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励まし (9225)
日時:2013年06月13日 (木) 04時56分
名前:伝統

温かい励ましは愛の注射液

        *『女性の幸福365章』(P102)より

ひとの過ちをふせいであげることは素晴しいことであるが、
失意に堕ちた人を激励して起ちあがらせてあげることは、尚一層素晴しい愛行である。

“人間・神の子”の自覚を与えることによって崩折(くずお)れている人に
根本的に立ちあがる精神の基礎をきずいてあげることは最高の愛行である。


温かい言葉によって人々はその失意から起ち上がる。
温かい言葉を投げかけることを忘れてはならない。

他に施した愛行は自己の愛行を第三者に示すために言葉で誇示してはならないが、
その人には愛語の“言葉の力”を吝(おし)んではならない。
愛語を豊かにあめふらすことによって世の中は温かく生きかえったように春光で輝くのである。

今、あなたの手許にある仕事を、神から与えられた仕事と思って深切に遂行せよ。
今あなたの身辺にいる人々を、神から与えられたる兄弟姉妹であると思って愛せよ。
道は遠きにあらず、邇(ちか)きにあるのである。
                            
        <感謝合掌 平成25年6月13日 頓首再拝>

【励ます人か、がっかりさせる人か】 (9253)
日時:2013年06月15日 (土) 04時01分
名前:伝統


        *メルマガ「人の心に灯をともす(2012年09月18日)」より

   (ジョン・C・マクスウェル氏の心に響く言葉より…)

   ヘンリー・フォードとトーマス・エジソンは、エジソンの会社が主催した会合で出会った。

   当時、フォードはその会社でエンジニアとして働いていた。
   ある人がエジソンに「フォードという若者がガソリンで走る車を考案したそうです」
   と言ったのがきっかけで、二人は自動車について話しあった。

   すると突然、エジソンが興奮してテーブルをこぶしで叩き、
   「君のアイデアは素晴らしい!」と絶賛した。

   その後、ヘンリー・フォードはフォード・モーターを設立し、
   自動車王と呼ばれるようになった。

   彼はエジソンとの初対面のときの様子をこう語っている。

   「そのときまで誰も私を励ましてくれませんでした。
   私は自分が正しい方向に進んでいると思っていたが、これで本当にいいのかどうか
   迷っていたのです。

   しかし、あのとき突然、世界最高の発明家が私のアイデアをほめてくれたおかげで
   自信が持てました」

   その後、二人は何年間もいっしょに働き、旅行をし、親交を深めた。

   偉業を成し遂げた人たちの生涯を調べると、彼らを励ました人が存在することに気づく。

   あなたは誰を励まし、勇気を出させ、助けることができるだろうか。
   周囲の人たちが本来の能力を発揮するのを助けよう。
   そしてその人たちの業績を祝福しよう。

        <『励ましの言葉が人を驚くほど変える』扶桑社>

・・・・・

誰かが何かをしようとすると、必ず足を引っ張る人がいる。

それがたとえ、善意に基づくアドバイスだったとしても、
その行為を否定し、止めるなら、結果として、足を引っ張っていることには変わりがない。


「励ます」の反対は、「がっかりさせる」だ。

自分は、誰かを、励ます人なのか、がっかりさせる人なのか、確認する必要がある。

誰かを励まし、勇気付け、常に夢と希望を与える続ける人でありたい。

        <感謝合掌 平成25年6月15日 頓首再拝>

失意に沈む人を激励せよ (9407)
日時:2013年06月22日 (土) 04時29分
名前:伝統


      *『幸福を招く365章』(P202)より

失意に沈んでいる人を鼓舞激励してあげることは神の愛の発現である。
失意に沈んでいる人は人生の暗黒面ばかり見ている気の毒な人であるから、
人生の明るい面を見るように導いてあげることが必要である。

