どうも初めましてY:Hです。このように作品を上げるのは初めてなので読みにくいかもしれませんがよろしくお願いします！

この作品は武器を取り、現代日本、戦う人々と人の心に巣くう鬼との戦いを描いた作品です。

ねえ、知ってる？ヒトの心には化け物が棲んでるんだってー

生成り＝人が人を強く憎み、呪うあまり自身が鬼となってしまうこと

この国は退屈なことばかりだ。人々は指定されたサークルで生活し、それ以上を高望みしてはならない。故に太古から悪鬼が最も多い地域として、裏では有名なのだ。
しかし、そんな国に生まれ、そこに大切なものがあるから、僕らは戦い続ける。
たとえその存在が、功績が誰も知ることがなくてもー　この地でできた大切なものを守るために、僕らは影の存在となった。

これは、後に起こる厄災を終結させた英雄たちの出会いー

鐘の音を模したチャイムが学校に響き、昼休みの始まりを告げ、教室には弛緩した空気が流れる。
「よし、じゃあ、ここのP12〜１４までをやっておくこと。以上！」
たっぷり歯ごたえのありそうな長文の問題を残して教師が教室をでていく。ため息をつきながら俺は教室を出たー瞬間に
『えー二年一組、緋神開斗くん、緋神開斗君。すぐに中等部職員室に来てください』
「、、、まじで、、、」
無視することも浮かんだが、中等部には個人的にトラウマがある先生がいるので素直に出頭する。　弱えぜ、緋神、、、ぶつぶつ言いながら歩いていると、パリリッという静電気のような音が聞こえたと思えば
「グオオオオッ！」
という怪獣のような咆哮が学校中に轟き、校内が阿鼻叫喚の嵐となる。今この世で人間の最大の敵は人間でも自然現象でもなく、この化け物、にすげ変わっていた。ズズン！と重い衝撃音と共に目の前に三ⅿはあろうかという巨体に額に生え出る二本の角、鋭い爪、牙。そう〈鬼〉だ。
「ニンゲンゴロオオオス！」
狂気の気迫と共に容赦なしに目の前の鬼が俺に爪を大きな手ごとたたきつける。しかし、その手は俺の雷光の様なエフェクトに包まれた手刀にあっという間に斬りとばされる。
「！？」
「雷刀」
するとエフェクトが形を変え刀の形に収束していく。それと同時に胸ポケットから一枚のセーマン（☆型）に呪詛が書き込まれた呪符を取り出し、発動する。
「＋封印術、鉄鎖封鬼！」
すると手に持った千○刀みたいなのの刀身を鎖のような呪詛が取り巻く。そしてそれで自分に肉薄した鬼を真っ二つに切り裂く。
「オノレ、、キサマ、フツマシカ、、ヨウヤクソトニデレタノニ、」
そのまま鬼は塵となり、さっきの呪符に吸い込まれていく。
「はい、終ｒ−」
ズズズン！今度は三体の鬼が背後から落下してくる。しかもあちこちに血糊まで付着している。
「おいおい！」
振り返りざまに雷刀を一閃するが、二匹仕留めそこなう。その二匹はくるりと背を向け、避難経路に猛突進していく。
「ちぃ、、、！」
紙一重で間に合わない！そう思った瞬間、上空から炎の槍が十本以上降り注ぎ、残り二体を貫き、燃やし尽くす。と、同時に上から声がかかる。
「そこ！そこの君！」
「ん？」
反射的に見上げると、二階建ての倉庫の屋根に人がいる。声や風になびく黒髪のロングヘアからして女性だろうか。
「君、本当にそんなカスみたいな実力で祓魔師なの！？対応の甘さといい、迅速さといい、ばっかみたい！」
「ああ！？」
初対面でなんて失礼な奴だ！という感想を抑えつつ聞き返す。
「てめ、初対面の人間に何様のつもりでそんなこと言えんだよ！」
すると、はっ、と鼻で笑ったような声が聞こえた気がしたがひとまずその場に捨て置く。
「私は十条綾乃！ここでお世話になる二人目の担当祓魔師、つまりあんたの上司ってわけ！」
「はあ？」
二人の出会い方はほんとに最悪だった。