投稿日:2016年01月22日 (金) 18時44分
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みなさん、こんばんは。 寒い日が続きますね。 冬がやってきた、という気がします。
さて、今週の『あさが来た』は、ついに加野屋が銀行に向かって一歩を踏み出しましたね。 炭坑もグループ会社化して、あさも実業家として大きく前進しました。 一方で、せっかくのしんちゃん、ともちゃんの関係が、終わりを告げちゃいましたね。 いい感じだっただけに残念です。
では今回も、先週の土曜日から振り返っていきましょう。 新しい加野炭坑でも、あさが作業現場での細かい検査まで、自分でこなしていました。 この場面を見たときに、いずれ亀助さんに会えるな、と思ったら、後にそれが現実になり、よかったです。(笑) あさが、商法会議所から店に戻ると、新次郎が、亀助の手紙を携えて、えらいこっちゃ、と飛び出してきました。
亀助が、新しい炭坑からも、多くの石炭が出た、と知らせてきたのでした。 手紙の字、前回の山の売り物が出た、という時のものと全然違いますがな。(笑) 新次郎は、あさを抱き上げてぐるぐる回転しながら、大喜びしました。 忠興があさのおいどを叩くときと、似た体勢でしたね。(笑)
雁助は、あさの運のよさに舌を巻き、うめも同意しました。 でも、あさは自分の目で確かめて買ったわけですから、運で片付けられると、不満でしょうね。(笑) でも、晴花亭での新次郎と友厚の会話によると、もっともっと山を買おうといっているみたいで、調子こいているのは、間違いないですね。(笑) でも、まさか、実行するとは思いませんでしたが。(笑)
友厚は、新次郎に、大阪にできる紡績会社の話をし、糸の産業は流行る、と告げました。 新次郎は、これまで、両親やあさにいわれても、働かなければいけない、と思ったことは一度もないのに、千代に何で働かへんのだす、と聞かれたことが、ぐさっと胸に刺さった、といいました。(笑) さらに、新次郎は、父親は、娘にだけは、一本筋の通った格好いい男だと思われたいものだ、といい、友厚もそれが男というものだ、と答えました。 そして久し振りに、新次郎は美和と三味線を奏でました。
徹夜明けのあさが、千代の元に行こうとすると、よの、かよと三人で、今井家から贈られた豪華なおひな様を取り出していました。 あさと新次郎のことを尋ねる千代に、よのは、昔は不満もあったが、今では、夫婦には、それぞれ合う形があり、互いに話を聞き支え合っていれば、それで一つの形だ、と思うようになった、といいました。 千代は、素直に分からないといいました。
そこへ、あさが入ってきて、手伝いを申し出ました。 あさと飾るのは初めて、という千代に、小さい時は一緒に飾っていた、といい、自分が子供の頃、姉のはつと一緒に飾っていた話をしました。 はつに、おひな様もいろんな経験をしてたくましくなるから幸せになれる、といわれたことを思い出し、そのとおりになった、と実感しました。 千代に、あさがおびなに似ている、といわれ、あさはショックを受けました。(笑)
政府は、日本銀行を創設し、近代的な金融制度を整えていきました。 そして、明治15年の七夕を迎えました。 笹の葉には、「ラムネがのんでみたい 千代」と書かれていました。 あさが、さちに呼ばれ、昨年、千代が作った七夕飾りを見せられました。 その中に、「おかあちゃんといっぱいあそべますやうに ちよ」と書かれた短冊があり、あさは、胸を痛めました。
一年で、自分の名前を漢字で書けるようになり、カタカナも書けるようになったんですね。 こんな何気ない描写で、子供の成長を表わすなんて、お見事です。 あさは、押し入れに閉じこもって、泣きました。
