投稿日:2010年11月03日 (水) 20時57分
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日本は“投資”に関しては後進国です。極端な話、“無知”といっても過言ではありません。未公開株勧誘、社債(非上場)の販売に伴うトラブルが絶えません。 本来、これらの商品は基本的に証券会社が取り扱うものです。それを○○ですが、と称する会社が堂々と売っています。これ事体が法律に違反しているのではありませんか。なぜ、当局はこの段階で取り締まらないのでしょうか。
いずれにせよ、これらの業者は振り込みサギと「50歩100歩」のグループです。 相手にしてはいけません。 金融庁、証券取引等監視委員会、日本証券業協会には相談窓口がありますが、相談する前に「うちにはお金がありまえん」と断るべきでしょう。 悲しいことに二次被害(払い込み代金の取り戻しを持ちかける)も増えています。くれぐれもご用心を。
まあ、この社会は油断もスキもありません。 段々、世の中は不穏になっているようです。10月は「投資の日」キャンペーンで全国を巡ってきましたが、今年は異常でした。何が異常? 講師にガードマンの徹底警備がついたのです。 恐らく、一部に不穏な動きがあったのでしょう。「私は常に、個人投資家の味方です。 私は大丈夫です」とお断りしたのですが、「当局の強い要請がありますから・・・・」と。
一方、株式市場は相変わらず、気迷い感の強い展開が続いています。 しかし、夜明け前が最も暗い!といいますが、いまがまさに、そのときでしょう。 日米欧の未曾有の低金利(日米は実質ゼロ金利政策を断行)、超金融緩和(流動性の供給)はリフレ(リスク資産価格の全般的な上昇)、局地バブルを発生させるはずです。
すでに、その動きは始っています。
貴金属、コモディティ市況の高騰、新興国通貨・株価の上昇が好例でしょう。ドル・キャリー・トレードなどによって調達した資金(国際マネー)がこれらのマーケットに流れ込んでいます。
債券市場は完全にバブルに近い状態です。10月25日入札のアメリカの5年物インフレ連動国債の利回りは何と、マイナス0.55%(利息をもらうのではなく、利息を払う)でした。 いかに、インフレになると、元本が増える仕組みとはいえ、マイナス金利とは・・・・。これはどう考えても異常です。
それほど国際マネーが運用難に陥っているというか、リスクに鈍感になっているということでしょう。 機関投資家の間では100年債が人気になっています。 文字通り、償還は100年後です。メキシコ政府、米・ノーフォーク・サザン(鉄道大手)、オランダ・ラボバンク(金融グループ)などが発行しています。
10月5日発行のメキシコドル建て国債(10億ドル)の利率は年6.1%、償還は2110年です。子供では時間が足りません。孫に、「メキシコの国債を買っておいたよ」と伝えておく必要があります。 いや、100年後では孫でも間に合いません。
いやはや、とんでもない時代です。昔は企業の財務担当者が外債、社債の発行に際し、大手証券の引受部門の社員とともに内外の機関投資家を訪ね歩き、「うちの債券を買って下さい」とお願いしたものです。 ロードショウ(巡業)と呼ばれ、非常に厳しい旅だった、といわれています。まあ、この旅は接待も兼ねており、楽しいこともあったでしょうが・・・・。
しかし、いまは立場が逆転しています。 機関投資家が企業を訪問、「私募債を発行しませんか」と。全額引き受けるのです。これはリバースロードショウ(逆巡業)といわれています。
いずれにせよ、今後数カ月のうちに、歴史に残るような壮大な流動性相場がスタートする、と考えています。 だが、多くの投資家、マーケット関係者がこの“潮流”に気がついていないようです。
リスク選好の姿勢を強めている国際マネーはいずれ、日本の株式市場に参入してくるでしょう。 “出遅れ”がいつまでも放置されることはありません。
株価は全般カサ上げの展開になるでしょう。 2003〜2007年がそうだったじゃありませんか。双日(2768 東1 100株)は出遅れています。 仮需面のシコリは気になりますが、それを差し引いても時価の140円がらみは割安が顕著です。
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