去年の夏に開通した高速道路の影響で、この夏は“承徳”(しょうとく)が、北京から出かける人気のスポットになっています。河北省に位置するこの街はかつて清の時代は皇帝が夏を過ごした場所として知られています。避暑地と言うだけあって、夏の気温も30度を超えることはあまりなく、朝夕は肌寒いほどの気温です。 「避暑山荘」という名前の、かつて皇帝が過ごした避暑地は広さが564万平方メートル、清の時代に89年もの歳月をかけて公園として整備されました。避暑地と言っても執務用の宮殿も建てられ、モンゴルを思わせる大草原もある中国の南や北の地方の風光明美を全て取り入れた中国古典庭園の粋を極めた作りになっています。かつての西太后の夫である咸豊帝はアロー戦争の時、イギリス・フランスの連合軍が北京を占領した際、ここに逃れて崩御したことでも有名です。避暑山荘の周りには、チベット仏教のお寺も数多く点在していて、ラサのポタラ宮を模した仏廟もあり、チベットを訪れた気分にさせてくれます。 北京から車で3時間半とは思えないこの不思議な空間は、この夏も多くの観光客を引き付けることでしょう。
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