地震・津波想定し訓練 南あわじ署など
近い将来起こるとされている東南海・南海地震を想定し、南あわじ署は15日、同署や署近くの三原川河川公園で災害警備訓練を実施した。大規模災害時、人命救助を最優先とした初動活動ができるように確認するのが狙い。淡路広域消防南淡分署の救急隊員らも加わり、約30人が参加した。
訓練は午後1時半、紀伊半島沖を震源地とする震度6強の地震が発生、建物の下敷きになった負傷者が多数出る一方で、淡路島南部に津波警報が出された――との想定で行われた。
発生直後、同署会議室に災害警備本部を設置。本部長の山本隆俊署長に管内の各方面から被害状況などが報告された。
河川公園では、心肺停止の負傷者が車に閉じこめられているのを巡回中の署員が見つけ、本部に119番と救助班の出動を要請。駆け付けた救助班員らは、油圧式カッターなどで車のドアをこじ開けて救助し、救急隊員に引き渡した。
(2007年1月16日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/
洲本市で初の警防技術錬成会
阪神・淡路大震災から丸12年を前に16日、消防署員の初動態勢と警防技術を競い合う「第1回警防技術錬成会」が洲本市塩屋の消防訓練場で行われた。深夜の住宅火災を想定し、淡路広域消防事務組合洲本消防署員が本番さながらに消火・救助訓練に励んだ。
これまで本署や分署単位では訓練を行ってきたが、初心に帰って大がかりに実施した。現在の少人数分散配備体制に即して、火災、地震、災害時の初動警防活動の各隊のレベルアップを図るのが目的。通常の火災防御活動に指揮隊と救助小隊を追加して行った。
参加したのは本署と分署、出張所(職員184人)から選抜された4グループ計50人。このほか空気ボンベ充填(じゅうてん)や後方支援など80人が加わった。
開会式で署員は震災犠牲者に黙とうをささげた後、深夜に住宅密集地の5階建て共同住宅の3階から出火し、3階ベランダに要救助者1人がいるという想定で、1グループずつ訓練に臨んだ。署員は発炎筒がたかれた訓練塔に中隊長の指揮で突入し、消火と救助活動を展開。審査員が署員1人ひとりの動きや中隊長の指揮要領、情報の速報と共有、救助の技術などをチェックした。
坂本武・洲本消防署長は「グループごとに工夫して取り組んでおり、まずまずの成果があった。訓練内容を持ち帰って反省し、今後も署員の連携強化と安全管理を高める訓練を継続することが重要」と話していた。
(産経新聞2007/01/17 10:08)
http://www.sankei.co.jp/chiho/hyogo/070117/hyg070117000.htm