今年のように肌寒い春だと、まだ鍋料理も恋しいものです。北京で一番親しまれている鍋料理と言えばこの“涮羊肉”です。“涮羊肉”とは羊肉のしゃぶしゃぶのことです。羊肉を食べる習慣は元々モンゴルから伝わったといわれています。 元王朝を創設したフビライはモンゴル帝国の皇帝で、当時中国大陸を制覇するべく北から南に向けて遠征していました。ある日、故郷の羊の煮込み料理が食べたくなったフビライは部下に作るように言いつけます。ちょうどその最中に敵の大軍が攻めてきていることを知ったフビライですがどうしても羊料理を食べると譲りません。困った料理人は羊の肉を“涮”、つまりごく薄く切って熱湯にさっとくぐらせて塩やショウガをかけて食べさせました。フビライはあっという間に何杯も食べ、無事に敵を打ち破ることが出来ました。その後も、この料理はフビライのお気に入りの料理になったということです。 それが今も伝わっているのですが、最近は薬味も工夫されていろいろな種類が登場して、北京っ子の舌を飽きることなく満足させているのです。
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