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[688] 楊 逸 「時が滲む朝」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

文藝春秋 2008年7月刊

梁浩遠がふるさとの父に電話をかけたくなったのは何故だろう。
浩遠は電話に出た父の言葉に胸がつまり嗚咽を漏らした。

優しい言葉を聞くうちに受話器を持つ手が震えだし、じっと我慢していた涙が大きな声と共に溢れ出た。

電話を通して浩遠の鳴き声を聞いた父親が放つ科白がある。その科白が本当に素晴らしい。ここに「時が滲む朝」の総てがあると言ってもいいかもしれない。

希望と挫折、光と影。この作品は世界にも通用する青春小説ではないだろうか。中国人の女流作家が中国人の物語を日本語で書いた。しかも巧みな日本語を操って。

1989年の天安門の大虐殺事件を一つの転換点として多くの中国人の青春がねじれていく。そしてさらに香港返還、北京五輪開催という歴史的な転換点を彼らはどのように生きていくのか。

主人公の心の中にあるもの。それは今度こそ希望溢れる転換点にしたいという望み。そういう望みを持ちつつも、己の無力をも思わざるをえない。

何よりも辛いのはあれだけ民主化運動が盛り上がった時に起きた天安門事件でさえ、共産党による報道管制のため中国人のほとんどが知らされていない事件なのだから。

楊 逸さんはこの作品で芥川賞を受賞。日本人の多くに歓迎された。しかし本来であればもっと多くの、いや中国じゅうの人々に歓迎されてしかるべき作品ではないかと私は思った。

2010年01月23日 (土) 09時49分


[686] トム・ロブ・スミス 「チャイルド44 上巻」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

新潮社
2008年8月28日

上巻では1933年の片田舎でのエピソードから物語が始まる。

場所はソビエト連邦共和国現在のロシア。この年はソビエト連邦全土で700万人が餓死したと言われている大飢饉の年だ。飢饉は自然現象の影響で発生すると思われるがこの飢饉は人災ではないかとも言われている。

さらりと書かれているがこのエピソードは恐ろしい。恐ろしい出来事が雪におおわれた森の中で起こる。

そして20年後の同じくソビエト連邦。時は流れて1953年。この年に悪名高き「大粛正」の指導者スターリンが没している。

レオ・デミドフは国家保安省の優秀な捜査官。無実の人間であろうと無かろうと彼の指図一つで強制労働所送りも銃殺刑にもすることができる。

実際に何百人もの人々を処刑場送りにしてきた。彼ら国家保安省の捜査官はこの時代のソビエトの闇の世界にいた。

闇の世界ではあっても彼はエリートであった。モスクワでは彼の妻も両親も貧しさからはかけ離れた裕福で恵まれた生活をしている。

そのレオ・デミドフがこの物語の主人公。彼はハンサムでかつては軍の英雄でもあった。

一人のスパイ容疑者を検挙したものの部下ワシーリーの狡猾な計略にはめられてなんと妻のライーサをスパイ容疑者として捜索することになる。

かつての英雄で冷徹なエリートだったレオはこの時からその地位を追われ転落していく道を歩まされる。

左遷された僻地での勤務先は地位の低い民警であった。そこでレオは少女の殺人事件を知らされ、さらにもう一つ、少年殺害の現場を発見する。

かつてモスクワでも同じ手口で少年が殺害されていた。同一犯による仕業ではないのか。レオは確信した。

しかし当時は西側諸国へ向けてのプロパガンダとして共産主義では犯罪は起きないと喧伝されていた。
従ってソビエト連邦の当時の政治体制下では公に犯罪者を摘発しようなどという動きはなく、その場その場で精神障害者や体制への反逆者が犯人として捕らえられていた。

