From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]
2008年 文藝春秋刊
女性が女性であることを再確認していく物語なのかと考えた。いやそうではないのか。こうして一つ一つ自分を確かめながら生きて成長していくからこそ、女であり続けるのか。
この文体でこの内容。川上さんはとても頭のいい人だと思うが、この作品は今現在の川上さんでしか書けない作品。素材を最大限に有効活用した。
「どこから来てどこに行くのかわからぬこれは、わたしを入れたまま」どうなるのか。どのような影響を与えていくのか。
3人の大阪生まれの女たちが樋口一葉のふるさと「三ノ輪」で過ごした夏の三日間の出来事は彼女らの記憶にいつまでも残ることになったであろう。
読みながらも興味が尽きない作品。しかし、読みづらかった。
2009年11月26日 (木) 12時31分
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