投稿日:2012年02月19日 (日) 23時50分
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★上昇機運・日本株の選び方(下)「配当利回りが重要、狙い目は3〜5%」〜窪田真之氏(大和住銀、シニア・ファンド・マネージャー)
◇新興国回復なら商社、欧州不安後退なら大手銀行が有望 配当利回りが高い銘柄に投資することはいくつかの点で魅力的です。 一つ目は、割安株投資に繋がることです。 配当利回りが高いのは、株価水準が低いことの裏返しでもあるためです。 短期的な値上がり益ばかりを求めるのでは無く、長期で見て配当と合わせてトータルでリターンを高めることが大切です。 二つ目は、配当利回りが歴史的に高い水準にあることです。 10年国債利回り1%程度に対して、上場銘柄の平均利回りは2.3%程で、3〜4%にのる銘柄も珍しくありません。 私の目で見て魅力的な高配当株は予想配当利回りで3〜5%のレンジに多く存在します。
・時価総額1兆円以上で配当利回りの高い銘柄 武田 5.38% みずほフ 4.76% 伊藤忠 4.56% 住友商事 4.27% 第一三共 4.24% (その他計10銘柄を紹介)
銘柄を絞る際は、単に利回りの高さを見るのでは無く、変動リスクに目配りする必要があります。 その際重要になるのは、自分なりに正解の経済環境について今後のシナリオを描き、それに基づいて選択することです。
中国を中心とする新興国の景気が全般的に回復すると期待→商社株 欧州の金融不安が今後、緩和に向かう→大手銀行株 世界景気の回復は期待できない、欧州不安継続→医薬品や通信
世界景気の先行きは不透明で予測不可能という前提に立つなら、4つの業種に分散するのがいいのではないでしょうか。
配当株投資を考える上で忘れてはいけないのが「減配リスク」です。 避けるべき銘柄は何を目安に見極めればいいのでしょうか。 一つ目は規模です。 なるべく時価総額や売上高の大きい企業を選ぶのが無難です。 二つ目は利益率です。 経常利益率で見て1%以下の企業には投資すべきではないでしょう。 三つ目は自己資本の厚味です。 自己資本比率で10%以下の企業は避けるのが無難でしょう。
悪材料が重なった昨年に比べると、今年は日本株の投資環境がかなり改善すると見ています。 @米国の景気が予想外に堅調 A中国がインフレ率の低下で景気刺激策が出しやすくなっている B欧州は債務問題を抱えるも、ドイツは堅調である C日本企業では大震災やタイの洪水、超円高に苦しんだ製造業が復調しつつあり、復興需要の本格化が期待できる などが理由です。
自分なりに銘柄選びの視点を定めて、理に適った投資を実施していただきたいと思います 以上
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