ここまでの流れが上巻。上巻を読み終わってその重量感がひしひしと胸に迫ってくる。なんという状況。なんという国。密告と絶望に囲まれた人々。

作者トム・ロブ・スミスにとってこの作品がデビュー作だと言うが大変な力作になっている。しっかりした下調べと正確な資料集め。さすがケンブリッジ大学を首席で卒業しただけのことはある。

いったい何がスミスをこの作品へと駆り立てたのであろうか。そのことについては下巻の感想文へと続けたい。

2010年01月10日 (日) 22時36分


[687] トム・ロブ・スミス 「チャイルド44 下巻」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

新潮社
2008年8月28日

【作品内容に踏み込んで叙述しております。未読の方はご注意願います。】



下巻では44人もの幼い命を奪った犯人の捜索が前面に押し出されて描かれる。

レオ一人で捜査することができるだろうか。ただでさえレオを追放した元同僚のワシーリーの監視を気にしなければならない。ソビエト全土にまたがることになる捜査は所詮無理なのか。

頼れるのは民警署長として経験と実績のある上司ネステロフしかいない。レオはネステロフに必死の説得を試みる。

ネステロフにとってもこの捜査を手伝うことは大変に危険なことであった。すでに犯人の自供まで取れている事件を覆そうというのだ。つまり国が判断したことに異議を唱えると言うことである。

この当時のソビエト連邦ではこれは国家への反体制行為となる。失敗すれば首どころではない。ネステロフの家族すべてが公安に捕まり処刑されることになる。

ネステロフは決断した。ネステロフにとってはすべてをかけた協力だ。さらにレオは妻のライーサの協力を得られた事がなによりも心強い事だった。人を信じることがどれほど心強いことか。嬉しいことか。

さてこの事件はどんな事件なのか。幼い少年少女がソビエト全土の各地で殺されているのだ。変質者に殺されたのだろうか。少年少女は裸にされて雪の上に放置されている。共通しているのは腹を切られて内臓が露出し、口の中に泥が詰め込まれていたと言うこと。

実は実際にソビエト連邦で起きた連続殺人事件が下敷きになっている。1980年代に起きた殺人鬼アンドレイ・チカチーロ事件だ。実に凄惨な事件で、50名以上の命が犠牲になっている。

作者はこの事件を時を遡らせて再現した。そしてついにレオが捜査する。確かに目を背けたくなる事件だ。

しかし作者の怒りは事件を通してその当時のスターリン体制下のソビエト連邦の取った態度にこそ向かっていた。だからこそソビエト政府の事件に対する無関心無能力ぶりを丹念に描いた。

44名の命が奪われる凄惨な事件が野放しにされてなおかつ誰もその犯罪を止めようともしないし、責任も取ろうともしない。それが血も涙もない共産党独裁が続いていたソビエト連邦だった。

小説では44名の子供達が犠牲になった。その44名という命がかすんでしまうほどの命がこのソビエト連邦では失われていた。 実はそんな信じられないことが起きていた国だったんですよ。と作者にたたみ込まれるようだ。

スターリンによる大粛正以来政治犯、思想犯、障害者、そしてスパイ容疑という無実の罪を着せられた人々。いったい何人の人々が銃殺され、強制収容所で命を落としているのだろう。正確な数がわかるのだろうか。一説には4000万人とも言われている。20世紀最悪の独裁者だとしか言いようがない。

第二次世界大戦では終戦直前の日本に向けて日ソ中立条約を一方的に破棄し北方領土を奪い、満州に攻め入り日本軍を捕虜としてシベリアに抑留させて強制労働をさせた。この日本軍の兵士の中のひとりが私の父である。

今年88歳の米寿を迎えた父(平成20年11月時点)はその時のシベリアでの出来事をどのように自分の胸にしまって生きてきたのだろう。

父から断片的に抑留時代の話を聞いた事がある。しかし父は多くを語らない。語りたくないのだろうと思うとこちらからも聞けないのであるが、私の記憶に残し是非その体験を子供たちにも伝えていきたいと思う。

