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情報処理課分室 のぞき見 D.M.B.

ここは、DEEP METAL BATTLE を、一部の登場人物がのぞき見しているページです。
これもとりあえず作品の一つとして見てください。ネタバレありです。

そのほか、疑問感想などございましたら、ぜひぜひ書き込んでください。お待ちしてます!

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コハリト メール ホームページ 返信
ら、乱入していいデスカ? >書き込んでください

なんていうか、とんでもない兎穴を見つけた、みたいな…
めちゃめちゃ面白いっすよ…(唖然)
D.M.B.って、これって、えらく大変な話っすね…タイヘンって、タイヘンって、ああなんか上手い表現見つからないんですけど!
ゼルクベルガー、このひと、なんかタイヘンなことしてますね。
16禁?エロい話かと思ったら、ラブですよね?続きがめちゃめちゃ楽しみです。
洗脳解除?いやディープですね!
いや、はっぱの話読んでたんですけど確か(ほのぼのでスキですよ)。
ちょっとそのあと寄り道したら、ざばり!と足元が!
か、歌帖さま、ここはなにかこう、流砂といいますか、その底になにか棲んでますか(感涙)
(90)投稿日:2004年10月08日 (金) 17時30分

歌帖楓月
いらっしゃいませ コハリトさん!

うわーい! 書き込み大ありがとうございますっ!
わたくし、「D.M.B.に誰か突っこんでくださらんかのう……」と、
心待ちにしておりました! ひゃーうれしいですー!

えへへへ?(喜びのあまり挙動不審)
さっそくお答えしますね?
>D.M.B.って、これって、えらく大変な話っすね…タイヘンって、タイヘンって、ああなんか上手い表現見つからないんですけど!
はい。タイヘンです。多分、コハリトさんの思っているタイヘンと、
私の思っているタイヘン、同じ意味です。ターイヘンな話です。

>ゼルクベルガー、このひと、なんかタイヘンなことしてますね。
そうでございます! タイヘンで、かつ、むちゃむちゃ気の長いことを
してるでございますよ。
彼の意図について、ご希望があれば「超ネタバレ解説メール」を
差し上げますですよ?
>>16禁?エロい話かと思ったら、ラブですよね?
はい。主題はラブなのですよ。
16禁と銘打ちながら、エロい話じゃないんですね。
話が進むと、これから先、16歳未満の人が読んだらアレな
行為が具体的に出てくるかもしれないので、
一応16禁扱いにしております。
でも、世間一般のティーンズ向け小説なぞ読みましたらアレやコレや
堂々ともう色々大サービスみたいですので、
ううむ? D.M.B.って16禁じゃないかも?(←自信なし)
続き楽しみにしてくださってありがとうございますー!
私、この作品は書きたくてしかたがない話なのです。

>洗脳解除?いやディープですね!
はい。おそらく、ディープになる予定ですよー。
まだ、ロイエルの異常さがそれほど出てきませんが、
この娘はホントに縛り付けられた精神状態ですので。
あの、これから色々な問題が持ち上がってくるのです。
そんな彼女を根本から某氏が作り変える話です。ラブです。

>ちょっとそのあと寄り道したら、ざばり!と足元が!
か、歌帖さま、ここはなにかこう、流砂といいますか、その底になにか棲んでますか
うお! 足元ざばりといきましたか!?
ええと、底には、美の女神うるわしのオウバイ婆様が
棲んでるかもしれませんよ?
ぜひぜひご注意くださいね?

三日月国も読んでくださりありがとうございます!
いやー、書き込み、ほんとに嬉しかったです!
また何かありましたら、お気軽に書き込んでやってくださいませ!
乱入でも、飛び入りでも、はたまた一曲お歌いになっても歓迎ですよー?

(91)投稿日 : 2004年10月08日 (金) 19時49分

コハリト メール ホームページ
乱入快くおっけーでありがとうございます。
えっとまず、まずですね、歌帖様のレスで一番ビビったのは、
>底には、美の女神うるわしのオウバイ婆様が棲んでるかもしれませんよ?
ひぃ!絶対イヤ!(超動揺)
こ、これだけはなによりまず真っ先に却下しておかねば。逃げ道確保。
…ほっ、まずはこれでヨシ。

「超ネタバレ解説メール」!うわあーい!もしよろしければ、ぜひ!
お暇なときで結構ですので、頂けたら嬉しいです。
最初の致命的な、無理矢理中将→ロイエルえええっ?なんですが、どうしてなんですか?単に不老不死を阻止するための方法を知ってたからそうしただけですか?その方法を知っているので当然そうしました、みたいな?ロイエルのその後の落ち込み&動揺が可愛かったですけど、ショック引きずってますし、その疑問があるんですが、ちらと教えていただければ…(根本的なところでコケタ私)

>私、この作品は書きたくてしかたがない話なのです。
あと、失礼かもしれませんがどうしてこの話を?という興味もございます。
歌帖様の作品、オウバイ様やドクターのようなぶっとびヘンキャラが出てきてごちゃごちゃと異様な感じになりますけど、根本的なトコロでこーゆーのが、こーユーことがかきたいんだよ、というのが入ってまして、そこに迫るのが楽しいのです。
では。
(92)投稿日 : 2004年10月09日 (土) 03時11分

コハリト メール ホームページ
図にのってもう一言、すみません。
78〜84、好きです。こーゆー喰えなそうな愛のある友人同士の会話は私大スキです。
しつこくてすみませんが、最初の致命的な、無理矢理中将→ロイエルえええっ?なんですが、一目でラブった&理性喪失なんですか?このあたり読んで、あれ〜?さいしょっからラブ?と思いつつで…?そんでもってまた掲示板に登場なのです。
それから、熱血体育会系魔法使い様、って?何処にいるんですか?私読み飛ばしてますよね?というのも、コハの生活、22時就寝2時起床(2時間少ないや)なので…きっと沸かない方が良いのだろうな、な親近感が沸沸と。
どうしよう、現実世界に戻れません…。とんだ穴だ。
(93)投稿日 : 2004年10月09日 (土) 10時22分

歌帖楓月
こんばんは!
底にいるオウバイ婆さんは、ううむ、蟻地獄より恐ろしいので、
撤去いたしますです。しっしっ!
そんでもって、代わりに女優・ガイガーを入れときますね?
 …それはそれで気味悪いですね。では、おいしい17歳ロイエルも追加しておきます。


まずは、掲示板上でお答えできることがございましたので、
書きますね!
「熱血体育会系魔法使い」はですね、本編にはまだ登場してないのです。
コハリトさんを混乱させてしまいました。ごめんなさい。読み飛ばしではないですよ。未登場です。
彼の本名はアインシュタイン、外見は長髪で女顔の優男なのですが、
性格から何から体育会系なのです。
事件現場まで50kmの距離を
「よぉし! 50kmなら、走っていくかー! いくぞみんな」
などと言って、
周囲の人々を困らせたりします。
ガイガーとゼルクの友達でございます。
(あれ? これはネタバレ? いや、違うはず…。キャラ設定しか書いてないし。)

この掲示板「情報処理課分室」は、なんといいましょうか、
屋根裏というか、舞台裏というか、けっこう何でもありな場所でして。
本編未登場キャラが出てくるのですよ。
ほかに、かつてはアストン中将も本編未登場のときに出しました。
そしてルイセという女の子がいるのですが、彼女もぺらっと出しました。

そのほかの疑問につきましては、超ネタバレメールを
送らせていただきますので、ごらんくださいませ。

いやー、質問してくださって、すごく嬉しいですー!
実は「誰か聞いてくれないかな?」と思っておりましたです。
それでは、後ほど、メール送らせていただきますね。
(94)投稿日 : 2004年10月09日 (土) 22時04分

歌帖楓月
うおあ!?
自分で書いてて間違えました!
アストン中将じゃないです。 いえ、階級は中将ですが。
今は「アストン課長」です。情報保管課課長です。
とほほ……
(95)投稿日 : 2004年10月09日 (土) 22時08分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(食べ物大好き25歳 男):

こんばんはー!
食欲の秋! 食べ物の秋! スイーツの秋!
皆さん、秋っていいですよね!
え? 読書? スポーツ? 芸術?
……一体、それと秋と何の関係があるのでしょうか?

