課長風月 |
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情報処理課分室 のぞき見 D.M.B. 第20回 78〜79話について
-------------------------------------------------------------------------------- 過去分 第1回 分室メンバー自己紹介 第2回 34〜35話 第3回 36〜38話 第4回 39〜40話 第5回 41話 第6回 42〜43話 第7回 44〜47話 第8回 48〜49話 第9回 50〜51話 第10回 52〜53話 第11回 54〜55話 第12回 56〜57話 第13回 58〜59話+裏話 第14回 60〜61話 第15回 62〜63話 第16回 64〜66話 第17回 67〜68話 第18回 69〜75話 第19回 76〜77話 -------------------------------------------------------------------------------- (課長風月の前置き)ここは、DEEP METAL BATTLE を、一部の登場人物がのぞき見しているページです。これもとりあえず作品の一つとして見てくださるとありがたいです。ネタバレありです。
ガイガー管理官(男 25歳): 皆さんこんにちは! 記念すべき第20回目に、僕の登場です! はははは! いやー、長かった!
ブルックリン(男 24歳): いらっしゃいませ皆様。やれやれ。
ジェニファー(女 23歳): まあ、でも、こちらが心配するほど大暴れはなさらなかったようですし。
ガイガー管理官: 僕、良識派だもの。三年ぶりに、友、ゼルクベルガー中将との再会、いや、懐かしかったな。
ブルックリン: 三カ月じゃないですか。その間、管理官が職場に顔を出したのはたったの10回です。
ジェニファー: 十日ではなくて、十回。
ガイガー管理官: 十回だけに、述懐する必要があるな。
ジェニファー: 駄洒落はけっこうです。本題にどうぞ。
ガイガー管理官: 駄洒落じゃなくてオヤジギャグだったのに……。
ブルックリン: どちらも、あまり良い意味ではないですよね。本題にどうぞ。
ガイガー管理官: 二人して本題本題って……。そんなに僕の活躍が聞きたいのかい? 仕方ないなあ。じゃ、 その時ぼくは、ゼルク君がそろそろ遊び来るころだろうと思って、お湯を沸かしていた。もちろん、彼が好きなジャスミンティーを入れるために。僕の気遣いの精緻さを示すように、きっかりとお湯が沸騰したところで、彼はやってきた。手土産に、僕の好きなリンゴのムース(菓子司『銀の翼』謹製 一日十個限定)を持って。ああ、おいしかった。あのムース。あの舌触りと香りがたまらないのよね。
ブルックリン: それで?
ガイガー管理官: 今度から、職場の茶菓子はリンゴのムースにしよう。僕が飽きるまで。
ブルックリン: 茶菓子の話じゃないでしょうっ!
ガイガー管理官: うお!? ブルックリン君が声を荒げるなんて!?
ジェニファー: 変な所で変な方向に話をまとめないように。
ガイガー管理官: すまんすまん。ムースのおいしさが呪いのように体に染み付いちゃってね。 はい続き。三カ月ぶりの彼は、鋭さと、なんかこう、「なんかあったな」という空気が漂っていた。こんなのわかるのって僕くらいだけどね。っていうか、のぞいてたからこそわかるんだけどね。 相手のことを推察したのは、僕の方だけじゃなくて、友人も同じだった。この三ヶ月の間にあごひげを生やして、すっかり「落ち着いたステキな大人の男性」になった僕を、彼は少し意外そうな表情で見つめ、しかし口に出しては何も言わず、ここのあたりが親友同士のあうんの呼吸よね、部屋に入った。 内心では深い思いやりのある軽い会話を交わしながら、僕と彼は茶を飲んだ。会話のはしばしに、三ヶ月間の動静を交えながら。お互いに、簡単な言葉を往来させるだけで、相手のことが手に取るように理解できる。ああ、友って素晴らしい。 以上。終わり。
ブルックリン: ええと、たしかにきれいにまとまってはいますが……。
ジェニファー: 管理官がまともなことを言うときは、必ず、何か企んでいたり、おちがついたりしますわよね?
ガイガー管理官: 当たり! ジェニファー君、賢い! 次回も僕登場! そんな、簡単な言葉の応酬だけで全てわかりあえるわけないじゃないのよ、ねえ? ずばり聞いちゃうもんね。
ジェニファー: やっぱり。見ていたくせに、さらに本人に聞くわけですね。
ブルックリン: あああ……。
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(36)投稿日:2003年08月24日 (日) 16時15分
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