横道にそれたが、作者のスミスは多くの史実から作品を肉付けしている。ワシーリーという名のレオの部下だった男のその名もスターリンの次男の名前だ。名前を引用しているのは他にもある。

また、ソビエト軍はカチンの森で占領したポーランドの兵士たち数千人を捕虜としながら銃殺している。その時捕虜たちの口の中におがくずを詰めたのだという。

この作品を読み終わった後に私はどうしてもこの作品の背景を調べずにはいられない気持ちになった。

2010年01月10日 (日) 22時39分


[685] あけましておめでとうございます。
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

今年もよろしくお願いします。

毎年、1月7日には朝6時半に浅草寺の本堂に入らせてもらいます。新年の祈祷会に招かれるのです。早朝の厳しい寒さ。もちろん暖房などはありません。

ブルブル震えますが、ご本尊を前に並んだ僧正方の読経の朗々とした響きと鉦と太鼓の力強いリズムに身が引き締まってきます。

浅草寺には金龍の舞、白鷺の舞、福衆(ふくじゅ)の舞と呼ばれる三つの寺舞(じまい)があります。その福衆の舞のメンバーになって20年以上経ちます。

日頃の奉演活動の御礼の意味合いで浅草寺が各舞のメンバーを早朝の祈祷会に招くのです。祈祷会が終わると浅草寺の本坊、伝法院でおかゆを振る舞ってくれます。

私の活動も仕事もこの日から始まります。元日から東京では穏やかな天候で明るいお正月を迎えられました。

今年もよい年になればいいなぁと思っております。

さて暮れに書き込みされてましたOB会の新企画、浅草で集まりましょうとのご提案ですが、楽しく集まれれば良いなぁと思います。年末は暮れに向かって忙しくてくたびれ、きちんと考える時間がなくレスを付けられませんでした。

どうかお察しいただければと思います。私は現役の時、幹事としてOB会を渋谷の万葉会館にて開催した思い出があります。

3年生の時か、4年生の時か。どっちだったかなぁ。記憶として残っているのは楽しかった事です。

まずはどう企画を立てるか。日程、人数、会場、会費。ご連絡させていただきますのでよろしく。>関係者の皆様各位

またもうひとつ、考えていることがあります。同期で集まるのも楽しいかなと、ゼミ幹だったHさんの年賀状を見ながら考えています。もしかしたらこちらの方が先になるかも。

色々なアイデアが浮かんできますね。最後に一言、箱根駅伝素晴らしい結果になりました。見事シード権獲得。来年もまた楽しみです。

2010年01月09日 (土) 19時08分


[684] セバスチャン・フィツェック 「治療島」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

2007年 柏書房
翻訳 赤根 洋子

読みづらいと思う人も多いのではないかなぁ。ドイツのカタカナ人名地名、それに間違ってはいないけど直訳のような文体。時間がかかってしょうがなかった。

それに追い打ちをかける霧のように物語を覆うなぞ。登場人物は少ないからその相関関係には迷わないのだが、なにしろ主人公の精神科医の話がまったく要領を得ない。

要領を得ないまま読み続け、とうとう最後まで近づいた。そして失踪した娘の行方と、事の真相に迫る瞬間が来る。エンディングになり物語がやっと動き出す。

どんでん返しが一度ならず待ってます。我慢して読んで良かった。最後にすべての霧も晴れてすっきり。

振り返って思うに、この作品は最初から再読を読者に要求しているのではないかな。もう一度読み直すと気が付かなかった伏線も張られておりその奥行きに気が付く。

この読みづらさも作者と翻訳者の巧みな仕業なのだろうか。それは持ち上げ過ぎか。
それとも、私がまだまだ読者として磨きが足りないか。

結論。なかなかあなどれない作品です。

2009年12月27日 (日) 08時56分


[683] 松尾 スズキ 「同姓同名小説」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

新潮文庫 (ま-33-2)
新潮社 2008年8月28日

松尾スズキさんの作品は触れたことがなく、お名前だけは聞き及んでおり関心がありました。さらにこの作品のタイトルが仰々しくて興味を引かれてしまいます。

読んでみてどうだったか。松尾スズキさんの猛々しい妄想する力を思い知りました。とことん妄想。どこまで行っても妄想半島。(m(__)m親父ギャグです)

