「歌手の夢を追いかけるのも男のロマンだよな。でももう一つの道、作曲家という選択肢もあるぜ。
こんな俺でさえも最近歌づくりをしてるんだ。」と言って私のギターを弾きがなら唄って聞かせてくれた。
♪風、風、風よ吹くな・・・。
私はいつの間にか涙をポロポロ流していた。
昭和40年代も終わろうとしていた頃のこと。
その人こそが北島三郎さんであった。
私は昭和40年「田村進二」の芸名で歌手デビューしたものの何をやっても結果を出せない時代が長く続いていた。
そんな私を「俺と一緒に旅しないか。」といって声をかけてくれたのが北島さんだった。
その旅先で聞いた歌がやがて私を作曲家への道標になって現在に至っている。
人生とは出逢い♂盾ェ総てという事を知り今でも私の座右の銘にしている。