[947]
一人の子供の死 |
投稿者:あい。
| |
|
親ばかですみません。我が家の長男は度を越えて優しいのだそうです。会う人会う人にそういわれますからそうなのでしょう。今27歳だったと思います。長男が9歳の時にわたしが倒れたので、教育らしい教育もできないまま育ったと思っていました。でも今は、逆にそれがよかったのかもしれないとも思っています。
昔こんなことがありました。 ニュースを見ていると、必ず「杉本ゆうやくん」関係の報道がありました。残念ながら、肝臓移植を待って渡米したのはよかったのですが、ドナーが現れず、なくなってしまいました。何日間か、長男とゆうやくんのニュースや特集を見ているうちに、長男が「なんでこどもやのにしんだの?」と、質問してきます。きっとしぬとは、お年寄りになってからということしか思ってなかったのでしょう。しかしいつもなんでも即答してきたわたしは、母としてなんと答えるのがよいか、少し考えてしまいました。しばらくたって「本当ならしにたくないんだけど、とってもとってもつらい病気になって、もうこれ以上生きていることができない状態になった時、神さまが、そんなに苦しいならもう天国に来なさい、楽になっていいよ、っていってくれるんだって」わたしがそういい終えたとき、長男は目を潤ませ、無言でわたしをじっと見ていました。長男、このとき5歳ぐらいだったと思います。
(2020年10月05日 (月) 02時45分)
|
|