(8) デビルフィッシュ |
投稿者:Tomoko
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(台本のト書き調で)
ハーレム:土産だぞ。ロッドからだ。
それを聞いて、サービス、高松、ジャン、振り返る。
ジャン:わぁ、タコじゃないか。 高松:活きがいいですねぇ。まだ動いてますよ。 サービス:おまえら……それ、食べるつもりなのか。 ハーレム:当たり前だろう。そのためにもらってきたんだ。
ハーレムの回想。特戦部隊――
ロッド、マーカー、G、ハーレムがいる。
ロッド:俺さぁ、この間の休暇、実家に帰ってたんだよね。 マーカー:ほぉ、おまえにはそんなの(実家)もあるのか。 ロッド:いつもは遊びまくってんだけどさぁ、たまには帰ってこいって親父がうるせぇから。んでもって、お土産にタコ持ってきたんだ。それがこれよ。まだ生きてるだろ? ハーレム:俺たちにか? ロッド:まぁね。いつも世話になってるから、一匹千円でいいっすよ。
ドウッ(眼魔砲)
ロッド:ただでいいです〜〜。 ハーレム:良し。
回想シーン終わり
ハーレム:てなわけでロッドからありがたく譲り受けたモノだ。 ジャン:新鮮なうちに食っちまおうぜ。 サービス:冗談じゃない。ハーレム、タコなんか食うな。 ハーレム:そう言ったって、うまいんだぜ。これ。 ジャン:サービスは、タコ食べたことないのか? サービス:あるものか! そんなもの! ジャン:今日はタコのマリネな。 サービス:勝手にしろ。
マジック登場。
マジック:やあ、みんな。どうしたのかね。 サービス:兄さん、兄さんは、タコ食べたことありますか? マジック:もちろんあるとも。シンタローも、大好物だよ。 サービス:……ルーザー兄さんは、決して食べませんでしたよ。 マジック:ああ、そうだったな。可哀相に。あんなにおいしいのにねぇ。 サービス:(……マジック兄さんの裏切り者)
ナレーター:三十分後――
ジャン:タコのマリネ、完成したぜぇ。
グンマとキンタロー登場。
グンマ:わぁ、今夜のおかずも、おいしそうだね。 キンタロー:なんだ? 見慣れない料理だが。 サービス:グンマは、タコは食べたことはあるか? グンマ:ううん。高松が、食べてはダメだって。 サービス:高松……。 高松:ルーザー様に言われたんですよ。タコやイカは、悪魔の魚だから、食べてはいけないって。だから、ルーザー様からそのお話を聞いてからは、決して口にはいたしませんでした。 ハーレム:ふん。好きにしろ。俺は食うからな――ああ、おいしい。 グンマ:……僕も、食べてみたいなぁ。 ジャン:ああ、いっぱいあるから、どんどん食ってってよ。 グンマ:高松ぅ、食べていい? 高松:ああッ! そんな顔で見ないでください。ついつい許したくなってしまうじゃないですか……私に気兼ねしなくてもいいんですよ。グンマ様も、一人で判断する時期ですし。 キンタロー:俺も食べていいか。タコを食すのは初めてだ。 ジャン:サービスもいるか? サービス:いらん!
サービス、部屋を出て行く。ひとりになって。
サービス:ルーザー兄さんは、どんなことがあっても、タコやイカは食べなかったね。さっきも高松が言ってたけど。――兄さん、僕、タコ食べなかったよ。
その頃、一方では――
Gとタコは見つめ合っている。
G:…………
タコ:…………
G:…………
タコ:…………
ナレーター:この状態が、一晩中ずっと続いたという。やがて、情が移り、Gはこのタコを飼うことにした。
ナレーター:翌日――
ロッド:ふぃ〜、遅れた遅れた。隊長からドヤされるかな。 サービス:ロッドくん。 ロッド:あ、サービス様ですか。おはようございます。ちょっと急いでますんで、失礼…… サービス:ああ、いいんだ。すぐ終わるから。――ロッドくん、今度からは土産にタコを持ってこないようにしてくれるかい? ロッド:用事はそれだけですか? サービス:だけだ。 ロッド:わっかりました〜。美人の頼みとあれば、このロッド、守らないわけにはいきませんね。 サービス:ふん、ムダ口はいい。 ロッド:ふぁ〜。やっぱり隊長の弟御さんだけあって、高飛車っすね。 サービス:陰に回って言え。そういうことは。 ロッド:怒った顔も綺麗っすね。 サービス:用事はどうした。 ロッド:おっと、忘れるとこだった。じゃ、タコは持って来ないようにしますんで。 サービス:それでいい。
ナレーター:後日――
ハーレム:ロッドのヤツが、今度はイカを……。 サービス:いい加減にしろ!
終わり
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2003年09月26日 (金) 16時57分 |
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