私の好みからすると第九話「女優・荻野目」くらいでしょうか。まあ、この話にしてもそうですが、そもそも同姓同名小説というタイトルなのだから同じ名前の人が複数登場するのかと考えておりましたら、そうではないんです。

どう見ても本人と思わせる人が主人公でその他には同姓同名の人は登場しません。どうやらこのタイトルは著名人ご本人へのエクスキューズと思われます。

最初に断って言い訳しているのです。「あなたのことではありませんよ。だから勘弁してね。」と。

松尾さんは劇団を主宰して岸田國士戯曲賞も受賞しているとのこと。すると思い出すのは井上ひさしさんです。

ナンセンス小説も沢山井上ひさしさんは書かれています。無意味なセリフも不可解な行動もそれらを撚って作品に紡いでいけば到達する高見もあるでしょう。

どこまで松尾さんが進むか楽しみです。

2009年12月19日 (土) 11時05分


[682] 大宮 エリー 「生きるコント」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

2008年 文藝春秋


笑いを誘う文章力は若々しく漲る力がある。どれもこれも自虐的な笑い。単なる受け狙いかと思うとそうとも言えない。

たとえば「名マネージャー」。真剣に人と向き合う態度があるからこそ気持ちが伝わり、人から賞賛されるような作品を作ることができるんだなぁ。

これでもかこれでもかの大宮エリー奮闘記だが、いくら読んでも飽きません。彼女はやっぱり頭がいい。

2009年12月17日 (木) 12時16分


[681] イーユン・リー 「千年の祈り」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

2007年 新潮社 訳:篠森 ゆりこ

複雑な気持ちを読後に抱くのは多くの雑多な思いが胸中に交錯しているから。

この短編集がなぜアメリカで受けたか。アメリカ人が中国に対して強い関心を持っていたから。例えその関心に負の記号が付いていても。

まずそれを考える。さらにこの作品をなぜ中国語ではなく英語で発表したのか。これもすぐに答えが出る。中国語で中国国内で発表出来るような環境ではなかったからだろう。

中国の政治体制へとつながっていく疑問。中国の近代史への疑問へとつながっていく疑問。こちらは考えてもわからない。これが心の中の不完全燃焼を引きずる原因。

しかし作者の物語は面白く引き込まれていく語りだ。楽しいのではなく、面白い。そして同時に悲しい物語だと言うこともひしひしと伝わってきた。

2009年12月14日 (月) 00時21分


[680] 安住 洋子 「日無坂」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

新潮社 2008年6月刊


これは素敵な作品を紹介された。ラジオから流れてきた児玉清さんに紹介されたのだ。

読んで良かった。

第一章で、祖父角造が孫の利一郎と言葉を交わし、利一郎は祖母おそよと神田明神の小高い境内から夕暮れを眺める。目の前に広がる江戸の町の印象的な情景。

第二章からは利一郎が成人した後の話。日本橋で薬を扱う大きな商家の跡取りであった利一郎は賭場で借金を作り父利兵衛から勘当された。

借金を肩代わりしてくれた恩があり、利一郎はその身を弥平親分に預けた。今では浅草寺裏の賭場を仕切ることを任されており、名も伊佐治と変えて堅気の生活には戻れない。

ある日、日無坂で前屈みで坂を下ってくる利兵衛とすれ違った。どうしてこんなところで出会ったのだろう。しかも利兵衛は伊佐治に気がつかなかった。長い間会っていなかったとはいえ親子だ。

