投稿日:2021年06月29日 (火) 15時10分
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責任者ではもちろん全くないのですが、なんとなく気になって、ずっと『野菊の墓』を読んでみようかな?と薄く思っていたら、山田太一さんの本に、お世話になった木下恵介映画への文章があり、以下のような一節が印象的でした。
いま多くの人が、ありそうもないから、と諦めているものを木下監督は描こうとしている。若い二人の自我の弱さゆえの美しさ(野菊)教師と生徒たちの固い結びつき(二十四)信じ合い助け合う夫婦、思い合う親子(幾年月)。そんなものは非現実だとしらけるのは簡単だが、しらけている人間だって、心の底ではそうしたものを手に入れたいと思っているのではないのか?木下監督はもう一度問い直す。「本当に、現実はそうはいかないのか?」と。駄目だと思い込んで、「諦めているだけではないのか」?と。(『逃げていく街』監督 木下恵介)
…このあともとても良いのですが、長くなるのでやめておきましょう。ご参考まで。 |
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