豊岡市には”温情”だったが、洲本は?/補助金不正受給問題
■台風23号の補助金不正受給 豊岡市に返還命令
神戸新聞2007/02/23
二〇〇四年十月の台風23号災害の復旧事業をめぐり、豊岡市が国の補助金約一億五千万円を不正受給していた問題で、同市は二十二日、国土交通省から、補助金の一部と加算金を合わせて計百二十六万三千円の返還を命じられたことを明らかにした。豪雪で工事が遅れた事情が考慮されたため、人件費など事務費分の一部返還にとどまった。
豊岡市では昨年十一月、豪雪で河川などの災害復旧工事が計画より遅れたにもかかわらず、国からの補助金を受給するため、期限内に完了したように書類などを偽装していたことが発覚した。
国交省は補助金返還をめぐる協議の中で、補助金を交付した工事四百八十六件のうち、期限内に完成した工事は返還対象とせず、期限内に完成しなかった工事二十三件の補助金のうち、工事費分約四千八百万円については、豪雪などのやむを得ない事情があったとの判断を示した。
同市の中貝宗治市長は「温情のある判断に感謝する。厳粛に受け止め、公共工事の適正執行に万全を期したい」とした。
一方、やはり台風23号による農業災害復旧工事で補助金の不正受給が明らかになった洲本市の柳実郎市長は「豊岡市とは補助金を交付する省が違う。現時点で洲本市の調査結果は確定していない。調査がまとまり次第、国と県の指示を受けて返還したい」としている。
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000249007.shtml