歌帖楓月 |
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ガイガー(25才男 情報処理課管理官): こんばんはー!! こちらは、もうすっっかり秋ですよ! 食べ物がおいしくておいしくって、ごちそうさま! ええ? 僕が、いつにも増して元気そうだって? ハハハ、それはね。 昼のランチバイキングで、5皿くらいおかわりした所為かな!? さ、では、〔IF〕の続き、いってみしょうか!
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キャラクター入れ替え編『もしもロイエルとエミリが逆だったら・・・』
DEEP METAL BATTLE [IF]1 第8話
そして、再び、領主の館。 「ううっ、わかっていただけませんのね? 私は、ただ、あのお二人に命令されるがまま、働かされておりましたのよ?」 涙を流して肩を震わせるロイエルの、これで何度目かはわからない罪状否認だ。 対して中将は、表面上の微笑みとともにため息をついた。 「よくわかったよ、ロイエル。つまりドクターとオウバイとを捕らえて真相を聞くことができなければ、君は被害者であり続ける訳だね?」 ロイエルが、ひっく、としゃっくりを上げる。 「どうしてそんないじわるをおっしゃるんですの?」 「事実だろう」 ひっく、と、ロイエルがしゃっくりを続けた。中将が仏頂面になる。 「いいからその泣きまねをやめなさい」 「泣きまねじゃないですわ……。中将がひどいことばかりおっしゃるんですもの」 「一つ聞いていいかな? 何故、それだけ泣き続けているのに、顔が腫れないんだい?」 「日ごろの鍛練の成果ですわ。顔が腫れるなんて醜い姿、私にはありえませんわ。あ、中将、……私も質問してよろしいかしら? そろそろ、行間を読む、じゃありませんこと?」 ロイエルの意味不明な質問に、中将は、舌打ちをした。 「どうもいけないな、うちの管理官は」 ロイエルは、言ってることがわからない、というように、可愛らしく首を傾けた。 「なんですの? 管理官は関係ありませんわ?」 「だったら素直にロイエルになりなさい。話が進まない」 中将の指摘に、ロイエルは首をかしげる。 「あら? ですから、そろそろじゃありませんこと? でないと、夜が明けませんわ?」 中将は鼻で笑った。 「だったら認めるかい? 全部君がやったことを」 「……どうして? どうして、中将は、そんな意地悪ばかりいうんですの? ううっ……。ロイエル、身に覚えのない濡れ衣なんか、着る訳にはまいりませんわ……。あ、でも……」 ロイエルは、しばし、視線をさまよわせた。何かを、考えている。そして、「あ、今、わかりましたわ」とつぶやいた。 そして、こう言った。 「ああっ、でもでも、ドクターもオウバイ様も、かわいい私を育ててくださった恩人ですもの! ですから私はオウバイ様とドクターをかばいますわ! 中将、たとえ、か弱い私をひどい目に遭わせ続けて来たお二人であろうとも、この、何の罪もない私が、二人を国軍から守ります! ですから、中将、あなたを牢から出す訳にはいきませんわ!」 がしゃん。 「……ぁあっ!」 中将が、施錠をして牢から出て行った。靴の音のみが、石牢に響く。 「おかしいですわ! 二人をかばったら、ああなるんでしょう?」 返事はなかった。 「いやですわ! 意地悪しないでくださいな! 中将ったらぁぁ!」 遠ざかる靴音。 「……ちっ。作戦その2、失敗しましてよ。ちょっと自己犠牲精神のアピールが足りなかったかもしれませんわね」
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ガイガー: あれ。まだ続いてたのか。彼と彼女の攻防は。 どっちも食えない人たちだから、いい勝負だよね? それでは! |
(102)投稿日:2004年10月16日 (土) 23時24分
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