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症状と病気 |
投稿者:あーもんど
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十数年前、私はものの見え方に異常を覚えました。 直感でこれはPDと関係があると思いました。あるいは飲んでいた薬と関係があると。 すぐに主治医(神経内科医)に話したところ、そんなことを言っているのは私だけだと言いながらも、効果も副作用もマイルドな薬に変え、大学病院の眼科にかかるようアドバイスしてくれました。大学病院の眼科の先生はいい先生で丁寧に長い間みてくれてから私と夫に言いました、原因は全くわからないが網膜がとても薄くなっていると。攻めて原因がわかればと遺伝性の研究をしているという女の先生に回されましたが、この先生にかかっている2年間くらい一度も何の説明もありませんでした。ただ診察するだけ、今から考えると治療など患者のためという気は全くなくただデータをあつめていたのでしょう。
先の医者が言うには、もう脈絡膜萎縮、その後黄斑ジストロフィーと言われ原因不明、治療法はないとのことでした。 少しずつ視力も落ち本も読めなく映画も見れなくなりました。 半年くらい前、英語の論文に retinal dopamine という語を見つけました。またパーキンソン病患者の網膜がすごく薄くなっているという報告も。 医学は症状よりはるかに遅れています。私の症状がどういうことか、なにが原因で起きたのか、わかるのは何十年も経ってから。私には決して間に合わない。わたしはそういう印象を持ちました。 病気というのは、症状だけが先にある。病名がつき原因や治療法がわかるのはずっとずっと後になってから。それまで症状を整理し分類し病名をつける……のは研究者たち。病気という全体の中で患者のための治療法が現れるのはごくごく一部。病気という世界の中で患者は主役ではないのだ。先日のWPCにおいても患者が主役でないのは明らかだが。
(2019年06月26日 (水) 22時42分)
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