秦の時代末期、農夫だった「陳渉」が一緒に働いていた仲間に向かって、「苦労を共にする友というのはいいものだ、金持ちになってもお互い忘れないようにしよう。」というと、友は「農夫が金持ちになれるはずがない。」と一笑します。陳渉は「ああ、燕雀安知鴻鵠之志哉(小鳥が大きな鳥の気持ちを分るはずがないか)。」と言って答えます。その後、陳渉は兵役に就きますが、厳しさに耐えかね、仲間たちと「陳渉呉広の乱」を起こし、一時期は「陳王」を名乗るほどになりました。その後、乱は秦の国によって治められてしまいますが、これが戦国時代の幕開けになったと言われてもいます。 史記、『陳渉世家』のお話ですが、陳渉は乱を起こす時にも「王侯将相いずくんぞ種あらんや(王や諸侯、将軍になるのに血筋や家柄が必要なわけではない)。」と仲間だった兵士たちの前で演説をしたと言われています。農夫から一時は王にまで登りつめた人の才能あふれる言葉として今も語り継がれています。
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