さーて、それでは行ってみましょうか。IF
今回は、本編で最も重要な場面である
「ゼルク氏の青天の霹靂 情報処理課大慌て」のあれです。
エミリだと、どうなっちゃうのでしょうか?
ではどうぞ! ちょっと長いですよ?

:::::::::::::::::::::::::

キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』


   DEEP METAL BATTLE [IF]1 第6話


 夕刻となった。ここ、今は夕闇に沈みつつある領主の館の地下には、石造りの牢があった。町で犯罪が起こった際に罪人を罰するためのものである。
 そこに、ロイエルはいた。
 この私としたことが! 風呂場では、しくじってしまいましたわ! 次の機会こそ、必ず、ですわ! 
 囚人が不審な動きをするのを見落とさないために、石牢には各所に明かりが灯されており、随分明るい。その中で、ロイエルは不敵な微笑みを不気味に浮かべていた。今、牢に捕らえられているのは彼女一人。一緒に行動していた少年たちは、ロイエルの命令で町に戻っているはずだった。
 ……あの子たちはもういらない。これ以上うろちょろされては、私の「中将をものにする計画」に差し障りが出るわ。あ、そうそう、ドクターごめんなさい。私、金輪際、ドクターから離れて、自分の未来に生きることにするわ! 中将はドクターの言っていた通りの、いけてる人だったわ。……ふふふ、見てらっしゃい、中将、あなたは私の物よ! そして、顔も知らないオウバイ様、……ごめんなさい。せっかくの石でしたけど、あなたごときなんかに、中将は渡しませんことよ! 
 などと、ロイエルが、ねじれた思念に燃えているときに、檻の外から階段を降りる足音が聞こえて来た。
「!」
 来ましたわ! と、ロイエルは会心の笑みを浮かべた。こちらへ向かう足音がいくつも聞こえる。話し声も。
 この足音の中に、絶対にいるわ! 彼が! ホホホ! 
「中将、自分もロイエルの取り調べにご一緒させていただきたいのですが」
「いいえ、アンネ准将。あなたは上にいてください。あの少女に話を聞くだけですから。まだ彼女を正式に逮捕した訳ではありません。ですから、……」
「……そうですね。くやしいですわ。では、逮捕し次第、私は彼女にさっきの仕返しを…………いえいえ、自分の犯した過ちをしっかりと反省してもらうことにしましょう。では、私は医師の所へ話を聞きに行って参ります。しかし中将、お気をつけて。あの娘、ただ者ではありません」
 近づいてくる男の声と一所に止まったままの女の声。女の声の方は、どうも怒りのせいでか、震えている。ほほほ、私を恨んでますわね、彼女。ふふ。あれは油性ペンだからそう簡単には消えなかったはずですわ! ほーほほ! いつもいばり腐ったあの女の、屈辱に震える顔が、目に浮かびましてよ。フフフ、いい気味ですわ。と、ロイエルはほくそえんだ。「では准将、医師の所へは後程私も参りますから、それまで、よろしくお願いします」「はい!」
 そう、彼女、ドクターの所へ行く訳ね。だって、私がオウバイのこととか、ばらしちゃったものね。ごめんなさいね、ドクター。あ、そうだ、ドクターとオウバイに全部の責任を取ってもらって……私は被害者ってことで、無罪にしてもらえばいいのよ。うーん、二人に脅されて、泣く泣くやってた、って感じがいいかしら? 私は、悲劇のヒロイン、ですわね。フフフフフ。
 会話に聞き耳をたて、えんえんと策略を練っていたロイエルの元に、何人分かの軍靴の音が近づいてきた。近づいてくるにつれて、ロイエルの表情はしおらしい乙女のものに変化していく。
 そして、
「こんばんは、ロイエル。様子を見に来たよ」
 兵士を3人引き連れて牢を訪れた中将は、両手で顔をおおって泣き崩れていたロイエル。を目にし、引きつった。
 ロイエルは牢に身を投げ出し、さめざめと泣きじゃくっていた。
「うっううっ……」
 付いてきた兵士が、気の毒そうに自分を見つめる気配を感じ、ロイエルは両手の平で隠された顔を笑みの形に歪めた。ふふ、ひっかかってるわ。
「泣いてないで、起きなさい。ロイエル」
 中将はやや腰を落として、檻越しに、泣いているロイエルへ話しかけた。
 ロイエルは、今、顔を上げて中将と話をするのは得策ではないと考え、泣き続けた。彼には、牢の中に入ってもらわないといけないのだ。すると、カシャリと鍵音がした。お付きの兵士が鍵束をもって中将を案内し、牢の中へ入ってきた。ロイエルは心中で喝采をあげていたが、表面上はか弱げな表情で涙をこぼし、弱々しく身を起こして、「不遇の少女」の外見を見事に取り繕った。
 牢の外では他の兵士が、同情の視線をロイエルに向けた。ロイエルは、儚げにそちらを向いて、2しずくの涙をこぼした。すると、兵士は、非常に同情に満ちた表情になった。可哀想に、だまされている。
 中将が深刻なため息をついた。少女に対してである。
「鍵は私が預かる。君たちはもういいから、上へ行っておいてくれ」
 中将は牢の外の兵士らにそう言った。
「はっ……。お願いします」
 兵士は、おとなしく去っていった。少女の哀れな様子を見るに忍びなかったらしい。
 そして、二人きりになった。
 中将は立ったまま腕を組んでロイエルを見下ろした。
「嘘泣きは止したまえ」
 ロイエルは、はらはらと涙をこぼした。
「嘘泣きだなんて……ううっ。あんまりですわ……。中将、私、私、どうしてこのような境遇になったのかさっぱりわかりませんの! ああ! 私はただ、ドクターのおつかいで、小石を届けに領主館に来た、それだけのことですのに。なぜ? どうしてですの? どうして私が、こんな冷たい牢に捕らえられておりますの? ううっ……」
 繊細優美で可憐な乙女が、石牢に捕らえられて涙を流す。一見、不幸な境遇で、可哀想である。
 しかし、中将の同情は買えなかった。
「それは置いておいて。ロイエル、ひとつ尋ねたい。ソイズウ参謀長、彼を、完膚無きまでに蹴ったのは、君だね?」
「ううっ、それは一体なんのことですの? ソイズウ? その方、一体どなた? そんな、蹴り殺すなんて、恐ろしい」
「……だれも蹴り殺したとは言って無い」
「ええっ! 生きてたんですの? あの変態男!」
 シーン、と、沈黙が落ちた。
「……。君がやったんだね、ロイエル」
 ロイエルは両方の頬に手を当てて、愛らしく首をかしげた。
「いやん……そんな、そんなこと、ロイエルできない。あ、そうだわ、……中将、ロイエルにこんなふうに拒否されたことあって? あの子じゃ無理でしょ?」
「話がややこしくなるからやめなさい。さて、じゃあ、していないというのなら、この靴を履いてもらえないか? ロイエル。当時の現場に残っていた物なんだが」
 中将は、綺麗なピンヒールの靴を取り出した。ここで、初めてロイエルがまずそうな表情になる。
「……なんで、まだ残ってたんですの?」
「履く気があるのかい? ないのかい?」
 ちっと舌打ちし、ロイエルはその靴を履いてみせた。ぴったりだ! 
「君がやったんだね? ソイズウ参謀長を」
「だあって、ドクターがやりなさいって、おどすんですものお! か弱い私はドクターのお仕置きがこわくてえ」
「嘘をつきなさい」
 だが、ロイエルは、きょとんとして、首をかしげた。
「ホントですわ? ……あ、やだ、中将。もしか、ロイエルから聞いてないんですの? ドクターの、『お仕置き』の話」
「……は?」
 なにそれ、という怪訝な表情の中将に、ロイエルは説明を始めた。
「あれってー、すごくなかなかでしてよ? 生娘のまんまでもやり方次第でかなりやれるもんですわよね? って、……あ……、しまったですわ。やっぱり、これってロイエルの言えない秘密? やあだ、私ってば、……言っちゃった……。ま、いいですわ。聞かなかったことにしてくださいな」
 一見無邪気そうな「ロイエル」の言葉だが、話の内容は穏やかでない。ゼルクベルガーは目に見えて凍りついている。
「……」
 しかし、ここにきてロイエルは、ニヤリと笑ってしまった。
「まあ中将ったら、すごい真顔ですわ。あはん……、そんなお顔って貴重だわ。……痛いっ! げんこつでぶちましたわね!」
「初めてだよ、君にひっかかったのは」
「うふん。そおかしらぁ?」
「……しまった。話がずれた」

