投稿日:2010年12月07日 (火) 01時18分
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2011年の10干12支は辛卯(かのとう)です。 辛は金性に属し、辛苦、辛酸など厳しい状況下で使われる文字の代表的な存在となっています。ただし、相場格言では辛抱する木にカネが成る!と教えています。
さらに、辛には下克上(上に向かって攻める)という意味合いがあります。暗殺、革命などが起こりやすいのです。辛亥革命、辛酉革命などが良く知られています。小が大を飲み込むM&Aが話題になるでしょう。
日本の株式市場は上場企業の7割がPBR1倍以下という異常な状態になっています。先月、大和証券の「株式キャラバン隊」がアメリカの機関投資家を訪れた際、行く先々で「解散価値を株価が下回っているのに、なぜM&Aが起こらないのか」と。
これには、大和証券の人達は返事に困ったでしょうね。実は、大和証券グループ本社(8601 東1 1000株)はアメリカのイリノイ州に拠点を置くファンドのハリス・アソシエイツの買い占めを受けているのです。
このファンドは2006年に日興コーディアル証券の株式を取得(発行株式数の7%)、これが“タネ玉”となって、シティグループのTOBに発展した歴史があります。
すでに、大量保有報告書によると、ハリス・アソシエイツは大和証券グループ本社の株式を9.4%保有しています。このほか、このファンドはオムロン(6645 大証 100株)、ローム(6963 大証 100株)、メイテック(9744 東1 100株)などの株式を大量に取得しています。とても、純投資とは考えられません。
一方、エフィッシモ・キャピタル・マネジメントが三井金属エンジニアリング(1737 東2 1000株)、新立川航空機(5996 東2 100株)、日産車体(7222 東1 1000株)、セゾン情報システムズ(9640 JQ 100株)などの大株主として登場しています。
それがどうした?と投資家の皆さんにいわれそうですが、このファンドは旧村上ファンドなのです。本社はシンガポールです。スティール・パートナーズ、グルトン・インベストメントなど、アクティビスト・ファンドは日本撤退の方針を固めている、とみられていますが、いやいやそうではありません。
むしろ、活発になっています。エフィッシモ・キャピタル・マネジメントが買っているのは親子上場の“子”です。会社側は資本のねじれなどを放置、安心して持ち合い解消に走っていますが、2011年にはとんでもないことが起きるのではないでしょうか。
辛に続く卯は真東に位置し、春節に当たります。開門の暗示があるそうです。新しい時代の幕開けとなるのでしょうか。兜町的には1でスタート、2で迷い、3で方向を定め、4で進み、5で安定・・・といわれています。
さらに、辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌は笑う、亥固まる、子繁栄、丑は辛抱強く精進を重ね、繁栄を築く、寅は千里を走り、千里を帰る、卯は跳ねる―といわれており、寅よりも良いめぐり合わせです。
さて、全般の足元の相場はやや気迷い感の強い展開になっています。急騰の反動に加え、円高傾向なのがイヤ気されているのでしょう。しかし、下ブレのリスクは乏しいと考えています。
物色面では黒崎播磨(5352 東1 1000株)、鬼怒川ゴム(5196 東1 1000株)、神戸製鋼所(5406 東1 1000株)、愛知機械(7263 東1 1000株)などが人気を集めています。神戸製鋼所、愛知機械は筆者の注目株です。
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