晴花亭では、友厚が美和に、新次郎は、ただ女房を見守るだけでなく、大きいことのできる男だ、といいした。 美和は、そんなふうに思われるのを新次郎は嫌うが、自分も彼が人を引きつけるのは、ただ優しいからじゃないと思っている、といいました。 美和が、席をはずそうとすると、友厚が胸を押さえて苦しみ出しました。 友厚は美和に、どうかこのことは内密に、と頼みました。
加野屋では、あさと新次郎、そして千代が写真を撮っています。 写真屋は、『マッサン』に引き続き、はるかさんです。 あの時は、余市で出征する一馬と家族写真を撮ってもらったんでしたね。 エマだけ笑わなかったのよね。(笑)
家族写真といえば、『カーネーション』を思い出します。 金糸の入った布百反を仕入れ、集中して洋服を作るため、直子を12月中、勝さんの実家に預けていたのよね。 そして、ようやく迎えに行って、糸子と勝が、優子と直子と家族水入らずで、お正月に家の前で家族写真を撮ったのよね。 懐かしいなぁ。
で、先ほども書きましたけど、あさは、よさそうな鉱山の話が出る度に、その山まで足を運び、その目でじかに調べながら、買い広げました。 この資金は、どう工面しているんでしょうね。 それこそ、炭坑の営業権でも担保にして、あこがれの銀行から借りているのかな。 それなら、自前で銀行をつくって、そこから加野炭坑として融資を受ける方が、得なのにね。(笑)
そして、九州の炭坑では、これまた先ほど書いたように、我らが亀助さんの登場でがんす。 一週間出なかっただけなのに、懐かしいなぁ。 ふゆは、さすがにふけメイクしないと出せませんから、登場しないのもいたしかたありません。 うめも、老体にむち打ってあさに同行しているのね。(笑) この前も、倒れていたのに大丈夫なのか。
あさは、九州に持ってきた商いの本を読み切り、『通常動物』という子供向けの博物学の教本を読んで、宇宙間に想像を巡らしたりしていると、見慣れた挿絵に手が止まりました。 それは、ペンギンの絵でした。 友厚からファースト・ペンギンの話を聞かされたのも、加野炭坑でしたね。(笑) その絵を見て、再び気合いを入れ直しました。
加野屋では、男性が社長を訪ねてきますが、それは榮三郎ではなく、あさのことでした。 榮三郎の気持ちを察した雁助は、彼らを追い返しました。 榮三郎は、八代目になって7年も経つのに、あさにはかなわない、みんなが彼女を店主と思うのにも慣れた、といいました。 そんな様子を、客の山崎が黙って観察していました。
そこに、九州から、あさとうめが、なんと宮部を連れて戻ってきました。 宮部さんにもまた会えるとは、感激でがんすな。 宮部は、おしゃれな洋装姿でした。
その宮部を交えての食事は、テーブル席でステーキなどの洋食でした。 宮部も、フォークとナイフを使いこなしていました。 正直、九州の山奥にいて、こんなマナーを身に付ける機会なんてなさそうな気が。(笑) その席で、宮部は、あさの思惑どおり順調に石炭が出ている、山を見捨てず復興させたのは加野屋の皆さんのおかげとみんないっている、と持ち上げました。
あさが、櫛田と女の約束を交わしたから投げ出さなかったというと、榮三郎も雁助は、男連中はみんな山を捨てようと主張した、と宮部に語りました。 それを聞いた宮部が、今の自分や山があるのは全てあさのおかげ、炭坑の者は今でもあがめている、と褒めあげると、彼女は恥ずかしがって、席を立ってしまいました。 宮部は、あさがいなくなっても彼女を褒め、岡出しの格好で山に入ってきて、大きな目で見張られると、石を掘る量も増える、といいました。
その夜、あさが千代の耳たぶを触って寝かしつけていると、新次郎が入ってきました。 あさは、大事な相談があるといいますが、新次郎は、隙を見て逃げ出しました。(笑) 新次郎は、宮部に大阪の夜を楽しんでもらう、と二人で出て行きました。 後を追おうとする榮三郎に、美和のところかと聞くと、今日は、天ぷらかうどんだといっていた、といわれました。 天ぷらとうどんじゃ、行って来るほど違いまんがな。(笑)