:::::::::::::::::::::::::

ガイガー:
 はい。「お仕置きの話」の真偽ですが。
 どうしよっかなー。どっちがいいかなー?
 十六禁的には真の方にしとこっかなー?
 ということで、真です。作者にそれ系統の話を作ってもらいましょう。

ゼルク:
 偽に決まってるだろう。

ガイガー:
 ……うお!?
 君、また乱入!? どういうこと!? もうこなくていいよ?
 ここは僕の秘密の花園なんだからさ?

ゼルク:
 勝手に偽話をでっちあげられてはたまらないからな。
 研究院のアインシュタイン経由でここに来たというわけだ。

ガイガー:
 あの熱血体育会系魔法使い様、こんな深夜に何起きてるのよ?
 今、もうすぐ午前3時だよ?

ゼルク:
 彼にとっては、もう朝の3時だ。20時就寝2時起床。

ガイガー:
 すみません。考え方が根本的に間違ってました。
 んじゃそういうことで! 僕逃げます!

ゼルク:
 ……。今度はアイシクルロッジの氷雪地帯にでも連行するか。
(89)投稿日:2004年10月03日 (日) 02時49分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(甘党25歳 男):

こんばんはー!
秋ですね。皆さん。
秋といえば、栗! 芋! リンゴ! ナシ!
僕、甘いもの大好きなんです。今言った食材は、奥さんに頼んで、全部パイにしてもらいました! ああ、甘くておいしかった!
体脂肪率? ふふふ。秋にそんなこと気にしてたら、だめだよね!

それでは、IFの続きをどうぞ!

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キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』


   DEEP METAL BATTLE [IF]1 第5話


「今回は彼女一人の責任、ですね」
 中将の静かな声が響く。そろそろ夕刻、領主の館のサロンでは、中将と領主とその親族が集まっていた。
「全く同感ですな」
 皆、異論はなかった。
「オウバイが紛争の首謀者に違いはないが。それとは別に、ロイエル、彼女を捕らえるべきですね」
 中将はそう言って腕を組み、苦い顔でため息をついた。領主もごもっともです、と、芯から頷いた。
 中将が、そういえば、と、つぶやいた。
「彼女の後見人は、ここの診療所の医師でしたね? 彼にも責任を取ってもらわねばなりませんね。監督不行き届きですから」
「……へっ?」
 ところが、中将の言葉に対して、領主はすっとんきょうな声を出し、その顔色は青ざめた。そしてせわしなく手指を動かし始めた。
「いやっ、いや……ええ、そうです、たしかにそうですが、ドクターには何の責任もないのです。なあ、奥方や。って、……あ、いないんだった」
 アンネ准将も領主の娘たちも、領主夫人もここにはいない。顔に書かれた落書きを洗面所で消している最中だ。
「いいえ。責任は無くとも、捕らえる理由はあるでしょう。ロイエルが言うには、彼はオウバイの共犯だそうです。一応は容疑の対象になります」
 中将がやんわり微笑んでそう言うと、
「……う、うーん。そうなんですがね……」
 と、しどろもどろに言い募り、最後にぼそりと本音を言う。
「ドクターは町に残っているたった一人の医者ですし、……それにあの、メアリの許婚で、……あ、奥方や!」
 ここで、ようやく女性陣が室内に入って来た。しかし、顔の落書きはどうしても落ちなかったらしく、少しずつ残っていて、皆、苦虫を噛み潰した表情である。
「まったく! なんて子なの!」
 まず、領主夫人は怒りの声を上げた。
「あなた! ドクターとの縁談、無かったことにしてもらえませんこと? こんな野蛮なことをする子の後見人なんて、……絶対にメアリの夫とは認めません!」
 こめかみに青筋を立て、鬼のような形相の夫人に、領主はびびった。
「ひっ! ……へ? お前、今なんて?」
 夫人は首を振った。
「縁談は無しですわ!」
 そして、怒りの夫人は、中将の方を向いてこう言い放った。
「どうぞ中将、あの野蛮人3人をお好きなようになさってくださいまし! 煮るなり焼くなり売り飛ばすなり、どうぞご自由に! 領主の意見としても、それで良いですわね? あなた?」
「はっ! はいっ! 結構です!」
 あっさりと、3人の身柄は国軍の管理下に置かれることとなった。

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ガイガー:
これね、本編の同じ部分と読み比べてみると、なかなか楽しいですよ、お嬢さん?

よし、それでは、僕は栗の渋皮煮を食べに帰ります。
それではまた。

(88)投稿日:2004年09月25日 (土) 20時31分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(25歳 男):
こんばんは!
めまいをやりすごしたけれども、まだ何かおかしげな雰囲気な作者が無事なうちに、つづきを載せたいと思います!

え? 「何を言いたいのかわからない」って? ハハハわからなくっても大丈夫!

とにかく、「今なら更新できます!」ってことですよ、美しいお嬢さん?

それではどうぞっ!