しばらく坂の上でたたずむ伊佐治。

翌日伊佐治はさらに驚く。懇意にしている友五郎親分が
伊佐治の長屋を訪ねてきた。

父と子の悲しい運命と言っていいのだろう。しかし伊佐治は利兵衛から受け継いだ財産があった。

友五郎親分からも言われたことがあった。「どうしようもない臍曲がりだな。これだからおめぇと親父さんはよく似てるんだ。」

伊佐治は父親から誠実さという財産を受け継いでいたのだった。

2009年12月03日 (木) 15時57分


[673] 総会開催報告
From:ダイヤモンド2期 [関東/秘密]

昨日開催した総会についてご報告申し上げます。
参加者は、会員家族を含め17名。

<2008年12月〜2009年11月報告事項>

1.活動
2008/11/15 総会開催 於:青学会館フィリア 故森先生夫人ご臨席
2008/11/29 3年生就職活動 模擬面接官派遣 (13期八重洲支局)
2009/3/26 新卒の同窓会加入支援 (2期ダイヤモンド)
2009/4/11 登録諸団体代表者会議 出席 (4期オク)
2009/9/23 同窓祭支援 (2期ダイヤモンド、13期八重洲支局、14期ハジメ)
2009/11/20 登録諸団体代表者会議 出席 (2期ダイヤモンド)
2009/11/21 総会開催 於:青学会館フィリア(今回)

その他
2期ダイヤモンドは、校友会の代議員総会、同大学部会の役員会(会計監査役)・会計監査・総会、同窓会の役員会(会計)、会計監査・常任委員会・幹事会に出席しておりますほか、2009/10から大学非常勤講師「現代金融の諸問題」(金融青山会寄附講座)となっております。

13期八重洲支局は、校友会の代議員総会、同大学部会の総会、同窓会の役員会(副事務局長)・常任委員会・幹事会に出席しております。

5期桃太郎は、同窓会の常任幹事となっております。

3年生就職支援(2期ダイヤモンド、17期ハーロー)

2.会計報告 収支略トントン。通信費分毎年赤字。
口座残高 10月末現在 46万円

3.会員関係
17期ホースフィールド 2009/6 病気のため逝去

4.寄付
1期 M田様 1万円(2009/10/20) (本日御礼を申し上げました。)

5.故森先生 H19.11.26命日 本年三回忌 (お花を本日お送りいたしました。)

6.大学関係 箱根駅伝出場決定(2年連続)  応援と寄付依頼


<決議事項>
1新体制
 代表=会長       2期ダイヤモンド
 副会長         5期桃太郎
 顧問          2期さくら、   2期テニスボーイ
 幹事長         13期八重洲支局
 登録諸団体担当委員長  4期オク
 名簿管理委員長     9期ムーンストーン
 ホームページ管理委員長 9期カズキ
 事務局長        17期ジュン


2.2009/12〜2010/11活動予定
2009/12/19 3年生就職活動 模擬面接官派遣 (9期アンダーマウンテン、14期ハジメ)
2010/3/27 新卒の同窓会加入支援 (2期ダイヤモンド、13期八重洲支局ほか)
2010/5/中 登録諸団体総会    (2期ダイヤモンド)
2010/9/23 同窓祭支援
2010/11/13(土)18時または11/14(日)12時 総会開催 於:青学会館フィリア

その他
  2010/5中 各学部同窓会総会
                          以上

2009年11月22日 (日) 15時07分


[675] 会合のすすめ
From:13期八重洲支局 [関東/秘密]

飲んでいるときに、いいアイデアが浮かびます。
定期的に集まりましょう。大人の工場見学でも、カルチャー講座でもいいじゃないでしょうか。まず、浅草あたりから、始めませんか?土曜日の三時くらいからがお勧めです。ちょっとだけ勉強して、懇親会。老舗のおかみさんか、若旦那の話を、ちょぃと、無料で聴かせてくれませんかね?

