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タイトル:風誘う花 恋愛

レスの無かったスレを削除したら
「代わりに泥沼な恋愛小説を」と要請が来たので……
通常は「花誘う風」ですが
花自身が散る事を望むかの様なニュアンスを込めて。

折角なのでルールもやや細かく
・題名は「の衣咲きそめて」の様に、花の名前、或いは「花」を含ませる。
・本文は主人公の独白体で書く。
・主人公は泥沼に落ちていかなくてはならない。
・不必要なギャグは禁止。
・不自然でない程度の性表現は可。

今回は一ヶ月くらい待てば良いのかな……
まぁ、どうぞ

× 2006年08月18日 (金) 00時39分(26)
 
題名:藤の衣の咲きそめて

先日、父が亡くなりました。
私が嫁ぐまで養い育ててくれた父。
でも、何故でしょう、悲しみを露ほども感じないのです。
母の涙に誘われて、私も泣きました。――それでも。
お葬式に来てくださっている方々は
娘の私よりも悲しんでいる様に思えます。
平凡な父の知人は、やはり平凡で
静かに父を悼み、私達を慰めて帰られます。
訪れる方も少なくなった頃、一人の男の方が参られました。
母が何事か言いかけようとするのを遮って
「義姉さん、最後くらい……最後くらいは会わせて下さい」
と言って、仏前に向かいました。
後から母に尋ねると、父の弟さん、つまり私の叔父なのだそうです。
或る事情の為に義絶していたので、私とは面識が無かったのです。
しかし、私は――
……その人の透き通った目を、ずっと見つめていました。

× 2006年08月18日 (金) 00時44分(27)
題名:あの人は椿の香

 あれから何年たったのだろう。兄とはもう何十年も会っていない。それは仕方のないことだ。この件は完全に私が悪かった。思えば、兄の結婚式に彼女に会ったことが僕の運命を狂わせた。あれが全ての間違いだった。いや、繰言はよそう。自分が悪いのだから。
「ご愁傷様です。」
 私は己の運命を狂わせた人・・・義姉に頭を下げる。彼女は無言で頭を下げるが、目は憎悪で満ちている。彼女は私の気持ちなどわかりはしないだろう。私が、彼女に恋をし、それを忘れるために、ある女性に手を出したことを。
 その女性は、私の気持ちをわかってくれた。そしてやさしく包んでくれた。年上のその人はやさしかった。恋人というには離れすぎているその女性は、義姉にそっくりであった。私は彼女の優しさにおぼれた。
 だが、それは一族にとって醜聞以外の何者でもなかった。それは、義姉の母だったからだ。そして全ての関係が露見したとき、彼女は周囲から責められて燃え尽きるように命を失った・・・。
 ふと頭を上げると、義姉の娘・・・私の姪と目があった。
「・・・似ている!」
 私は愕然としてその女性を見つめていた。

むた 2006年08月20日 (日) 09時42分(29)
題名:散り急ぐ花と残る花

 どうして二人は会ってしまったの?私はいつも自問自答してきました。
 最初、夫の弟に会ったとき、私は怖くなりました。いえ、彼の印象が悪かったということではありません。むしろ、良すぎるくらい良かった。でも、ただ一つあの澄んだ燃えるような目が恐ろしかった。何を思えば人はこのような目ができるのでしょうか?
 私は目をそらしました。不安だったのです。まるで飲み込まれそうになるあの目。いえ、逆に飲み込みたくなる目というべきでしょうか?夫の目を見ました。平凡でやさしくて、それだけに安心できる目でした。本当に同じ親から生まれたのでしょうか?私は何度も確認したものです。この目の中にいれば安心なのだ・・・と。
 その後、あの忌まわしい関係が表に出ました。母と義弟とのおぞましい関係が。二人も式であったのが初めてだったといいます。ひな壇の上で気づかなかった私をあざ笑うように二人の間には何かが芽生えていたのでしょう。
 でも正直に言います。私は二人の関係がおぞましいと感じるその同じくらい何か妖しい感情があったのも確かなのです。それが何なのか私にはわかりません。私は夫の目を失いたくなかった。だからそこから目をそらしたのだから。
 ふと横を見ると娘と義弟の目が一瞬からんだように見えました。
「遅かった・・・。」
 娘は・・・私より母に似ている子なのです。私は取り返しのつかない状況になることを予測しながら、手をこまねいて見ているしかなかったのです・・・。

