歌帖楓月 |
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ガイガー管理官(甘党25歳 男):
こんばんはー! 秋ですね。皆さん。 秋といえば、栗! 芋! リンゴ! ナシ! 僕、甘いもの大好きなんです。今言った食材は、奥さんに頼んで、全部パイにしてもらいました! ああ、甘くておいしかった! 体脂肪率? ふふふ。秋にそんなこと気にしてたら、だめだよね!
それでは、IFの続きをどうぞ!
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キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』
DEEP METAL BATTLE [IF]1 第5話
「今回は彼女一人の責任、ですね」 中将の静かな声が響く。そろそろ夕刻、領主の館のサロンでは、中将と領主とその親族が集まっていた。 「全く同感ですな」 皆、異論はなかった。 「オウバイが紛争の首謀者に違いはないが。それとは別に、ロイエル、彼女を捕らえるべきですね」 中将はそう言って腕を組み、苦い顔でため息をついた。領主もごもっともです、と、芯から頷いた。 中将が、そういえば、と、つぶやいた。 「彼女の後見人は、ここの診療所の医師でしたね? 彼にも責任を取ってもらわねばなりませんね。監督不行き届きですから」 「……へっ?」 ところが、中将の言葉に対して、領主はすっとんきょうな声を出し、その顔色は青ざめた。そしてせわしなく手指を動かし始めた。 「いやっ、いや……ええ、そうです、たしかにそうですが、ドクターには何の責任もないのです。なあ、奥方や。って、……あ、いないんだった」 アンネ准将も領主の娘たちも、領主夫人もここにはいない。顔に書かれた落書きを洗面所で消している最中だ。 「いいえ。責任は無くとも、捕らえる理由はあるでしょう。ロイエルが言うには、彼はオウバイの共犯だそうです。一応は容疑の対象になります」 中将がやんわり微笑んでそう言うと、 「……う、うーん。そうなんですがね……」 と、しどろもどろに言い募り、最後にぼそりと本音を言う。 「ドクターは町に残っているたった一人の医者ですし、……それにあの、メアリの許婚で、……あ、奥方や!」 ここで、ようやく女性陣が室内に入って来た。しかし、顔の落書きはどうしても落ちなかったらしく、少しずつ残っていて、皆、苦虫を噛み潰した表情である。 「まったく! なんて子なの!」 まず、領主夫人は怒りの声を上げた。 「あなた! ドクターとの縁談、無かったことにしてもらえませんこと? こんな野蛮なことをする子の後見人なんて、……絶対にメアリの夫とは認めません!」 こめかみに青筋を立て、鬼のような形相の夫人に、領主はびびった。 「ひっ! ……へ? お前、今なんて?」 夫人は首を振った。 「縁談は無しですわ!」 そして、怒りの夫人は、中将の方を向いてこう言い放った。 「どうぞ中将、あの野蛮人3人をお好きなようになさってくださいまし! 煮るなり焼くなり売り飛ばすなり、どうぞご自由に! 領主の意見としても、それで良いですわね? あなた?」 「はっ! はいっ! 結構です!」 あっさりと、3人の身柄は国軍の管理下に置かれることとなった。
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ガイガー: これね、本編の同じ部分と読み比べてみると、なかなか楽しいですよ、お嬢さん?
よし、それでは、僕は栗の渋皮煮を食べに帰ります。 それではまた。
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(88)投稿日:2004年09月25日 (土) 20時31分
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