愛に絶望している人には愛を与え、やさしい同情の言葉を与えることは
其の人に起死回生の勇気を与えることになるのである。

人間は神の子供の兄弟たちであるから、どんな人でも《ひとり》で孤立している事には
とても耐えられないのである。

そんなに虐遇されているときでも、逆境にあるときでも、
誰か真に自分を愛してくれる人があると思うだけでも勇気づけられるのである。

愛は生命を生かすための最高の糧である。

        <感謝合掌 平成25年6月22日 頓首再拝>

人はみな、励ましを必要としている (9430)
日時:2013年06月23日 (日) 04時56分
名前:伝統


      *『励ましの言葉が人を驚くほど変える』(P2~3)より

人はみな、励ましを必要としている。
老いも若きも、成功した人もそうでない人も、どんな人でも励まされると変わる。

かの有名なマーク・トウェインは
「たった1回励ましてもらえるだけで、まる1ヶ月がんばれる」と言っている。

励ましの力は計り知れないほど大きい。

子どもは先生の励ましで一変する。
結婚生活は配偶者の励ましで円満になる。
部下は上司の励ましで能力を発揮する。

心のこもった温かいほめ言葉は、それくらい大きな大きな影響を相手におよぼす。

人生を変える励ましとは何か?
その人が現実をみつめ、正しい行動をし、社会の貢献する勇気を与えることである。
励ましの言葉は、相手が自分の価値に気づくように伝えることである。

人びとが自分の価値に気づき、「やればできる」と確信し、やる気が出せるよう手助けしよう。
そのとき、私たちは彼らの人生が永久に変わり、やがて彼らが世界を変えていくのを
目の当たりにする。

もしあなたが家庭を持っているなら、家族の一人ひとりを励ます責任がある。
もしリーダーなら、組織の業績はどれだけ部下を励ますかに比例する。
もし友人であれば、相手が困難を乗り越えられるように励ます立場にある。

励ましは、人びとを最高の状態になる環境をつくることができる。
励ましはすべてを変える。

        <感謝合掌 平成25年6月23日 頓首再拝>

『相手にとって大切なイベントに出席する』  (9535)
日時:2013年06月28日 (金) 04時54分
名前:伝統

      *メルマガ「人の心に灯をともす (2013年06月19日)」より

   (C.E.ローリンズ氏の心に響く言葉より… )


   近々、子どもが晴れの初舞台を踏むとか、スポーツの試合に出る予定はあるだろうか。
   あるいは、配偶者が地域振興で表彰されたり、親戚の夫婦が金婚式を迎えたり、
   近所の人が退職記念パーティを催したりする予定はあるだろうか。

   本人以外の人にとってはそれほど意味がなくても、
   脚光を浴びる本人にとっては重要な意味を持つイベントが、数多く存在する。

   だから相手に敬意を表して、それに注目することが重要だ。


   自分の思い出を振り返ってみよう。
   初めてピアノの発表会に参加したとき、どう感じたか。
   あるいは、初めてユニフォームを着て大勢の人の前で試合に出たときはどうだったか。

   そのとき、励みになったのは何だったか?

   自分の愛している人たちがわざわざ会場にまで足を運んで、
   「がんばれ」と応援したり「素晴らしい」と賞賛してくれたとしたら、
   それが何よりの励みになったはずだ。

   多くの場合、子どもは自分がうまく演奏できたかとか試合に勝ったということを
   あまり覚えていない。

   はっきり覚えているのは、誰が来てくれたかということだ。


   同じことが大人にもあてはまる。

   相手のために時間を割いてそこまで行くことが重要なのだ。
   そうすることで、あなたの気遣いが伝わる。

   場合によっては、多忙な日程を調整する必要がある。
   たとえば、最終便に乗るために大急ぎで空港に行く、前の予約をキャンセルする、
   会議を欠席する、などなど。

