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いろいろな意見、本当にありがとう。 09.08.01
『イノセント』の感想が続々とメールや手紙で、 僕のもとに届き始めています。 「衝撃だ!」という人もあれば 「意外にも柔らかく感じる」なんて人も・・・。 そうですよね、人間はみんな違う境遇で 生まれて来て、全然違う人生を歩いていく。 そして全然違う失敗や成功を超えて、 今を生き抜いている訳だから、 一人一人の感じ方が違うのは当然です。
でも、こんなにもいろいろな意見が 寄せられてくるという事は、それだけ、 この本が皆さんの心に、なにがしか 考える要素をプレゼンテーション できてるってこと。
これは、とても尊い事だと思うのです。 俺の人生が悪いかいいかとかは、 心に感じるところで密かに思っていてください。
でも、人間はそれぞれが主役です。 自分の人生なんだから、 自分が主役なのが当たり前。 たまたま、こういう仕事を させてもらっているから、 こんな立派な本を出して、 いただけただけで、例えば、 ここにメールしてくれる方の 人生の方がもっと、ドラマチックな人生を 歩いていますよ。
そんな人と俺のいい加減な人生を比べたら、 俺の人生なんか屁みてえなモンに感じます。 正直・・・恥ずかしいほどです。
でも、たまにはこういう他人の人生観をのぞいて、 自分と照らし合わせ、「こいつバカだな」とか 「これは本当にいい言葉だなあ」とか、 感動まで行かなくとも、一人の 50歳にもなる人間の半生が 浮き彫りになる事でより、リアルに自分の人生と 重ね合わせられる瞬間も あるのではないかとも思うのです。
ご批判、ご批評は、もとより、 共感や驚愕、感動や、幻滅もある事でしょう。 「なんだ、石井竜也って、 たいした事ねえヤツだなあ」とかね。
でもね、いいんです!それで、 だって、俺の人生んかより、 よっぽど、凄い人生を立派に生きている人が 本当に沢山いらっしゃる訳ですから・・・。 だから、笑われて当然。
「この程度の苦労で、本なんか出すんじゃねえ!」 とかって、おこられそうですが、 勘弁してくださいね。
皆さんに支えられ、家族やスタッフに支えられて ここまで歩いて来れた自分としては、 いままで、お世話になった皆さんへの感謝と、 自分の正直な人生観をこの機会に 話しておかなければならなかったのです。
だって、正直、60歳になってから、 こんな本出せませんよ。
でもこれだけは本当に信じてください。 僕は、本当にものを作るのが好きなんです。 何よりも、どんな事よりも、企画したり、 手を使って、ものを構築していったり、 絵を描いたり、誰も考えないような事を 編み出したり・・・。
そんな人間の半生です、 きっと、なにがしかの生きるヒントも 見つかるかもしれません。
そうだったら、本当にこの本を出して よかったと思います。
どうか、石井竜也の人間としての起伏を、 文字でしか表せないけれども、少しは解って頂き、 これからの石井竜也に期待して 頂きたいと思っています。
今回の出版が、ますます、僕たち・・・つまり、 皆さんと僕の距離を近くにしてくれたら、 本当にこれ以上の幸福はありません。
最後にこの本の中の一番好きな言葉で 締めくくりたいと思います。
「あらためて、自分で描いた曲の歌詞を読んでいたら、 ほとんどが、父から教えてもらった、 ダイヤモンドのような言葉だった」
これ、この本の最高の意味ではないかと 思うのです。
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By H美
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(773)/2009年08月02日 (日) 08時03分 |
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