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キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』


   DEEP METAL BATTLE [IF]1 第4話


 すると、
「誰だ?」
 前方から、声が聞こえた。
 ! 起きている人がいるわ。しかも、若い男の声! ……中将ね! 
 ロイエルはずんずん歩を進めて、声のした方へと向かう。3人の下僕たちのお陰で、中将以外の館の人間は皆眠りについている。私が仕事を終えたという合図をするまで。私の姿は誰にも見えないはず。そう、見えないのよ! しかも、……お風呂だわ! ふふふ! 
「チャンス、ですわ。ほほ」
 ロイエルは、口中でそうつぶやき、不敵に微笑んだ。
 ロイエルは湯気の向こうにおぼろげな人影を見出し、懐から緑色の小石を取り出した。 が、小石を投げようとしたところで、思い止どまった。
 これが当たれば、中将はオウバイの術にかかるのよね? 
「……」
 ロイエルは、試しに小石を浴場の出口に倒れていた使用人に投げてみた。
 こつん
 当たった。
「おうばい……さま……おうばいさまぁ……うるわしい……すてき……」
「……」
 ロイエルは、沈黙した。
 やっぱり! 思った通りだったわ! 石に当たったせいでオウバイの虜になってる。うっかり中将に投げ付けるところだったわ。あぶなかった。
 オウバイったら、まったくどういう奴ですの? 万能のオウバイのくせして、せこい方法で中将をたらし込む気だったのね! 許せないわ! 
 ロイエルは、気を取り直して、浴槽の奥へ向かった、
 が、
「えっ? きゃああっ!」
 引っ繰り返っている使用人から、浴場の奥へと振り返った所で、エミリは何者かに襟首を捕まえられて、浴槽にほうり込まれた。
「いやーんっ! ひどぉいですわー! 予定より早いじゃありませんの!」
 どぶん。上がる水柱。
「いやあん! 最低ですわ! 水を飲んじゃいましたわ!」
 が、間髪入れず、ザバアアッと、むしろ男らしさすら感じさせるほど勢いよく、ロイエルは浴槽から立ち上がった。
「フッ! なんて手荒い方なの」
 それでもって、浴槽の縁に立って自分を見下ろしていたゼルクベルガー中将を、浴槽内へ引きずり込んだ。ロイエルは、可憐だが腹黒い微笑みを浮かべた。
「うふふ。さぁて、この機に既成事実をつくっちゃうんですわ! 私の策略に引っ掛かりましたわね! 中将! ほほほ!」
 が、中将も不敵に笑い返した。
「引っ掛かったのは君だ。馬鹿なことを。軍服を着ている人間に対して、君に何ができる?」
 浴槽に足は浸かってしまったが、少女より彼の方が力は上だった。再び襟首を掴まれてロイエルは猫のように持ち上げられてしまった。
「なにするんですの! ああっ! 本当ですわ! なんでお風呂にいるのに服着たままですの? やだわ! この服一体どうなってるんですの? ボタンが先なんだかベルトが先なんだかさっぱりわかりませんわ! ……このボタン、どうやってはずすんですの?」
 しかし、持ち上げられたままでも、なお、ロイエルは中将に執着していた。
「悔しいですわっ。そうだわ……! 中将、私のお願い聞いてくださいな。その服脱ぐの、ご自分から協力していただけませんこと?」
 その上、なんと、いけしゃあしゃあと、そんなすごい事まで頼んでいる。
「……」
 呆れ果てて二の句が告げられない中将。苦い顔で目を閉じ、ため息が漏れている。
 ロイエルは首をかしげる。
「ねっ? 私、見てお解りのように、19歳の見目麗しい儚げな乙女ですわ? 幸い、今なら屋敷の者は全員眠っておりますわ。こぉんなシチュエーションって、仕組まない限り、ありませんことよ?」
 中将は、何も言わずに握っていた少女の襟首をはずした。
 ざぶん。
「ごほごほごほ! ぐふっ! ひどおい! げふげふっ! なんてことするんですの?」
 浴槽から、お湯を気管に詰まらせて咳き込み、鼻水をたらした顔だけを出して抗議するロイエルに、中将は言葉を返そうとしたが、嫌そうな表情になって、しばし口をつぐんだ。「…………。私が言うのも変だが、役と一緒に名前も変えたほうが、ややこしくなくていいんじゃないかい?」
「そんなこと、いまさら言ったって駄目ですわよ。もう話は進んでますの。……。じゃあ『愛してるよ、エミリ』とか、『エミリが大事だからだよ』とか『昨日のことをおぼえてはいないのかいエミリ? 』って言えます? いやぁん、言ってもらえるなら、私の名前を今からエミリにしましてよ?」
「……何で知ってるんだい?」
「『つて』はいくらでもありますわ」
「……。良い話を聞けたよ。管理官によろしく伝えてくれないかい?」
「いやん。何のことかしら? どうしてそこで管理官が出てくるんですの? ロイエルわっかんなぁい、ですわ。やだわ、話が横道にそれましたわね。……はっくしゅ!」


:::::::::::::::::::::::::

ガイガー:
はい。エミリ版ロイエルの狡猾さは、オウバイ様といい勝負です。本編の突込みまでもゼルク氏に対してしてるしね。ソレを受けるゼルク氏も容赦ないです。エミリ嬢もオウバイさまもゼルク氏も、根性のひねくれ加減は、同程度だねえ。こわーい。
 それじゃ、今日はこのへんで。
(87)投稿日:2004年09月19日 (日) 19時32分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(25歳 男):
こんばんは。
僕ね、ちょっとね、疑問に思うことがあるのよね?
聞いてくれる?
このD.M.B.ってさぁ、16禁小説ってふれこみでしょ?
ソレっぽい描写、今まであったっけか?
ねえねえ?
作者に問いたい、問い詰めたい、
ソレっぽい描写は無いのかと。
16禁小説の醍醐味ってのは、ソコにあるんじゃないかと。
ねえねえねえ?
もっとこう、ドキドキするような描写って、無いのかと。
これならお前、シンデレラ2の魔女姉さんのやってることの方がまだアレってなもんよ? 三日月国の王子様のやってることなんか、ずばりアレな部分があるってなもんよ?

ゼルク氏には、もうちょっと(いや、かなりか?)頑張ってもらわなきゃー。

……はい、という疑問も、一応、口にしてみたところで、
先週の続き、いってみたいと思います。
ではどうぞー!

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キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』