   それは、自分の事情よりも相手の喜びを優先することを意味する。
   だからこそ、あなたが忙しい合間を縫って来てくれたことが、相手にとっては励みになるのだ。

   それはまさに利他的な愛の行為である。

            <『励ます技術』ディスカヴァー >

・・・・・

小林正観さんは、「頼まれごとの人生」を歩みなさい、という。
「頼まれごと」とは、頼まれたことをして人に喜んでもらうこと。

単なる人数合せの頼まれごとは断ってもいいが、
それ以外の頼まれごとは進んで引き受けていると、いつか自然に運が向いてくる。

頼まれごとをことごとく断る人は、自分のことしか考えていない利己的な人。
そのくせ、人には平気で頼みごとをして、相手がそれをやらなかったら怨みに思うような人。
そんな自分勝手な人に運が向くはずがない。

相手にとって大切なイベントに招待されることも、大事な頼まれごと。

人を喜ばせる、「頼まれごとの人生」を歩みたい。

        <感謝合掌 平成25年6月28日 頓首再拝>

人生を変えた一通の手紙 (9634)
日時:2013年07月04日 (木) 04時30分
名前:伝統


       *「励ましの言葉が人を驚くほど変える」(P7~8)より

19世紀の詩人ウォルト・ホイットマンは、何年もくすぶっていた。
作品を評価してもらえず、すっかり落胆していたとき、詩を読んで感動したという
一人の読者から人生を変える手紙を受け取る。それにはこう書かれていた。


   拝啓

   私の目は『草の葉』という貴殿の名作の価値がわからないような節穴ではありません。
   見たところ、これはアメリカ史上かつてない知恵と洞察に満ちた最高傑作です。
   偉大な詩人の登場を心より祝福します。


その手紙には、世界的に有名な思想家ラルフ・ウォルドー・エマソンの直筆のサインが
記されていた。

その後、ホイットマンは詩人として長年にわたって、アメリカ文学の巨匠の一人に
数えられるまでになった。しかし、文壇での地位を確立するまで、不遇の時代を乗り切るために
励ましを必要としていたのである。

人生がうまくいかないとき、適切な言葉を適切なタイミングでかけてもらうと
ピンチを切り抜けることができる。

疲れているときや落ち込んでいるとき、励ましの言葉が心の支えとなる。
どんなに苦しくても、励ましてもらうと屈せずにやりとおす元気がわいてくる。

            <感謝合掌 平成25年7月4日 頓首再拝>

成功者の言葉 (9732)
日時:2013年07月09日 (火) 06時33分
名前:伝統


       *「励ましの言葉が人を驚くほど変える」(P14~20)より抜粋

世の中には3種類の人がいる。

まず、人の心に毒を盛る人、
彼らは人びとを落胆させ、創造性を破壊し、「あなたにはムリだ」と言う。

次に、自己中心的な人、
彼らは自分のことばかり考えて、他の人に力を貸そうとしない。

最後に、人の心に明かりをともす人、
彼らは人びとの生活を豊かにするために励ましの言葉をかける。
私たちはそういう人になる必要があるし、そういう人とつきあう必要がある。

             (ウォルト・ディズニー)


誰かがうまくできたら拍手をしよう。
そうすれば、お互いに幸せになれる。

             (サミュエル・ゴールドウィン)


私は大学でフットボールをしていた。
体格に恵まれず、プレーもそんなにうまくなかった。
おまけにしょっちゅう大けがをしたものだ。腕と首を1回ずつ、鼻は6回骨折している。

その話をすると、人びとは決まって「では、なぜプレーを続けたのか? 」と質問する。

私はずっとその問いに答えられなかったが、あるとき、答えがわかった。
家族や友人、観客が私を励ましてくれたからだ。
だから一生懸命にプレーを続けられたのだと思う。

        (トム・マローン<ミリケン・アンド・カンパニー元社長>)

