[709]
「介護保険 」考 2 12/30了 |
投稿者:あーもんど
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(705に続く) 705の後半に、法律が人の考えの無条件な前提になってしまうことについて述べた。
介護保険制度が「介護」を定義してしまうことになったのである。 これこれこういうことが「介護」だとすることは、それ以外は介護ではないということになってしまった。 つまり人の心から自然な感情を奪うことになった。
人を介護する…これは大変なことだ。
人を介護する・助けるということは自分を削って人のために与えることだ。 動物なら他に負担を強いることはない。 自分のことができなくなったら、それは「死」を意味する。 だから「介護」が存在するのは人間的それも高度に文明化された人間に限られたことなのだ。 言い換えると、介護は自然なことではない。無理がある。 本来なら、自分が存在するために他者に負担をかけるべきではないのだから。 唯一、人の面倒を見る根拠は、助けが必要な人を目前にして放っておけない、できるなら助けたいという感情、これもまた自然な人間的感情なのだ。 だから、この人間的感情を持つことが大切で、こういうことを法律や制度の対象とすること自体が非常に無理なことだと思う。 それならどうすればいいのか。それは私にはわからない。
ただ言えるのは「介護」を定義してしまうことが人から自然なやさしい感情をうばってしまう結果になった。
(2017年12月18日 (月) 05時28分)
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