榮三郎はあさに、新次郎への相談というのは銀行のことだろう、と聞きました。 あさは、榮三郎は頭がよく、小さい頃から商売熱心だった、弟の久太郎とは違って立派だ、と褒めました。 世間が、榮三郎の影が薄い、と思っていようと、あさだけは、彼の才能を見抜いている、ということよね。 あさは、やはり加野屋は銀行になるべきだといい、もう一つ相談があるが、改めて話をする、といいました。
あさは、商法会議所で、久し振りに友厚と会いました。 今、神戸で桟橋の会社をつくっている友厚は、あさに、加野屋が、いよいよ大阪一のステージに復帰しそうという話が聞けて元気が出た、といいました。 新次郎や榮三郎、雁助に相談する前に、友厚にいっちゃったのね。(笑)
あさは、顔色が悪くやせた友厚の身体を気遣いました。 友厚は、元気過ぎて、やりたいことが次々と頭に浮かんできて困っている、と虚勢を張りました。 あさは、『通常動物』のペンギンの話をしようとしますが、三坂が来客を告げに来ました。 その話を聞きたい、という友厚に、いつかまたきっと、とあさはいいました。 てっきり、この話をする機会は訪れない、そんな布石だと思ったのに、外れちゃいました。(笑)
去り際に友厚は、もし私が死んでも自分がつくった大阪は残る、そんな仕事をしなければならない、と言い残しました。 あさは、自分の胸に小さな不安を感じました。
加野屋では、榮三郎が雁助に、自分は今からでも銀行をつくるべきだと思う、と現在の心境を語り、彼の意向を尋ねました。 みんなで加野屋の暖簾を大事にといった正吉のことを思い出した雁助は、ここが自分の潮時だ、とつぶやきました。 そして、大阪財界に250年の重きをなす老舗、加野屋はお金を扱う仕事をやめてはならない、暖簾を守るため銀行にしよう、と答えました。
この会話を新次郎、よの、かよが聞いていました。 立ち聞きする彼らが悪いのか、こんな大事な話をあんなところでする榮三郎が悪いのか。(笑) それはともかく、おかげで、加野屋が銀行になるという噂話が店の者に広がり、大騒ぎになりました。 弥七の銀行員なんてはんこみたいな名前、という意見には笑わせていただきました。
よのはあさに、銀行と両替屋の違いを尋ねました。 あさは、銀行はカンパニーだ、と答えました。 これは、会社組織にするかどうかという組織論の話で、本質的な業務内容の違いを説明していませんね。(笑) でも、よのも店の者も、一番知りたいのは、その組織形態なのよね。(笑)
あさは、働き手一人ひとりに給金を払って、店の者は住み込みではなく、そのお金で暮らすことになる、と説明しました。 よのに、男衆に自分で食事の用意ができるのか、と聞かれたあさは、通いか住み込みか各自に選んでもらうといい、大事なことを気付かせてもらった、と感謝しました。
さらに、あさは、石炭の商いが大きくなったので、これを独立させて別の新しい会社にしたい、といって、折り鶴を使って説明しました。 そして、その社長に据えたい意中の人を、よのに伝えました。 もう、ほとんどの人は、新次郎だ、と察しがついたでしょうね。(笑)
あさが宮部に、社長の話をしているところに、新次郎がやってきました。 あさは、大事な相談がある、といっていたが、日が経ち心を決めた、と新次郎に告げました。 そこに千代が、うめを連れてやってきました。
うめは、雁助のことを気にしており、あさは、支配人になって仕切ってもらうつもりだ、といいました。 うめは、暖簾分けにこだわりますが、あさは、銀行にはそれがないが、支店という仕組みがあり、一番大きな店の支店長になってもらいたい、と説明しました。 新次郎は、支店長と暖簾分けは違うといい、うめは、番頭のこれまでの滅私奉公ぶりを評価し、悪いようにしないでほしい、といいました。 純喫茶アイドルのマスター甲斐さんが、悪いようにしないからって悪い奴の台詞だよね、といっていたことを思い出しました。(笑)