 【信念はすべてのことを可能にする。愛はすべてのことに価値を与える】

        <感謝合掌 平成25年7月9日 頓首再拝>

忘れえぬ一言 (9919)
日時:2013年07月18日 (木) 04時16分
名前:伝統

       *「珠玉篇 心にしみるいい話 第2集」(P111)より

雨、それも梅雨の時の雨の日がめぐってくると、40数年も前のある出来事を想い出す。

昭和25年当時、私は小学校の3年生でした。
終戦まもない頃の事で、食糧事情も非常に悪くすべてのものが不足していた。

父母は毎日生活に追われ、子供達の事も気にはかけていたでしょうが、
食べる事に追われて子供達との対話などまったくと言ってよいほどになかった。

栄養状態が悪かったのでしょう。
私の頭には「出来物」ができていて、梅雨時になると、
かゆくてかゆくてガマンが出来なかった。

そんな私を同級生達は面白がってからかったものでした。
そんないじめに遭うと、弱虫な私は何時も泣いてばかりいた。
するとそれが面白いと言ってはいじめを「エスカレート」させて行った。

このような状態で、当然私の学業成績もクラスで最低でした。

3年生になってクラスの担任も加藤先生と言うまだ学校を出たばかりの若い女の先生に変りました。

しかし相も変わらず私に対するいじめは無くならなかった。
加藤先生が担任となって2ヵ月程すぎて6月の丁度雨の日の事、
いつもながらのいじめに耐えかねて、私は初めて行動を起こした。

それは学校を無断で早退するという行為に出たのです。

雨が降っても傘も無く、涙と雨で顔も体もビッショリぬれながら家路を急ぐ私の背中に
「武君」「武君」と声を掛ける女の人の声、振り返ると、事態を知った加藤先生が自転車で
追いかけて来たのでした。

当然叱られると思った私に、
先生は自分がさしてきた傘をさしかけながらやさしいまなざしで

「武君はね、勉強すれば出来る子よ」

と何度も言ってくれた。

先生は更に

「先生からもみんなに武君のことをいじめないように言うからね」と、

当然叱れると思っていた私にはこの先生の言葉はただただ驚くばかりでありました。
その時の先生の目に涙が有った事を今でも良く覚えている。

家に着くと、雨で仕事の出来なかった父母が私と先生の姿に驚くばかり、
そんな父に先生は「武君を叱らないでください、お願いします」
と何度も何度も頭を下げてくれた。

もし私一人であったなら、また先生の一言が無かったなら、
間違いなく父の鉄拳が私の顔にとんでいたことでしょう。

それまでの私は他人様は勿論、両親からも励ましやほめられた事など一度もありませんでした。

先生の「武君はやれば出来る子よ」の一言と、自分はぬれながらも傘をさしかけてくれた事、
そして父への言葉、今迄に私が一度も経験した事のない事ばかりでした。

それ以来、クラスのいじめも随分と無くなり、先生の一言が閉ざされていた私の重い心の扉を
少し開いたのでしょうか。最低であった成績もみんなと同程度になって来ました。

あれから40有余年、将来はたして自立できるであろうかと
私のことを心配した両親もすでに亡くなり、加藤先生の消息もわかりません。

毎年めぐって来る「梅雨」の時季になると思い出すのは
先生の励ましの言葉と父に頭を下げてくれた姿です。


人は誰でも一言によって傷つき、また一言によって勇気づけられると言いますが、
私にはこの加藤先生の言葉が終生忘れ得ぬ一言として今でも心に残っております。

        <感謝合掌 平成25年7月18日 頓首再拝>

励ましの実験 (9982)
日時:2013年07月21日 (日) 04時47分
名前:伝統

       *「励ましの言葉が人を驚くほど変える」(P20~21)より

数年前、人間がどこまで苦痛に耐えられるかを測定する実験がおこなわれた。

氷のように冷たい水の入ったバケツをどれだけ長く素足を入れていられるかという実験だ。

その結果、励ましてくれる人がそばにいると、
誰もいないときに比べて2倍長く苦痛に耐えることがわかった。


【励ましとは、相手の問題を自分のこととみなして温かい言葉をかけることだ】

        <感謝合掌 平成25年7月21日 頓首再拝>

人は、認められ期待されると、はかり知れない力を発揮する (10133)
日時:2013年07月26日 (金) 04時10分
名前:伝統

           *メルマガ「人の心に灯をともす(2013年07月18日 )」より


   (佐々木将人氏の心に響く言葉より…)