   DEEP METAL BATTLE [IF]1 第3話

「よく集まってくださいましたわ、頼もしい皆さんたち。今日も、ロイエルのお願いがあるの。私が中将の居場所に行き着くまで、皆を眠らせて欲しいの。できるかしら? 皆さん?」
「まかせといて! ロイエル!」
「俺たち、オウバイ様の弟子だよ! あなたは、大船に乗った気持ちでいて!」
 少年たちの元気の良い返事に、少女は花咲く笑みで頷く。
「まあっ! ありがとう、うれしいわ。みなさん。……ああっ、でも、あなたたちの身に、もしもっ、万が一にでも危険なことになったら、ロイエル、あなたたちのことがとても心配なの! そうなったら、あなたたち、わたしを置いて、先に逃げて」
「そんな!」
 少年の一人が首を振り、優しく言った。
「かよわいロイエルを、そんな危険な場所に置いて行ったりはしないよ? フフ?」
 残りの少年らも急いで言う。
「お、俺だって!」
「ぼ、ぼ、僕もだよっ! ロイエル! 君、君さえ無事なら! 僕はなんだって……」
 ロイエルは感激し、涙ぐんだ。
「ああ。なんて優しい人達なの皆さん」
「なあに、か弱いロイエルのためさ! それじゃ、いくよ!」
 屋敷の裏手、彼ら4人はひそひそと言葉を交わした。4人とも姿が消えている。少年たちがオウバイから学んだ術の一つだ。
「じゃ、皆さん、……また、あとで、ね」
「ロイエル、しばらく心細いだろうけど我慢してくれよ。じゃ、リズの部屋で会おう」「ロイエル、俺に任せて」
「ロイエル、僕、帰ってきたら、き、君に言いたいことが……。あ、あ、それじゃ、リズの部屋で!」
 4人はそれぞれバラバラに別れた。
 しばらくして、
「う……」
 館の人々に異変が起こった。
「うーん」
「はれ? やだ、どおしたのかしら、わたし……ねむい」
 皆が眠りに落ちていく。3分もすると、館中寝息だらけになった。
 姿の消えたロイエルが館の中を走る。ドクターがああ言っていた、中将はどこ? どこにいるの? きっと今頃、私の忠実なしもべ達がかけた術によって眠ってるはずよ! チャンスだわ! ほほほ! もう何が何でも、抜き差しならない状況に追い込んで、うまいこと中将とゴールインしてしまうのよ! このさい、私がオウバイ不老不死の為のいけにえだってことなんて、どうだって良いことだわ! 私の幸せが第一よ! 他のことなんて、全くの論外だわ! ほほほほほほ! さーあ、待ってらっしゃいな、中将! 
「うふふ。バラ色の未来が、近づいていますわ」
 ロイエルは眠っている人々の上を身軽にとびこえて階段をのぼった。
 2階の廊下には領主の娘が2人仲良くくずおれていた。
「ふふ……」
「やだあ、……うふふ」
 楽しそうに寝言を言っている。娘たちの無邪気な寝顔を見て、ホホ、そうやって呑気に寝こけてるがいいわ! その間に、中将は私のモノよ! と、内心で高笑いしたロイエルは、2階の部屋を片っ端から見て回った。
「……む? この部屋にも誰か、いるようね?」
 ある部屋では、アンネ准将がひっくりかえっていた。
「……ううーん……。中将、今回の任務……」
 アンネ准将は、彼女の事を知る人がいたら、きっと今迄に見たこともないような類いの優しい微笑みを浮かべていた。
「ふううん……。アンネ准将も、中将に気があるのね……。この冷血鉄仮面ヒステリー女までもが」
 寝言を聞いてしまったロイエルが、冷たい目で准将を見下ろす。
「私の未来への障害その一だわ。うふ、まあ、この麗しい私に敵なんていないけど、念のために……邪魔者は取り除かなきゃね……」
 ロイエルはそう言ってにやりと微笑むと、室内を見回し、油性のマジックを発見した。
「ふふふ、この手の超堅い人間には、これよ!」
 きゅきゅきゅ、と、眠るアンネ准将の顔に落書きをしていく。
「『独身街道爆進中! 』……と。そして、泥棒ヒゲと、ほっぺたにナルトマーク。おまけに、鼻水も書いてさしあげるわ。……ほほほ、彼女、立ち直れるかしら?」
 そうしているうちに、ロイエルはふと思った。……この館中の若い女って……私と中将との愛の障害物になり得る可能性、あるわけよね? 
 ロイエルは、油性マジックを握り締めたまま、館を徘徊した。若い女ではなかったが、領主婦人を見つけだすと『有閑マダムご意見無用』と、顔に書いておいた。あと、顔のしわをなぞっておいた。
「このババア、実は一番やばいのよね。旦那のほかに何人も男を囲ってるし、変な薬は作りまくってるし……もしか、正体不明のオウバイって、……こいつのこと?」
 そして、ひとしきり、屋敷中の女の顔という顔に落書きしまくったあと、ロイエルは、2階から聞こえ続ける水音が気になった。
 浴場から聞こえるのかしら? 
 おそらく、この音は、2階の一番東側にある大浴場から聞こえてくるものだ。ロイエルの鋭すぎる勘が、「そこに、何かある!」と告げた。眠っている無防備な人々の山を容赦無く踏み越えて、ロイエルは浴場へ全力疾走した。
 ここだわ! 絶対に! 何かあるわ! 
 大量の水が流れ、排水口に吸い込まれる音がする。
 ロイエルは、用心深く浴場の扉を開けた。すると、大量の湯気があふれ出て来た。
 悔しいことに……何も見えないわ。
 熱湯でも撒き続けない限り、こんなにたくさんの湯気はでないはずだわ。誰か風呂を使ってた、いいえ、その最中で術にかかって寝ているのかもしれないわ。
 そこで、ふと、ロイエルは、考えた。「もしも、湯船の中で術にかかって熟睡した人がいて、そのまま溺れて水死してたりしたら……」ま、それは私のせいではなく、オウバイ様のせいよね。彼女のおぼしめしで、私は動いただけだもの。そうそう。私は全く関係ないわね。
 ロイエルは遠慮なくずかずかと浴場に足を踏み入れた。



:::::::::::::::::::::::::

ガイガー:
 エミリ版ロイエル、なかなかに胸のすくような活躍ぶりですな。
 油性マジック技、僕も見習いたいです。

 それでは皆さん、また来週!
(86)投稿日:2004年09月11日 (土) 20時13分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(25歳 男):
こんばんはーー!
先週お休みした「IF」ですが、今週は再開!
D.M.B.超番外編「IF」シリーズその1!
「ロイエルとエミリの役目交代! 於『ミスリルマインの紛争解決時』」

ではどうぞー!

:::::::::::::::::::::::::

キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』


   DEEP METAL BATTLE [IF]1 第2話



「それで、オウバイは見つからないのですね?」
 領主の館に、静かな低音の声が響く。声の発し主はゼルクベルガー中将。軍人らしいすきのない立ち姿と、軍人らしからぬ穏やかな表情が不思議に調和している。
「はい、中将」
 先程酒場で怒鳴り散らしていたアンネ准将が毅然と答える。
 中将が鋭い眼で准将を見つめる。
「3年間、ですね?」
「はい」
 そう 応じたアンネ准将は、ふう、と、ため息をついた。
「まったく、情けないことですわ。」
 中将が不思議な顔で問い返す。
「そうですか?」
「はい、過去、参謀長まで出向いているのに何故解決できないのかと」
 中将がため息をついて静かに答える。
「仕方ありません。それが呪いの力なのでしょう」
「……いいえ、中将。少なくともソイズウ参謀長の件については……」
 アンネは言いよどんだ。ゼルクベルガー中将は、首をかしげた。
「どうしました? 准将?」
 アンネ准将は、言いにくそうに口を開いた。
「中将、これは、誰にも言えなかったことなのですが、……彼は、どうも、たった一人の少女に倒されたらしいのです。サシで」
「は?」
 ゼルクベルガー中将は、怪訝な顔をした。
「少女に?」
 アンネ准将は、ため息とともにうなずいた。
「ええ。中将、これは誰にも秘密にしておいたことなのです。この紛争を担当するのみが知り得る極秘事項なのです。あのとき、倒れていたソイズウ参謀長の身体には、ハイヒールの靴跡が。彼、表向きはオウバイの術で負傷したということになっているのですが、実は……」
 ゼルクベルガー中将は、まゆを寄せてため息で遮った。げんなりしているようだ。
「口にしたくないことならば、それ以上はけっこうですよ、アンネ准将。私も、彼のうわさは知っています」
「まあ……。やはり、中将のお耳にまで、彼の趣味に関する噂は聞こえてらっしゃいましたのね」
 アンネ准将は、ほっとして、それ以上口を開かなかった


:::::::::::::::::::::::::

ガイガー:
 はい。個人の趣味だからね、こういうことはね。そっとしておこうね。
 ちなみに、本編においても、彼の趣味はそうなんだってさ。
 本物のロイエルはよく無事で済んだね。運が良かったのかもしれないね。
 あんまり言及すると、僕はまたゼルク氏からウータイあたりに拉致されてしまうから、このへんでもうやめとこ。

 それではまたお会いしましょう!
(85)投稿日:2004年09月04日 (土) 19時54分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(25歳 男):
 こんばんは、皆さん。
 作者からの業務連絡です。

 あのね。「万の物語3」っていう小説書いてるらしいんだけどね?
 なんか、のめりこんじゃってて、他の小説更新できないんだってさ。

 だから、今週は、ここの更新無しなんだって。
::::::::::::::::::::::::::::::::


以下 歌帖楓月

ごめんなさい。そういうわけでして、今週は、この掲示板の更新は無しです。
ごめんなさい。失礼します!
(84)投稿日:2004年08月29日 (日) 01時17分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(25歳 男):
 こんばんは、皆さん。
 おや、素敵なお嬢さんだ。
 人目を忍んで、あなたのガイガーがあなたのためだけに
 やってまいりましたよ?
 書き込みのない掲示板って、何か落ち着かないのよね?
 だから、
 何かのせます!