2009年11月27日 (金) 11時53分

[679] 賛成!日取りをきめてください。
From:ダイヤモンド2期 [関東/秘密]

長い間浅草には1回しか行ったことがありません。
是非地元の方にご案内をお願いいたします。

2009年12月01日 (火) 09時03分


[677] 宮部 みゆき 「楽園 上」
From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]

2007年 文藝春秋刊


上巻では前畑滋子の元へ一人の中年女性が訪ねてくるところから始まる。そして花田先生に憤慨し宮田先生の返答に震えを押さえて我慢する前畑滋子を描いて下巻へと続くことになる。

もうひとつ、前畑滋子の物語と平行して「断章」と名付けられたエピソードも挿入され「断章4」まで進み上巻は終わる。

「模倣犯」のあの前畑滋子が帰ってきた。あの事件の記憶を一緒にまとわりつかせて帰ってきた。読み続けているうちにあの卑劣で凄惨な事件の記憶が私に帰ってきた。

前畑滋子を想像する時ある女性評論家の顔をいつも思い浮かべてしまう。女優ではなく評論家。その顔を思い浮かべながら心の中に彼女を応援している気持ちが生まれているのがわかる。

何故応援したくなるのか。前畑滋子の憤慨、怒りに共感出来るから。つまりは宮部さんの気持ちがとても良く伝わってくると言うこと。

だから、よくわかる。わかるからページが進む。で、あっという間に上巻が読み終わる。そして下巻への期待が否応もなくふくらむ。

場合によっては期待が落胆に変わるかも知れない。レビューは下巻へと続く。

2009年11月29日 (日) 16時23分


[678] 宮部 みゆき 「楽園 下」
From:じゅりんた(8) [関東/秘密]

下巻では前畑滋子が「あおぞら会」を取材するところから始まり、萩谷(はぎや)敏子を訪れる場面で終わる。
この最後の場面は感動とそしてボロボロ落涙の名場面。

上巻の最初に萩谷敏子が前畑滋子を訪れ相談を持ちかけて物語が始まり下巻の最後に前畑滋子が萩谷敏子を訪れて物語が終わる。

この間に思いもよらない物語を宮部さんには聞かせてもらった。思いもよらなかったのは超能力のことだ。

萩谷敏子の家系には超能力者の血筋が混ざっている。宮部さんはそれを物語に組み込んだ。なんだミステリー小説に超能力かよ。と、がっかりしないで欲しい。

この作品ではこれがなんの不自然さもなく、むしろ成功を収めていると言いたい。この自然な物語の流れはスティーヴン・キングを越えているのではないか。

恩田陸さんの「光の帝国」という作品がある。常野(とこの)の一族を描いた作品だが、この一族が超能力を持っている。

私はつい無謀な連想をしてしまった。萩谷一族は常野の系譜を引いているのではないのか。ああ、書いてしまった。

下巻275ページ(第12章)に「真の終盤戦(エンド・ゲーム)」という言葉が出てくる。この言葉を目にしなければそんな妄想は浮かばなかったはず。

そう言えば恩田さんもキングのファンだったと読んだことがある。キングつながりと言うことでお二人は親しいのだろうか。横道にそれた。

上巻を終えて下巻に入ってからも、ずうっと考え続けていたことがある。それはどうして「楽園」というタイトルなのだろうかと言うこと。
その疑問に対する宮部さんの回答は2カ所に書かれてある。

一つは274ページ「母と子の楽園」である。もう一つは350ページに書かれた「失われた」「楽園」である。それらの両方をを萩谷等が描いていた。わずか12歳の少年が二つの楽園を見ていた。他の人には見えなかったのに、たった12歳で命を閉じた少年が。

寂しい。愛しさが募る。しかし、最後の場面で敏子が報われる。一気に心の中の温度計が上がった。斯くして嬉しい読書の想い出がまた一つ増えた。

2009年11月29日 (日) 16時24分







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