   東京のある学校の卒業式の1週間前に、一人の不良学生が校長に呼び出された。
   常日頃悪行を重ねていた学生は、叱られるのを覚悟して、校長室のドアを叩いた。

   「入れ」という威厳のある声と共に、
   「鍵をかけなさい」といって鍵を渡しながら校長は、自らカーテンを閉めた。

   学生は逃げられないようにして殴られると観念した。

   「腰をかけ給え」といいながら、校長は、右に左にと歩きつつ、
   「お前のいたずらは有名であり、他の先生の手もやき…云々」と切り出した。

   学生は「きたなあ…」と奥歯をかみしめて身構えた。

   「然しよくよく考えてみるに、君はお母さんを亡くし、その後に来たお母さんにいじめられ、
   本当に可哀想だと世間のうわさだが、大変だったなあ…。
   思えば、そのうっ憤ばらしに、悪いと知りながら、やった事であると私は思う。
   そうだな」

   学生はおもわず拳を握りしめ、うなずきつつ、胸の熱くなるのをおぼえた。

   「然し、ここでよく考えてみなさい、今さらお母さんの死を悔いても仕方がない。
   人間は、必ず死ぬ。
   いずれの日か死ぬという人生を、今日一日を価値高く生きよと、母の死は教えているのだ。

   君のお母さんは、若くしてこの世を去ったが、立派なお母さんだった。
   君のお父さんが、“まま母”と、君との間に立って、どれほど、気を遣い、
   心を痛めていられるかを考えたことがあるかい。

   人間だけが、神の立場や相手の立場に立って考えることが出来るのだ。

   自分を捨てて、心から親孝行をすれば、
   どんなひどい“まま母”でも、必ず感動するときが来る。
   
   今、君が、すぐやるべきことは親孝行だ。
   これは人間だけにある行為なのだよ。

   こんな話をするのも、亡くなった君のお母さんが、草葉の陰から手を合わせて、
   私を通じて話をしているような気がしてならない。

   まして、君は数多い卒業生の中で、将来大人物になる素質がある。
   長年教育をやって来た私の立場から、それはよく判る。

   だが一歩誤れば犯罪者にもなる。
   今が大切な分岐点だ。

   だから、これからは、本来の君に返り、心を明るくして朗らかにし、
   清く正しくもつことを心がけ、人の為、母の為になるように生きて欲しい。

   とはいっても、人間は照れくさいもので、すぐには出来ない。
   昔から人間は転機が大切だ。
   だから、卒業式を君の人生の転機としたらどうだ」


   諄々と道を説く校長の前に、その学生はハラハラと涙を流しながら、
   今までの悪行を詫び、そしてこれほどまでに、自分のことを見ていてくれた校長先生に対し、
   心より感動し、先生の為には命まで惜しくないと、み教えに従うことを誓った。

   それをみながら校長は

   「そうか判ってくれたか、本当にありがとう。
   やはり私の目に狂いはなかった。
   さあ男は泣くんじゃない」

   と、学生にハンカチを渡す校長がまた、涙、涙であった。

   そして最後に

   「全校生の中に、君だけが大人物になる素質があり、君の将来こそ、私の唯一の楽しみだ。
   然し校長としての立場上、君だけ可愛がる訳にはいかないからこそ、
   鍵をかけ、カーテンを閉めて、他人に判らないようにして話をしたのだ。

