投稿日:2010年11月15日 (月) 22時54分
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日本の10年国債利回りが1.050%にまで急上昇してきており(国債価格の下落)、世界中の国債相場下落の波が日本にも押し寄せてきています。
金融緩和を行い、株は確かに日銀による買い上げ予定等もあり、比較的堅調になっていますが、国債相場が崩れ始めている事態は、今後日本政府の利払い不能という事態を招き、かつ、その前に国債価格下落で120兆円以上国債を買い込んでいる大手邦銀の自己資本を直撃することになります。
仮に国債価格が10%下落すれば表面上は12兆円以上の<損>を大手邦銀が被ることになり、自己資本の半分以上を吹き飛ばすことになります。
僅か10%の下落で12兆円の損となり、仮に20%下落すれば邦銀経営は立ち行かない事態に直面します。
国債価格の下落はあらゆる面に悪影響を与えますが、金融市場は平穏となっています。 何故ならそのような下落は「見たくもない」からです。 ところが、下落は下落であり、一部の地方金融機関が価格下落を前にたまらずに国債を投げてくれば、一斉に売りが入り、国債価格は急落・暴落する事態に直面します。
この変化は一瞬に起こりますので、ようすを見てから対応しようと思いましても何もできません。
アイルランドは、国家破産を避ける為に緊急支援策に頼るしか道はないでしょうが、これがユーロ諸国の財政負担を更に悪化させることになるのは避けられず、国債価格下落を招くことになります。
ドイツ国債はヨーロッパ国債市場の「指標」になっていますが、この「指標」が価格下落を通じて揺らげば、ヨーロッパの金融市場はガタガタになります。
今日・明日中に決まる支援策に世界中は注目しています。
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