歌帖楓月 |
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ガイガー(25歳 男): おはようございます、皆さん! 先週は一本取られちゃったので、今回は素早くいきたいと思います! それでは「ロイエルと中将のドキドキ物語(……。)」続きをどうぞ!
::::: 「書類の取り合い」その9
「それは取れるよ。今のなし、返しなさい」 「……。嫌」 それだけ言って、返さないという意気込みのロイエルと、呆れている中将が、徐々に視線を強く硬くしながら見つめ合う。 「届いて当然だろう。返しなさい」 「だって中将、中見るでしょう? だから、返さない」 「見ないよ」 「ううん。さっき見たわ。見ないって言ってたのに。だから駄目」 再び、無言でお互いを見つめる。両者の間には見えない火花が飛んでいるような気がする。 ひょい、と、ロイエルは中将の肩から飛び降りた。そして十分な距離をおいて中将と向かい合い、自分の背後に本を隠す。 「これ、持って帰る」 ロイエルの言葉に、中将の目が細まる。 「何を言ってるのかな。返しなさい」 「いや」 ロイエルはきっぱりと首を横に振った。 中将は、ひた、とそれを見つめる。 「……そう」 ロイエルから、次の瞬間、頓狂な声が上がった。 「っきゃああ!」 いきなり、ゼルク中将がロイエルを抱きすくめた。 「あ、ちょ……っ……、中将っ、……や……っ」 脈絡のない行動に、ロイエルは動転した。 「なんで……? あ、だめだったら!」 後ろに回った手が、ロイエルの手から日記を取って行こうとする。 「渡せないかな?」 と、言って、にっこり笑った中将は、ロイエルの背後に腕を回して抱き締めたまま、顔を寄せた。 日記を守らねばならないが、このまま手が自由にならないのは、まずい、と、ロイエルは思ったが、その両手には日記が握られ、その日記には中将の手がかけられていた。 「う……、」 手が、動かせない、
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ガイガー: あーあーこのおっさんもとい、お兄さんは……。 もっとコメントしたいんだけど、ああ今、オフラインで雷が鳴りそうです! それじゃ皆様、さようならー! |
(73)投稿日:2004年05月16日 (日) 09時00分
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