   いいかい、男と男の約束だ。
   このことは絶対人に言うなよ」

   と言って、かたい握手をして別れた。

   学生は卒業後、世間でも驚くほどの親孝行者となり、勤勉努力し、
   校長の予言通り大会社の社長となった。

   星霜幾十年、すでに白髪になった老校長を囲む会が、盛大に催された。

   その席上、かつては不良学生だった社長が立って、卒業1週間前の感動をそのままに、

   「私はここで、男の約束を破る」と前置きし、あの時の状況を語った。

   「私の現在あるのは、あの時の校長先生の一言です。
   もし、あの感動がなかったら、私はどうなっていた事でしょう」

   と言って、涙ながらに挨拶しながら、先生のところへ駆け寄っていった。


   これを聞いていた人々は、一瞬水を打ったような静けさになった。

   そして、アッと驚きの顔を見合わせながら
   「俺も言われた」「僕もだ」と驚きが感動の渦となって広がっていった。

   思えば、ある人は喫茶店で、ある者は自宅に呼び出されながら、
   所を変え、時を変えて、その少年の心の中にある“命”の力を引き出したのだ。

        <『人生山河ここにあり』マネジメント社>

   ・・・・・

人は、心の底から誰かに認められ、期待されたとき、途方もない力を発揮することがある。

反対に、「ダメなヤツ」とか、「バカ」、「なんの役にもたたない」と言われて育った子どもは、
存在を否定され、「生きていても仕方がない」と思うかもしれない。


エジソン、ファーブル、手塚治虫、野口英世等々の天才たちは、
幼い頃、普通の子どもとは、どこか変わっていたという。

しかし、その母親たちは一様に、「あなたは今のままでいいのよ」と、
まるごと全部を受けれ、肯定し認めていた。

人は、認められ期待されると、はかり知れない力を発揮する。

        <感謝合掌 平成25年7月26日 頓首再拝>

才能は励ましで開花する (10213)
日時:2013年07月29日 (月) 04時23分
名前:伝統

       *「励ましの言葉が人を驚くほど変える」(P22~24)より

ジョージ・フレデリック・ヘンデルは音楽の神童だった。
父親は息子を法律を学んでほしかったが、本人は幼いころから音楽に傾倒していった。

17歳のとき、生まれ故郷にあるハレ大聖堂のオルガン奏者を務めた。
そして翌年にはハンブルク宮廷劇場管弦楽団のバイオリンとハープシコードの奏者になり、
21歳にして鍵盤楽器の名手とうたわれる。

作曲家に転進するとすぐに評判を呼び、ハノーファー選帝侯ゲオルク(のちのイギリス王
ジュージ一世)の宮廷楽長に就任した。その後、ドイツからイギリスに移住するとさらに評判が
広まり、40歳になるころには大作曲家として世界的な評価を獲得するにいたった。

しかし、これだけ才能に恵まれ、これほど名声を博したにもかかわらず、
ヘンデルは大変な苦境に見舞われる。イギリスの作曲家たちとの競争は熾烈をきわめた。
観客はきまぐれで、演奏会にはほとんど人が集まらないこともあった。

たびかさなる政変に翻弄され、何度も破産の危機に直面して極貧生活を余儀なくされる。
若くして成功をおさめただけに、挫折と転落の苦しみはよりいっそう身にしみた。

その後、体調をくずしたために問題が深刻化した。
脳卒中の発作を起こし、右手の指に麻痺が残ったのだ。
やがて回復したものの、精神的に落ち込んだ状態が続く。

1741年、彼は失意のどん底にあり、まだ56歳だったが引退を決意した。
借金で首が回らず、債務不履行で監獄に入れられることを覚悟した。
そこで4月8日、みずからお別れコンサートとして演奏会を開いた。そしてそれが終ると、
悲しみにうなだれ、自分を哀れみ、音楽の世界から身を引いた。

ところがその年の8月、奇跡的なことが起こる。
チャールズ・ジェニングズという裕福は友人がヘンデルのもとを訪れ、イエス・キリストの生涯に
もとづく歌詞を手渡した。ヘンデルはそれを読んで深い感銘を受け、ジェニングズに励まされて
作曲に取りかかった。