 以下、D.M.B.超番外編「IF」シリーズその1!
「ロイエルとエミリの役目交代! 於『ミスリルマインの紛争解決時』」
 なに? 意味が良くわからない? 下の本文読めばわかるはず!
 ではどうぞー!!!


:::::::::::::::::::::::::

キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』


   DEEP METAL BATTLE [IF]1


 辺境の地ミスリルマイン。広大な湿地帯のなかにその町はある。
「ミッドガルのひ弱な都会人!いいかげんにオウバイ様のことは諦めて、汚ねえ首都に帰るがいいや!」
「そうだそうだ!俺たちゃあ、ヒック、恐いもんなんか、ういい、ないぞー!」
 酔っ払った男性が酒屋でわめき散らしている。昼の日中から酒場には大勢の客がいる。どの客にも多かれ少なかれ、負傷した跡があった。
 ミスリルマインはここ数年間、世界から注目されていた。特殊紛争地域、国軍対住民の戦いである。紛争の始まった当初は誰も、ここまで戦いが長引くとは思っていなかった。紛争の原因は領主と住民間の土地使用をめぐる問題で、どの地域にも見られる珍しくもないない「いざこざ」であり、国の軍が出向く必要などないはずだった。なのに、こうなってしまったのは、ある老婆の存在が国家に知れたからだったのだ。
「おまえたち!何を騒いでいる!」
 真っ青な軍服を着た若い女性が酒場に入り口に立つなり大声を上げた。
「あれまあ、アンネ准将じゃないか、首都に帰ってたんじゃないのか?」
 ヒソヒソ声があちこちで上がった。
「うわさの中将がウータイからこっちにきたからじゃないのか?」
「ああ、だからか。いいねえ、恋心かねえ。ひっひっひ。」
 その女性は話の一部が耳に入ったらしく、こめかみに青筋をたてた。
「そこ!何を話している!」
 酒場は、しん、となった。
「いいか!おまえたち!本来ならば、とうに皆殺しにあっていてもおかしくない身だということ、よく肝に銘じておくんだな。」
 高いが迫力のある声でいっきにまくしたてると、青筋をたてたままのアンネ准将は、軍靴の音高く酒場を去って行った。あちこちで忍び笑いがでる。
「ひひひひ、おおこわ。准将の勇ましいこと。」
「やー、勇ましい勇ましい。」
「あんまり勇ましいと、嫁の貰い手いなくなるぞー。へっへっへっへ。」
 酒場の男たちは、突然の国軍准将の登場と退場を肴にして、さらに杯を重ね始めた。

「ロイエル、すまないけど今日も頼みますよ!」
 町の診療所。中年の医師が、少女に頼み事をしている。
「ウフフフフ!おまかせください!」
 金髪巻き毛の可愛らしく清純そうに見える少女が、とても自信に満ちた声で請け合っている。
「そうですか!ロイエルはいつも自信たっぷりで、いいですね!では、いいですか?今日はゼルクベルガー中将がこの地に到着している予定です。彼に、この石を渡してほしいのです。渡すのが無理ならば、石をぶつけて触れさせるだけでもいいんですよ。」
 そういうと、まだ若い医師は少女に、親指の先程の小さな緑色の石を手渡した。少女は窓の外に輝く太陽にその石を透かしてみた。すると、石は美しく輝く。ロイエルは大仰に感動した。
「まあ、なんて美しいの!まるで宝石のようだわ!そう、これはきっと、オウバイ様の念がこもっているから、こんなにも気高く美しいのですわね!」
 すると、医師も感動して大きく頷いた。
「ええ!絶対にそうですとも!ああ!さすがはオウバイ様!御祖母様、どうぞロイエルをお守りください。」
 指を組んで窓辺に向かって祈り始めた医師に対し、少女は楽しそうに笑う。
「おほほほほほ、ドクター、オウバイ様に祈ってくださるなんて、このロイエルにはもったいのうございますわ!私でしたら絶対に大丈夫です!オウバイ様の石を持っているんですから。いつも通り万事完璧ですわ!」
 しかし、医師は心配そうな表情になった。
「いいえ、今回来ているゼルクベルガー中将は切れ者だと聞いています。ああそれに、そうだ、彼は穏健な人物だとも聞いています。こちらの話に耳を傾けてくれるかも。」
 そんな言葉を聞き、ロイエルは、「ゼルクベルガー・・・」とつぶやいて、視線をさまよわせると、ふと考え込み、そして口を開いた。
「まああ・・・そうですの?それは恐ろしいですわね?でも、話の通じる相手でもありますのね?ところでドクター?そのゼルクベルガー中将という人、何歳くらいですの?男の方?どんな姿なのでしょう?どんな家柄かしら?何時頃ここに到着しますの?」
 ロイエルは矢継ぎ早に質問を繰り出した。今度は医師の方が首をかしげる。
「どうしたのです?ロイエル。君が敵を気にするなんて、めずらしいですね。」
「えっ?」
 ロイエルは、極上の笑顔で言いつないだ。
「だってドクター。ゼルクベルガー中将は、ミスリルマインにきた軍の人間では珍しく切れ者なんでしょう?それなら、用心のために詳しい情報が必要ですもの。」
 ドクターは感心した。
「ほほお。ロイエル、相変わらず作戦家ですねえ。・・・む?しかし、以前来たソイズウ参謀長の時は、そんなこと一言も尋ねませんでしたよね?」
「ほほほほほ!だって、あのときはそんな必要ありませんでしたもの!まったく余裕でしたわ!」
「おおー。そうでしたね!あなたは、あっと言う間に彼を倒してしまいましたものね!強かったですよねえ、ロイエル。」
「ほほほほほ!お褒めいただき光栄ですわ!そう、私、ドクターとオウバイ様の為に、この腕と知識とその他もろもろを磨いてきたんですもの!ソイズウなんて目じゃありませんでしたわ!」
「そうですよね!ああ!いとしのオウバイ様!ロイエルはこんなに忠義心のある立派な子に育ってくれましたよ!じゃ、ロイエル、いってらっしゃい!まかせましたよ!」
 ロイエルがいつもどおり、あまりにも自信たっぷりなので、医師は感激し、感涙にむせんだ。
「ええ!あ、ドクター、それで、ゼルクベルガー中将とは、どんな人なんですの?」
「あ、そうですね、そうでした。彼はね・・・・・」
 そうして、少女は医師から『敵』の情報を聞き出すと、一層、気合がみなぎったようだった。
「ほほほほほ!では、ロイエル行ってまいります!」
 少女はそう言うと、さっそうと窓から外へ飛び出した。ちなみにここは3階である。
「ああ、なんてかっこいいんだロイエル!ああ!我が愛しのオウバイ御祖母様。どうか、ロイエルをお守りください。」
 医師は少女が飛び出した窓から空を見上げると、指を組んで祈りを捧げた。

