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情報処理課分室 のぞき見 D.M.B.

ここは、DEEP METAL BATTLE を、一部の登場人物がのぞき見しているページです。
これもとりあえず作品の一つとして見てください。ネタバレありです。

そのほか、疑問感想などございましたら、ぜひぜひ書き込んでください。お待ちしてます!

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歌帖楓月
ガイガー管理官(25歳男 絶賛避難中):
どうも今晩は。えー、本編は絶賛更新中断中でも、らぶえっちブログ「ラブラブ小説修行中フォー!!」にて絶賛飛び入り参加中の、DMB主人公格であるところの、ゼルク氏とロイエルちゃんですが。なんでも絶賛つければ何とかなると思ってる僕ですが。

今回は、こばなしにもならない、日常のひとかけらなどを抽出しまして、皆さんのお目汚しをはかろうかななどと企んでいるところの、あなたのガイガーです。
いや、実に簡潔明瞭な文章ですな。
では、「日常のひとかけら」
ゼルク氏とロイエルちゃんの、それぞれが「ぽうっ」となるところ、をお送りします。年齢設定はゼルク氏25歳、ロイエルちゃん18歳、首都ミッドガルに来て半年くらいでしょうか、そのあたりで。

はー長い前置きでした。ではどうぞ。他愛ないですけどね。

:::::::::::

本の片付け時における、ロイエルの「惚ける(ほうける)」

公邸の書斎に新しい本棚が入り、ゼルクベルガーが整理をしているところに、ロイエルが遊びに来た。ゼルクの母親からお使いを頼まれたのだ。
「たくさんもらったから、お食べなさいって、イングリット教授が」
見ると、菓子の箱である。
この子に食べさせればいいのに、と、教授の息子は思った。
「あのね、二箱ずつ、もらったんですって」
ロイエルが言い足した。
「手伝っても、いいの? あの本とか、本棚に入れるの?」
事典の山を指差して、ロイエルがゼルクベルガーに確認した。
だが、首を振られてしまった。
「重いからいいよ。これは自分でするから、」
「持てるもの」
ロイエルは、無理だと言われると、意地を張ってそれをしようとする。
「ほんとに重いから」
ゼルクが忠告するが、
「大丈夫よ? だって私、村では水汲みとか……」
言いつつ、ひもでくくってある4冊の事典を、ぐいと持ち上げ、
「……」
眉根を寄せると、意地になって、ちょっとよろけながら両手で抱え上げた。
「ほら無理だろう?」
ほうほうの体で持って歩く姿を、青年に呆れられる。
「も、持てるものっ」
意地を張るが、ひもが指に食い込む。痛い。
「無理しない。あまり重い物を持つと、身長が伸びなくなるよ?」
「もう伸びないもの、」
見かねたゼルクベルガーが、片手でひょいと横取りした。
「貸しなさい」
「わ、」
急に重さから解放されて、ロイエルの体が傾ぐ。その体は、青年のもう片方の腕に軽々と受け止められた。
「……」
ロイエルが、ぽかんとして、ゼルクを見上げた。
「どうしたの? 立てる?」
青年は事典を持ったまま、軽く笑った。少女の指に目を留めて、「赤くなってるよ」と言う。
「え……」
ロイエルは急いで、頬に手をやった。
「?」
ゼルクベルガーは首を傾げた。
「手だよ?」
「あ。……うん」

:::::::::::

本を片付けた後、お茶の時間における、ゼルクベルガーの「惚ける」

「邪魔だった?」
「邪魔じゃないよ。助かったよ」
新しい本棚に、本を収納し終えた二人は、一階の居間でお茶を飲んだ。ロイエルが持って来たお菓子を並べて。
「おまんじゅう、おいしいね」
嬉しそうに、小さな薄皮饅頭を食べるロイエルに、ゼルクベルガーは「家に持って帰っていいよ」と言った。
「ううん。持って行きなさいって、教授に言われたもの」
彼自身は、甘いものをそれほど好まない。それを知らない母ではない、はずなのだが。
「『お友達に甘いもの好きな人がいるはずだから』ですって」
ロイエルが、重要な一言を、付け足した。
ゼルクにとって、そんな「友人」に心当たりがあるとすれば一人だけだった。
「そんなものいないから、ロイエルが食べなさい」
「ガイガーさんが可哀想」
言い当てられて、ゼルクの眉間にしわが刻まれた。
「どうしてそこでガイガーの名前が出てくるんだろう?」
「お友達でしょう? 甘いものが大好きな」
さあどうだろうね、と、ゼルクは惚ける(とぼける)。
「甘いものが大好きなロイエルに食べてもらった方がいいよ」
「うちにあるもの」
首を振るロイエルに、ゼルクは笑ってみせる。
「じゃ、泊まって食べていく?」
「私、明日も学校だよ? もうっ。ガイガーさんに食べてもらったら?」
「誰だろうそれは。初めて聞く名前だけど?」
「もうっ、惚けないで!(とぼけないで)
:::::::::::

ガイガー:
ゼルク君、なにこれ!? 僕へのいやがらせ!? 僕は「ぽうっと、ほうける」方を望んだ訳であって「とぼける」なんて望んでないんだよ!? 同じ文字でもえらい違いだよ。
しかも、僕にはお菓子くれないの!?
ゼルク君ひどいよゼルク君、
まだ怒ってるの!?
まだ仕返しなの!?
ゼルク君とロイエルちゃんのナレソメを、僕の「お友達」にお話しただけなのに!?


い、今に見てろよ……ううッ(逆恨み)
(236)投稿日:2006年12月20日 (水) 00時59分



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