湘繍は湖南長沙一帯の刺繍製品の総称で、湖南の民家の刺繍から生まれ、蘇州や広州の刺繍の優れた点を取り入れて発展したものだといわれています。出土した刺繍文物から見ると、湖南省の刺繍は2500年以上前の春秋時代に既に発達していて、漢時代になるとますます盛んになり、レベルもかなり高くなりました。、素朴で優美な芸術スタイルをもっていたといえます。多くの刺繍家の努力により作られた中国画の刺繍は、水墨画、書道、篆刻や詩などが調和し、「以針代筆」、「以線晕色」(針を筆の代わりとし、線で色を溶かしあう)の表現力と、きめ細かなイメージを実現しました。湖南刺繍の中でも「双面全異繍」は質が高く、『獅虎』という作品は一面が空に向かって吠えながら山を登る虎で、もう一面が山を降りる獅子、虎の頭の部分は反対側の獅子の尻尾の部分になり、両面はまったく違った刺繍なのです。設計が巧妙で、わずかな欠点も見られないことから、人々は口々に感嘆するばかりです。
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