 ミスリルマインの住民対領主の紛争は他愛のないものだった。町を取り巻く湿地を埋め立てるか、それともそのままにしておくか。領主は埋め立てようとし、住民の、ほんの一部が埋め立てに反対していた。当初は誰もが、反対する一部の人々のことは無視して、領主と多数派の住民が一丸となって埋め立てを進めるつもりでいた。が。村一番の年寄りらしいが年齢不詳の魔法使いオウバイの反対により、そうはいかなくなったのである。彼女のあやしい呪術のおかげで、村人が大勢洗脳されてオウバイの味方をするようになり、湿地の埋め立ては、はかどらなくなってしまった。湿地にはミドガルズオルムという大蛇が住んでおり、村の出入りは困難となっている。そのため村人と外部の人々との交流や物流はとても難しい。村のための湿地埋め立てなのに、オウバイの反対は、普通に考えるならば非常識な逆ねじ論だ。
 
 領主の館へと、少女は優雅かつしとやかに走った。医師から託された小石を持って。そして、見かけは清純そうにほほ笑みながら、いろんなことを考えていた。
 うふふふふ!ドクターの話では、大層若くて有能な指揮官らしいわね!でも、湿地を埋めるなんて、この私がさせませんわ!国軍の兵士なんて、私が片っ端から蹴散らしてやるわ。この、オウバイ様の石と、そして、そう!この私の完璧な美しさと魅力で!それにしても、ふふ、このミスリルマインは過疎の村で、若くて素敵な殿方なんてとっても少ないんですの!・・・ほほほ!ちょうどいい獲物が、私の住む村にやってきた、ということですわね!ほーほほほほほ!


:::::::::::::::::::::::::


 
(82)投稿日:2004年08月22日 (日) 22時55分

歌帖楓月
ガイガー:
 まだとっかかり部分だね。
 ちょっとめんどうかもしれないけど、本編と読み比べると、面白いかも。

 今回掲載分だけだと、つまんないので、
 そのうち続きを載せますねー。

 それじゃ、夜も更けて来たことだし、僕は帰ります!
 さよーならー!
 
(83)投稿日 : 2004年08月22日 (日) 22時59分

歌帖楓月 返信
ガイガー管理官(25歳 男):
 こんばんは皆さん! いやー、言葉が話せるって、素晴らしい。
 それでは、「書類の取り合い」最終回いってみましょうかね?
 とりあえず、ここまで載せときますね。

:::::::::::::::::::::::::

「書類の取り合い」その15



「ルイセ聞いて!」
 翌朝、珍しく不機嫌な顔をしたロイエルが、ずんずんとルイセの机までやってきた。
「あー。おはようロイエル。なーに? ずいぶん景気の悪そうな顔ね? ……何かあったの? ええいいわよ。聞きますとも!」
 珍しく早朝から学校に居るルイセが、満面の笑みでうなずいた。そしてなぜかルイセの方が、ロイエルを屋上へと引っ張っていった。……恐らくガイガーから何か聞いたのかもしれない。

「こっちが嫌がってるのにっ! 信じらんない、どういう思考回路してるの? 全くっ!」
 吹き渡る風がさわやかとしか言いようがない朝の校舎の屋上で、ロイエルは顔を真っ赤にして怒っている。ルイセは、「……ほほうー」と渋い口調で合いの手を入れて、目線を、すい、と、右に流し、ほんのちょっとの間、何事か思案した。そして、口を開いた。「そーれでー? ロイエル君は、どんな嫌がり方したのよ? ちょっと、私の耳元で教えてご覧なさい?」
「うん」
 ロイエルは、憮然とした顔のまま、声は潜めたが、はきはきと、ルイセの耳元で語った。
「……」
 ルイセは、お経でも聞くような、むっつりと無表情な顔で、聞いた。
 そして、わかりきった常識を唱えるかのように、どうでもいい荘厳さをもって、ルイセは言った。
「……ロイエル。世間のおじさん達が、こんな言葉を好んで使いたがるんだわ? 『いやよいやよも好きよのうちさ。』ってね。わかる?」
 ロイエルは、心外だというふうに、毅然と言い返した。
「だからあたしは嫌だって言ったのに! 好きだとは言ってない。全然! なのに!」
 ルイセは馬鹿にしたように長ーいため息をついた。
「だからー、『いやよいやよも……』」
 ロイエルは、だから、と言い返す。
「だからあたしは、好きだとは絶対に言ってないし、本当に嫌だったの!」
 ふー、と、ルイセがため息をつきなおし、わかったわかった、と、なだめるように、適当にうなずきをくりかえした。
「まあったく。だからー。あんたが、やだやだって言うのが可愛かったから、ゼルクさんも、ちょっと、くらっと、……やめた。わかんないお子様に言ってもしょうがない。そのうちわかるわ……あんたがもう若くなくなったころにね」
「なにそれ?」
 ロイエルはむっとして尋ねるが、ルイセはそれには回答は出さず、別のことを言った。「じゃあね、今度そんなんになったら、あんたはもうまるで興味ないって顔で、ゼルクさんのこと無視すれば、多分絶対そういうこと無くなる。断言するわ」
 ところが、ロイエルはぶんぶんと首を横に降った。
「中将根性悪だから、あたしが怒るまで、延々嫌なこと言うんだよ! どっかで怒んなきゃ、全然きりがないんだから! でも頑張る! 絶対無視する。私も昨日そう決めたの!」
「は……?」
 ルイセは、きょとんとした。
 なんだと……? 
「じゃあなに? ゼルクさんがそういうふうに仕掛けたの?」
 ロイエルは、許せない、という風に、憮然と大きくうなずく。
「そうだよ!」
「……へええー?」
 ルイセが、何故か、笑った。何がうれしいのだろうか。
「なるほど。成り行きでそうなったんじゃなく、そうなるよう仕掛けたってわけねえ? ほほお。今度会ったときに、めずらしくからかうネタができたってわけだわ」
「……? 何笑ってるの? ルイセ?」
 ロイエルがルイセの笑いを疑問に思っている。
「ロイエル、」
 ルイセが、ばっ、と、ロイエルに向き直った。なんだかさっきと一転して、理解ある顔になっている。
「良く分かったわ。今度そんなになって、それが嫌だったら、いいからゼルクさんのことグーで殴りなさい、グーでよ? ね? やっぱこういうのは男女対等にガツンとね」
 ロイエルは、力強くうなずき返した。
「うん! もうやった」
「……。ああ、そう……」
 そうよねあんたなら、と、ルイセは脱力しながらうなずいた。
「……でもね、ルイセ、本当言うと、あたしもちょっとおかしいんだ」
「ああ……?」
 ルイセは、力抜けしたまま惰性で返した。
「……何が? あっ……もしや、わかっててわからないふりしてたとか?」
 だが、言っている途中で、ロイエルの言葉を、ルイセは、自分好みの方向に捉えたらしく、にやにや笑いになった。
「なによなによ! もー、なーんだ! わかってて焦らしてたわけねえ? くー、この盛り上げ上手!」
「は?」
 ロイエルは、怪訝な表情に変わった。
「わかるだのわからないだの、何? 一体、どうしたの?」
 ルイセ、変。と、ロイエルが首をかしげた。
「……」
 ルイセは、しばし沈黙した後、ロイエルを頭の先から足の先までつくづくと見て、ため息を付いて首を振った。
「……。なんだ。違うのか。そうよね、ロイエルにそんな気が回る訳ないか」
「わけわからないこと言ってたの自分のくせに、そうやって私のこと非難するのっておかしいわ」
「ああもう、いいでしょ! あんたにはわかんないんだからまだ! で? なんだっけ? 『あたしもちょっとおかしいんだ』だっけ? はいはい、素直に聞きますわよ、何でおかしいのかな? ん?」
 なんだか、やけになったルイセが聞いた。
 ロイエルは、いいかげんにあしらわれているようで、ちょっとむっとしたが、答えた。少しうつむいて。
「うん……。あたしもおかしいんだ……。力が抜けちゃって、やめさせられないの」
「んー。それは恐怖で竦んでしまうとか、驚きで動転してしまうとか、そういうのでしょう」
「……」
 すこし沈黙した後、少女は、首を横に振った。
「そういうのだったらわかるの。そういうのもあったけど、……ルイセわかる? なんだかね、一瞬頭にかすみがかかったみたいに、ふうっ、となって、そして体から力が抜けていっちゃうの」
 ルイセは、きょとんとした。
「それは、どんなとき……?」
 問われて、ロイエルは少々考え込んだ。
「ええと」
 ロイエルはそうなる状況をあげていく。ルイセは、それらを聞いて、素の顔で、ロイエルの言葉を引き取る。
「それで、頭のどこかでは『ちょっと待ったあ! 』とも思ってるのに、力が抜けてされるままでぽーっとなる……感じ?」
 ロイエルが目を丸くした。
「わかるの? おかしいよね! こういうの、……もっとしゃきっとしなきゃって……わかってるんだけど、」
 ロイエルは本当に悔しそうに唇を噛んでいるが、
「ふうーん。そーうなのねえー」
 少女の内に芽生えた感情を、それがなんなのか、友人は教えてやりたかったが、真剣に悩む彼女の顔を見ていると、どうも何も言わずに今はそっとしておいた方がよさそうだった。言ってしまったら、とても混乱させてしまう、ことが目に見えている。
「私、しっかりしなきゃ」
 少女はそういう結論にしたようだ。友人は「うん。まあ頑張んなさい」とだけ言っておいた。



