歌帖楓月 |
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ガイガー(25歳 男): 皆さんこんばんはー! 何ですと? 本日更新分他作品よりも時間が随分後じゃないか、ですって? ……まあそんなこともあります。人生色々、お嬢さんも色々、かっこいい男は僕だけ。 はい。素直に白状しましょう。すんません忘れてました!
てなことで、さくさくいきましょうね!〔IF〕の続きです!
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キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』
DEEP METAL BATTLE [IF]1 第12話
そして、領主の館。 可憐な少女は、石の上で朝を迎えた。 「……結局、中将とはなんにもありませんでしたわ……」 苦い表情でため息が漏れる。 「なんてことなの。このわたくしの魅力になびかない殿方がいるなんて」 何か、効果的な作戦はないかしら。外見とは全く逆の、百戦錬磨の猛者のような抜かりのない思考を、この少女はしている。 「取り敢えず、他の国軍兵士(男)は簡単にたらしこめるからいいんですわ。それで、簡単に情状酌量の根拠は作れますの。だから、もう、私の罪なんて無いも同然。問題は、あの中将ですわ。彼を落とさなければ、私の未来はバラ色にはなりませんの」 どうすればいいか。あの「エミリ」は、どうやって中将を? 彼女、どういう性格だったかしら? 彼の好みが、彼女のような性格の女だとしたら。 「えっと、くそ真面目で生意気な女……? それも説教好きの。……いやーん、ロイエルにはそんな根性悪なことなんてできなーいっ」 「この根性悪のくそ生意気な小娘! そこにおったかあああ! オウバイ様の怒りを思い知れええ!」 石牢にて一人悩む可憐な少女に、突然、謎の影が襲いかかった。
「きゃああああああ! なんなんですの! この小汚ないシワくちゃのクソババアは!? いやあんっ! こわいですわ! 中将様ぁ、助けて! 兵士の皆さん方助けて! ロイエル死んじゃうかもー!」 突然、天井に出現して、座っていたロイエルの上に落ち、怨霊よろしくのしかかって首を締めようとしたオウバイを、なんのためらいも無く蹴り払って、ロイエルはそう叫んだ。 「ぎゃー!」 けり飛ばされたオウバイが、石の壁にぶち当たって、べちゃっと、ヤモリのような格好でずり落ちる。 「いやああああ! 恐ろしいおばあさんに殺されるわあああ! 誰かっ、誰か、はやく来てえええええっ!」 ロイエルは、そう悲鳴を上げながら、床にのびたオウバイにフライングニードロップをくらわせた。 「ぎょわっっ!」 オウバイがつぶれたカエルのような悲鳴を上げる。 「ああーん! 誰か来て! お願いっ、早くうー!」 そのまま、コブラツイストに持ち込んだ。 「ぐっ、ぐええっ、いた、痛いだよ! 足が『ミシ』ってゆうただよ! ロープロープ!」 「いやああああん!」 4の字がためが決まった。 「どうしたっ! ロイエル!」 遠くから、兵士の声と足音とが近づいてくる。 ロイエルは、脂汗を流しているオウバイから身を離した。そして、牢の隅に座り込む。 「どうしたんだい! ロイエル!」 若い兵士たちが大量にやってきた。 「ああんっ! 皆さん! ロイエルとっても怖かったわ! なぜって、そこに死んだふりをしているおばあさんが突然、牢の中に現れて、……ロイエルをっ、ロイエルを殺そうとしたの! 一体誰なのこのおばあさん! ロイエル、とってもこわかったわ!」 牢の隅でうずくまり、真珠のような涙をこぼし、青い顔で脅え、かたかたと震えている、可憐な美少女。そして、牢のどまんなかで、カエルの干物のようにのびている醜怪な老婆。 兵士らがロイエルの言葉を信じたのは言うまでもない。
エミリと中将、そして、彼らについてきた兵士らが領主の館にもどったときには、すでにオウバイとドクターは捕らえられていたのだった。 「一体、何が起こった?」 中将の問いに、館で待機していた兵士が答える。 「あの婆さん、老体に鞭打ってなんとロイエルを始末しに来たんですよ。でもやっぱり年なんですかねえ? 発作か何かを起こして、今、虫の息で、息子の医者から手当を受けています。二人ともあっさり身柄を拘束されました」 中将はエミリを連れて、オウバイが手当を受けている部屋へと向かった。 「ううーん、ううーん、足が、背中が、顔面が、痛いよおおおお! わしの美貌が……ううーん……」 「ああ御祖母様! 一体どうして! まるで、あり得ない速度で壁にぶち当たって、背中に細い丸太のようなもので鋭い一撃を受けて、とどめに足を変な方向に曲げられたようなケガじゃないですか! 一体何があったんですかあああ!」 客間のベットの上で脂汗でうんうん唸る老婆と、そのそばでわんわん泣いている医師の姿があった。 「ぐわああ、痛いんじゃよおーー。ううーんうーん。あああーロイエル! ロイエルー……ゆるさん、ゆるさんぞおお!」 「ああ、御祖母様! 一体、誰がーーー!」 のびていた場所が石牢であることからして、誰がやったかは明らかだった。 「ロイエル……」 エミリが、渋い顔でつぶやいた。 中将も苦い顔をしている。 「……まあ、お陰で首都への搬送が楽になったと言えなくも無いが……」 そして、二人とも、「むごい」と異口同音につぶやいた。
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ガイガー: 僕、エミリちゃんの主題歌考えちゃった。一部分だけ掲載しちゃう。 行け行けエミリ、押せ押せエミリ、強いぞみんなのエミリちゃん♪ もとい。今はロイエル役だったね。 ここまで好き勝手やれたら、毎日楽しくって仕方がないだろうね。 オウバイVSロイエル(エミリ演)は、 見事にロイエルの勝ちー。
次回は最終回ですよ。 それでは。 |
(114)投稿日:2004年11月13日 (土) 23時22分
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