構想を練っていると、せきを切ったようにメロディーが次々と浮かんできた。
3週間、わき目をふらず、一心不乱に作業を続け、さらに2日間でオーケストラ伴奏をつけた。
作業を開始してわずか24日後、全部で260ページからなる長編の楽譜が完成する。

現在、オラトリオ『メサイヤ』は「ハレルヤコーラス」を含む名曲として知られ、
ヘンデルの最高傑作と評価されている。

伝記作家ニュートン・フラワーは、こう絶賛する。

「作品の壮大さと、作曲に費やした短い時間を考えると、これは作曲の歴史の中で
最高の偉業として永遠に名を残すことになるだろう」

        <感謝合掌 平成25年7月29日 頓首再拝>

自分を信じることの力 (10380)
日時:2013年08月05日 (月) 04時13分
名前:伝統

       *「励ましの言葉が人を驚くほど変える」(P29~30)より

数年前、サンフランシスコのベイエリアにある学校で興味深い実験がおこなわれた。
校長が3人の教師を読んで、こう言い渡した。

「あなたがたは最も優秀で、最も実績がありますので、校内で選抜した90人の成績優秀者を
担当してもらうことに決定しました。来年度までハイレベルの学習をさせて、1年間の学力の
伸び具合を測定しますので、よろしくお願いします」

3人の教師と90人の生徒およびその親たちは、学校の方針に賛同した。
それからの1年間、生徒たちは学業に励んだ。

学年末に学力測定をしたところ、他の生徒たちより成績が20%から30%伸びたことがわかった。

年度末、校長は3人の教師を呼んで言った。
「正直に言います。あなたがたが担当した90人の生徒たちは、じつは成績優秀者ではなく普通の
生徒でした。無作為に90人を選んで、あなたがたに担当してもらったのです」

それを聞いた教師たちは、普通の生徒たちがこれほど学力を伸ばすことができたのは
自分たちの教え方がよかったからだと考えた。


「正直に言っておかなければならないことがもうひとつあります」 校長は言った。

「あなたがは最も優秀な教師というわけではありません。
名簿の中から無作為に3人を選んだだけです」


では、なぜこの生徒たちと教師たちは1年間で大きな成果をあげたのか?

彼らは自分を信じるように励まされたからだ。

           <感謝合掌 平成25年8月5日 頓首再拝>

人をより高いレベルにまで引き上げる (10677)
日時:2013年08月18日 (日) 03時24分
名前:伝統


       *「励ましの言葉が人を驚くほど変える」(P42~43)より

人はみな、誰かを励ましたいと思っている。
誰もが人の役に立ちたいと思っているし、実際にできる。
人の役に立ちたいと思うなら、次の4つのことを心に刻もう。

(1)誰かを励ますことを目標にする。

   ローマの哲学者セネカは「人間がいるかぎり、親切にする機会はつねにある」と言った。
   人びとの気持ちを高揚させたいなら、毎日、誰かを励まそう。

(2)励ましの力を賢く使う。

   あなたが毎日している小さなことは、想像以上に大きな影響を人に与えている。
   あなたは他の人の生活をよくしたり悪くしたりする力を持っている。
   周囲の人たちはあなたの言動の影響を最も受けやすい。

   さからその力を賢く使う必要がある。

(3)ネガティブな環境でもポジティブなことをする。

   ポジティブな環境でポジティブなことをするのは簡単だが、
   ネガティブな環境で、ポジティブなことをするのはそう簡単ではない。

   だが、人を励ます人は、それをしようとする。
   それには、周囲に優しい言葉をかけることが不可欠だ。

(4)今すぐに親切にする。

   人生は一度きりで、この瞬間は二度と訪れない。
   だから、人にできる親切が何であれ、あなたは今それをする必要がある。
   それを先にのばしたり忘れたりしてはいけない。

   ふたたびこの瞬間を経験することはないのだから。


人を励ますことは誰にでもできる。お金も才能も要らない。
大切なのは、相手を気づかい、率先して親切にすることだ。

        <感謝合掌 平成25年8月18日 頓首再拝>



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