどうぞ!
:::::::::::::::::: 夜の公邸。夜空から冷えた空気が降ってくるようだ。そろそろ晩秋を迎える冴えた星空が広がる。 「わからない?」 国軍の若き幹部は、今夜は家庭教師になっていた。 「……なんでこの式をこっちに代入できるの? 同じ式を同じ式に代入することにならないの? 結局ゼロイコールゼロになって、答えが出ないんじゃないの?」 目の前の赤茶色の髪の少女は、眉間にしわを作って頭を捻っている。 「じゃあ試しに言った通り代入してごらん」 そう言うと、少女は、うーん、とうなった。 「やってみる……」 さらさらさら、と、鉛筆の擦れる音が立つ。 青年は少女の書いて行く数式をじっと見る。 「そこは+じゃなくて−」 「あ、そうか。……あれ? できた」 少女の予想に反して、どうやら問題は解けたようだ。少女は、ますます困惑した。 「なんでゼロイコールゼロにならないの?」 答えは出たが、よりわからなくなった。 「おかしいな」 青年は、やや首を傾げて笑った。 「さっき説明した通りだけどね? 明日学校に行って、同じ質問を、数学の先生にしてみればいい。私とは説明のしかたが違うだろうから、見方が変わって理解しやすくなるんじゃないかな」 自分の説明でわからなければ、他から聞きなさいということだ。 「うん……聞いてみる」 こればかりは、一人で考え抜いても理解するのには時間がかかる。 「ありがとう中将。あのね……、もう一つ、宿題があるんだけど……」 「何の宿題?」 「化学」
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ガイガー: おお。真面目に家庭教師をやってるねえ。 今の所はね? ではまた次回! |
(134)投稿日:2005年02月06日 (日) 00時58分
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