From:じゅりんた(8) [関東/51歳から60歳]
「すべてがFになる」から続く作品としては短編集を除くと、30作品目ですね。よく続いています。永遠に終わりがないのでしょうか?「女王の百年密室」までつながっていくのでしょうか。
この作品を読み終わって、改めて作品としての連続性と構成力のとてつもないスケールの大きさをいやと言うほど感じさせられました。
今回は事件は起きません。自殺は事件ではありません。従って、この作品をミステリーとして呼ぶことができるとすれば、真賀田四季の謎を解き明かす作品だと気づいた時。
真賀田四季の壮大な実験、あるいは人の命を使った試行錯誤が、いったい何なのか、何のためであるのか。それを謎解きしていこうというミステリィ。そんな風に認識出来た場合にこの作品がミステリィだと思えてくるはず。
しかし、面白いなぁ。楽しくなければ読み続けませんから。オールスターキャスト、って感じです。もちろん、この作品を楽しむための条件は「すべてがFになる」から始まる作品を順番にすべて読むと言うことです。それ以外に楽しむ方法はありません。
2007年11月25日 (日) 14時01分
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