うめの発言に驚くあさに、新次郎は、古参の如才ない奉公人同士、どこか心が通じ合うのじゃないか、と答えました。 銀行設立後も雁助を頼りにしていたが出て行くだろうか、と気にするあさに、新次郎は、そうなっても、雁助が選んだ道を止めてはいけない、といいました。 あさも、商いをどんどん変えていこうとしているのに、雁助だけ変わらないでほしいと思うのは身勝手な話だ、と自分にいい聞かせました。
厨房のうめのところに雁助がやってきて、そろばんを弾いている間に時代がすっかり変わった、商いを一家みんなで守るという考えがなくなってしまった、と嘆きました。 うめが、みんな雁助には加野屋にいてほしいと思っている、もちろん自分も、というと、雁助は、一緒に加野屋を出ないか、と誘いました。
そこへ、遠賀(おんが)川の河童とキュウリを食べたがっている宮部を見送るあさが、通りかかりました。(笑) あさは、気を利かせて興味津々の宮部を店の外まで強引に引っ張っていき、追い立てるように帰らせました。
うめは、返事ができず、よろけてかまどにぶつかり、あわてて落ちそうになった鍋を支えようとした雁助が、左手に火傷を負ってしまいました。 謝るうめに雁助は、火傷は自分のせいだといい、さっきのは嘘だ、あなたを連れ出したら、あさに何で、何で、と追いかけられてしまう、といいました。 うめのためらいで、その答えが分かってしまったんでしょうね。 雁助にとっては、一生一代の大勝負でしたね、よく頑張りました。 どこにも行かないことを確かめるうめに、雁助は、銀行になるまでいる、ときっぱりと答えました。
それからしばらくして、榮三郎は、店の働き手たちを集め、三年後の開業を目指し、加野銀行の看板を掲げると、加野屋の新たな船出を宣言しました。 雁助は、これから榮三郎は頭取と呼ばれるようになる、と説明しました。 榮三郎に促され、あさは、暖簾を守るため時代に合わせ変わる必要がある、銀行で成功しているのはほんの一握り、加野屋はその一握りにならなければならない、とあいさつしました。 さらに、石炭の商いを切り離して、正式に一つの会社にする、と付け加えました。
その後、新次郎は、雁助と向き合い、銀行ができたら出て行くつもりだろう、と切り出しました。 雁助は、銀行になったら、両替屋の加野屋はおしまい、自分もお役御免だ、石炭の商いは面白くない、お金という得体の知れないものを扱うのが好きだ、といいました。
新次郎に、好きなのは正吉に教え込まれた信用だろう、と看破された雁助は、自分のような頭の固い者が榮三郎のそばにいたら、その成長の足を引っ張るかもしれない、と語りました。 新次郎は、自分が何をしたいかよく考えろ、その結果、もし出て行くなら、暖簾分けはできないが、出店資金を用意する、それが加野屋から雁助へのせめてもの恩返しだ、といいました。 雁助は、正吉と似ていないようで似ている、あさは人を見る目がある、と新次郎に告げました。
うめたちが、厨房で新社長の噂をしていると、新次郎が、血相を変えてやってきて、あさを探し回りました。 ようやく部屋で正対すると、あさは、石炭会社の新社長は新次郎だ、と告げました。 抵抗する新次郎に、女社長は政府が認めない、それに新次郎ほど大阪商人に好かれている人はいない、とあさはいいました。 あさは、みんなから楽しそうに声を掛けられるのは才能だ、よのも榮三郎も賛成した、と続けました。
商売に身を入れるなんて金輪際ない、という新次郎に、あさは、仕事はすべて自分がするから社長になってほしいと懇願し、友厚からもナイス・アイデアといわれた、と続けました。 要は名前だけ使わせろ、ということね。(笑) そんな社長なら、私も喜んでなります。(笑)