むた 2006年08月27日 (日) 23時19分(33)
題名:薔薇は薔薇を知る

叔父さんの澄んだ目をみつめていたら…
そう、そのときにはもう恋に落ちていました
50代だというのに、それを感じさせない清潔感と
少年のような瞳をしていながら、包容力のある微笑み
私は一瞬にして彼に心を奪われてしまったのです。
有り得ない…
こともあろうが叔父に恋をしてしまうなんて!
しかし心でそう想えば想うほどそれは強くなっていきました
目で追う私に、そらさずそれ以上に見つめ返す彼
二人がそうなるのに時間は掛かりませんでした。

彼は外見の温和さからは想像もつかないほど用意周到で
万事抜かりなく私を連れ出しました。もちろん母はそれを知りません。
隣町の外れに目立たない小さな古屋を用意し
私を自分だけのものにしたのです。 匿うように。
愛してる… 愛してる…。
私たちは何かに憑かれたように何度も何度も体を重ねました
生命(いのち)の花びらが、一片一片散っていくのを感じながら…
もう落ちるところまで落ちよう、地獄の果てまで一緒に…
これも愛。これでも愛。
──父の百ヶ日法要の日、私は彼の子を身篭ったことを知ったのです。

ほにゃみ 2006年08月29日 (火) 23時25分(36)
題名:花咲乱れ、僕はまどろむ

 僕は今、思い出してる。彼女を抱いたときの感触を。そして抱きながら、奈落に落ちるさなか、僕はあの人・・・彼女の祖母に当たる女性の感触を重ね合わせる。
 執拗だったあの時間。汗と化粧品のにおいが交じり合う、まるで競い合うように、憎んでるかのように、お互いを高みへと導く。
 そして・・・落ちる。二人の体が交じり合うような感覚は錯覚に過ぎず、時間が過ぎた後、ただ重なり合ってたに過ぎないことに気付く。激しいほどの快楽と比例した猛烈な悲しみが僕に襲い掛かる。そのさなか、目を閉じていたのは、そのことから目をそらすためであったことに愕然とする。悲しみを忘れるため、僕は同じことを繰り返す。
 そして僕は彼女の変化に気付く。目にたまる涙、震える声・・・。
「悲しいのかい?」
「どうかしら?」
 僕らの涙は反対のものなのか・・・。
 僕らは繰り返す。肉体を襲う快楽、心の自傷行為、一日中泣く。

むた 2006年09月14日 (木) 18時31分(38)
題名:葉知らぬ花に花知らぬ葉々

夫の葬儀の日──あの二人が出会った日から、私は娘を注視していました。
そうは言っても、共に住んでいる訳ではないので、細かな事は分らないのですけれど。
それでも、母娘の間で隠し事が出来る筈が無いと、そう思っていたのです。
  思い出すのは、娘の結婚式。
  娘は顔を真赤にしながら、とても嬉しそうに笑っていました。
  それを見て、あの人は──夫は、ボロボロと涙を零していました。
  あの幸福は、あの喜びは、何処へ行ってしまったのでしょうか……。
「……? お母さん? どうしたの、他人の顔を凝っと見て」
「ああ、ごめんごめん。お父さんの事を思い出しちゃってね」
「そう……」
法事の相談に来た娘は、私の懸念に拘わらず、いつも通り朗らかで
私があの人の死を悲しんでいると思って、色々と労ってくれます。
まだ、きっと、大丈夫。
まだ娘を止められる。そう思っていました。

娘の夫から、相談があると電話が来たのは、その頃でした。

× 2006年09月15日 (金) 19時14分(39)


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