ガラガラ…
「市倉さーん。朝ですよー。」 私は、この声でゆっくりと目をあけた。 窓の方に看護師の佐々さんがいて、白いカーテンをいつも通り開ける。 「今日もいいお天気ですね。」 開けたカーテンから眩しい朝日が私の顔に当たる。 でも私はその光に目を細めることはなかった。 佐々さんは来る時に持ってきた点滴を私の近くに移動させて、準備をする。 湿ったガーゼで腕関節部分を拭き 「少し……チクっとしますね。」 そう言って針を刺す。 これは、私にとっての朝ご飯だ。 私の点滴を終えると、佐々さんはボードのようなものをいつもみる。 「今日のリハビリは3時からにしましょうね。」 「……」 私は、一回瞬きをする。 そうすると佐々さんはニコリと笑って部屋をでていく
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