新次郎が、文句をいいに商法会議所へ行くと、中は騒然としており、奥に進むと、友厚がソファの上に横たわっていました。 新次郎は、造幣局の桜を親子で見に行った礼を述べ、通り抜けを実現させたことをひけらかさない友厚にかっこつけというと、それはちゃらんぽらんに見せながら、いいところを持っていくあなたの方だ、と返されました。
新次郎が、自分を社長にというあさへの入れ知恵を批難すると、人の上に立つ者は、戦の時代は力が求められたが、今は人の話を聞く力だ、と助言しただけだ、と友厚にいわれました。 うん、すん、ふう、といってうなずくだけだ、という新次郎に、友厚は、それが得意な男はなかなかいない、あなたは自然にそれができる、と褒めました。 新次郎が、政治家になって日本を動かすこともできたのに、どうして人に力を貸し、汚名を被るのか、と尋ねると、友厚は、自分が認められなくても、みんなでつくった大阪が残ればそれでいい、といいました。
やっぱりかっこつけだ、という新次郎に、最後に一つかっこつけさせてほしい、もうあさに会いたくない、こんな姿を見せたくない、と懇願しました。 さらに、あさに必要なのは新次郎だ、二人は相思相愛、比翼の鳥だ、これからは外からも彼女を支えると約束して欲しい、と頼みました。
なんで突然、中国語で相思相愛なんていったのか、理解不能です。(笑) 比翼の鳥というのは、二羽で一羽、とっても仲よしの男女、という意味でがんすな。 同じ『長恨歌』に出てくる連理(れんり)の枝という言葉も同じ意味で、こちらの方は『ウェルかめ』の中で出てきましたよね。(笑)
あさは、新次郎を社長にと思ったのは、友厚の会頭辞任騒動の時だった、といいました。 そして、自分はどんな手伝いもするから社長に就任してくれ、とお願いし、榮三郎もよのも、頭を下げました。 新次郎は、自分はご神体じゃない、といいつつ、みんなが明治の世を前に進んでいくため、自分のようなペラペラな盾が必要なら引き受けるとついに陥落しました。 ぶんぶん振り回す巾着袋というプロペラもありますからね、この盾、かなりの推進力なんじゃないでしょうか。(笑)
それを聞いた雁次郎は、えらいこっちゃ、みんな、新次郎さんが働くゆうてはりまっせ、と驚き、弥七もびっくりぽん、座敷が沸き立ちました。 なんと、男衆に胴上げされてしまいました。(笑) こうして、加野屋にまた一つ新しい風が吹きました。
新次郎は、友厚のことを気にするあさに、彼との約束どおり、しばらくは忙しくて大阪にいない、と告げました。 二人こそ比翼の鳥だ、という新次郎に、あさは、友厚はずっと先を見通し、永遠に追いつけない、とため息を吐きました。
その頃、もう一組の比翼の鳥、うめと雁助は、厨房で火傷の手当をしていました。 うめは、いつか加野屋を出て行くまで、雁助の世話をする、ときっぱりといいました。 雁助は、うめの背に手を回しますが、あと数センチ、というところで止まってしまいました。 うめも、当然、その気配は察していたでしょうしね。 互いの分別が、ためらわせるのよね。
友厚は、死を覚悟したかのように精力的に働いています。 新次郎は、炭坑関係の資料の山に押しつぶされそうになっています。 あさが、友厚の体調を気にすると、新次郎は、仮にそうでも面倒をみてくれる人がたくさんいるから心配ない、といいました。
そして、年が変わりました。 店には、山崎が入り浸っています。 晴花亭では、あさが美和と新次郎の話をしています。 あさが辞そうとすると、三坂が険しい顔で入ってきて、友厚が明日東京に行ったら、もう二度と大阪に戻ってこられないかもしれない、と告げました。