:::::::::::::::::::::::::


ガイガー:
 ええと、ルイセっていう子は、ロイエルの同級生だね。
 てなわけで、さよーならーーー!

ブルックリン(24歳男 ガイガーの部下):
 ……管理官、あなた、ルイセちゃんについての説明、かなり省いてませんか?

ジェニファー(23歳女 同じくガイガーの部下):
 「あやしい!」と思っていてくださいね、皆様。
 それでは、ひとときの休息をいただきます。
 またお会いしましょう。

ガイガー:
 ではまた! そのうち会いましょうね!

二人の部下:
 (怪しすぎる……)

(81)投稿日:2004年08月01日 (日) 00時10分

歌帖楓月 返信
魔法をかけられたガイガー管理官(25歳 男):
ベリーロールベリーロール。
ベリーロールベリーロール!

ブルックリン(24歳男 ガイガーの部下):
 皆さんこんにちは。管理官は、前回の短編で悪さをし過ぎて、良い魔法使いに魔法を掛けられてしまいました。

ジェニファー(23歳女 同じくガイガーの部下):
 因果応報です。いらっしゃいませ、皆様。

ブルックリン:
 しかし、管理官の悪さの一端でもある、この番外編「書類の取り合い」一部リークは……これ連載みたいになってるから、やめられないよね? ジェニファー?

ジェニファー:
 そうね。連載になってるからね。必要悪とでもいうのかしら?
 ではどうぞ。

::::::::::::::::

「書類の取り合い」その14



 朝の情報管理課。ガイガー管理官は、いつも通りだが、いつもよりもなお機嫌良さげな笑いで、友人を迎えた。
「いやーはははは。おはようゼルク中将! 良い朝だね!」
 その友人も、にっこりと笑い返す。
「おはよう、ガイガー管理官。書類の提出に来たんだが。珍しいね? 早朝出勤かい?」
「そうとも! あ、珍しいは余計よね? ハハハ、面白いもの見たね? 昨日はね?」
「そうかい?」
 ゼルクベルガー中将は、そのままの微笑みで、相手の脳天めがけ、手刀を見舞った。
「いやー、ハハハ」
 が、相手も笑顔でそれをずしんと白刃取りにする。
「女の子のああゆうところって、可っ愛いものねーえ? そういうのされると、つい! ねっ?」
「そうかな?」
 2度目の手刀にも、白刃取りが決まった。二人、表面上、友好的な笑顔は全く変わらない。ただ、手刀の尋常でない風きり音と、それを受けるズバシイイイッという白刃取りの音が慄然と室内に響き渡って、見て見ぬふりをしている周囲の緊張をいたずらに高めている、のみである。職員全員の目が泳いでいる。
「ハッハッハー。なんだか今日は一方的に僕の優勢で、本当にまったく、気持ちいーい朝だなあーあ!」
「ふうん? 君、それだけのために、早くからこんなところに座ってるんだろう?」
「ハーッハッハ! やだなあ、そんな、気のせいかもよ? でもね、中将、あんまり女の子の嫌がることすると、あんなふうにグウではたかれるからね、グウ! ほどほどに。……って、しまったー! あいた」
 5回目の手刀は、ガイガー管理官の手を逃れて、決まった。ものすごい音がしたが、当の本人はそれほどでもなさそうである。どういう頭蓋骨なのか。

 そして、彼がいなくなり、管理官は不気味な上機嫌で自分の仕事に取り掛かった。
 一方、管理官の部下達は、仕事も手につかなくなっていた。
「怖いよ、中将がなんかするところ、初めて見た」
「生だったよ生。生手刀」
「それをいうなら、うちの上司の生白刃取りも」
「いや、あの人はホラ、ちょっと全体的に人間離れ気味だからさ」
「まあな、たしかに……」
「しかしなあ。手刀って、あんな刃物みたいな風きり音が立てられるんだ? 知らなかったな……」
「……そりゃあ、……軍人さんだから……、鍛えてらっしゃるから……」
 ショックのあまり、自分らもその軍人であることを忘れている。
「こわかった。今度するときは、どこか遠くにあるよその課でやって欲しい。
「でもあの人がここの上司である限り。無理だろうなあ」
 職員たちは、青いため息を吐いた。
 ふふんふんふん、と、上司の不気味な上機嫌の鼻歌だけが馬鹿みたいに響き渡る。


:::::::::::::::::

ガイガー:
 ベリーロール。

ジェニファー:
 今回の話は、管理官絶好調ね。

ブルックリン:
 今現在はこうですがね。
 では、またお会いしましょう。
 おそらく、次回あたりで終わりです。
 この「書類の取り合い」ですが、できかけの話ですので、
中途で終わりになりますが。

ジェニファー:
 この話は、おおむねこんな内容です。
 それでは皆様、またお会いしましょう。

ガイガー:
 さよならー! ……お、治った。




(80)投稿日:2004年07月24日 (土) 16時17分



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