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From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]
2008年 幻冬舎刊
阪急電車がガタゴト走ります。乗ったことはありませんが、有川浩さんのおかげですっかり乗ってきたような気分です。
阪急電車に乗り込んでくる女性やカップルが主人公で駅ごとに主人公が入れ替わります。それぞれのエピソードが心地よいのに、さらに登場人物たちを甘く辛く絡めて次のエピソードへとバトンタッチしていく想像力に(妄想力とは言いません。)心から拍手喝采です。
短編はさっと読めちゃうから手軽に読むことができる。そこがいいのです。でも時に物足りなさも感じます。せっかく面白い話なのにもう少し聞きたい、読みたい。
その要求を満たしてくれるのが、この手法。最近はこういう語り口増えているようにも思います。
長編には真似できない軽い身のこなし。もしリクエストが許されるのであれば、彼女彼らの10年後、20年後のお話も是非読んでみたいもの。
2009年09月11日 (金) 09時46分
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