事情を知っている美和は、こんなに急に悪くなるなんて、と嘆きました。 何も知らないあさに、三坂は、東京で療養生活に入る、実は半年も前から入院を勧められていたが、仕事が残っていると身体にむち打って働いていた、と説明しました。 さらに、友厚が死んだらあさに渡してほしいと頼まれている、とペンギンの写真を手渡しました。 おいおい、まだ死んでないのに渡しちゃだめじゃん。(笑)
旦那衆とともに晴花亭にやってきた新次郎が、かっこつけすぎだ、このまま行かせたら駄目だ、とあさの手を引っ張って、商法会議所に向かいました。 新次郎は廊下で立ち止まり、自分はもう大事な話をしてしまい気持ちも受け取った、一人で行ってこい、とあさを送り出しました。 あさが部屋に入ると、友厚はソファの上で寝ており、机の上に薬が散乱していました。
目覚めた友厚は、あさの顔を見て、これは夢なのか、といいました。 九州の山であさが目覚めたときの逆パターンでしたね。 あの時、友厚がファースト・ペンギンの話をして、布に書かれたペンギンの絵を渡して去って行ったので、意識して重ねてきたんでしょう。 自分とは会わないつもりだったのか、とあさがなじると、友厚は、苦笑いを浮かべながら、そんな気持ちもあったが、ささいな方の話を聞いておけばよかったと何度も思い出した、といいました。
あさが、自分は友厚に道を照らしてもらいここまで歩いてこられた、まだ何も返していない、というと、彼は、道を照らしてくれたのはあなたの方だと語りました。 そして、友厚は、出会った時に、勝手にぶつかって何も言わず逃げるとは、それでも日本男児か、とあさに怒られた話をしました。
初めての大坂で、年端も行かぬ女の子に怒られたことが忘れられず、英国留学中も日本男児であることを自覚したときになおさら思い、それで手紙を書いた、と語りました。 さらに、あさのような興味深い人に会える大阪に関心を抱いたら、新政府で、大阪の判事になった、といい、彼女から、くそ食らえだす、といわれたことを思い出しました。 回想シーンでのみんなのちょんまげ姿、懐かしかったです。(笑)
続けて、御船奉行の時、武士を見下す大阪商人に嫌な目に遭ったので、最初は大阪が嫌いだったといいました。 友厚は、白蛇はんに借金を断られたことをまだ根に持っていました。(笑) でも、一度仕事をしてみたら、大阪商人ほどきっちり信用できる者はいない、確かに歴史を変えてきたのは武士でも、それを支え活力を与えてきたのは、いつの時代も商人だった、それで考えを改めた、と語りました。 そして、自分は大久保のようにまだ何も残せていない、最期まで私は、この国の未来のために命を懸けたい、とあさに決意を述べました。
あさは、前向きな友厚に感激し、やっぱりペンギンはあなただ、といいました。 そして、子供の教本に企鵞(ペンジュン)という名前でペンギンのことが載っていたと、ささいな方の話をようやくすることができました。 その話を聞いた友厚は喜び、涙を流しました。 こんなことで、何で喜んだり、泣いたりするのか、理解不能です。(笑)
友厚は、砂時計の砂が尽きようとするなか、あさの顔の横に九州の炭坑で渡したペンギンの絵を並べ、笑いながら、見比べるように眺めていました。 そんな様子を、廊下の壁にもたれながら、新次郎が耳を傾けていました。 東京で療養生活を始めた1か月後の平成18年9月、友厚は息を引き取りました。 あさは、本当に友厚に二度と追いつけなくなった、といいながら、新次郎の胸で泣きました。
とうとう、亡くなっちゃいましたね。 あとは、雁助とうめの恋の行方ですか。 このネタも、サトシ問題のように引っ張りますね。(笑) 山崎が、どんな役回りをするのかも楽しみです。 そして、我らが鈴木梨央ちゃんが予告編に出ていたので、明日登場ですね。 時が流れて、銀行設立の日を迎えるのかな。 これからも目が離せません。
さて、第15週の関東地区の最高視聴率は、雁助に銀行参入を止められていると愚痴るあさに、友厚が、今は金融制度の過渡期だから、しばらくは様子をみたほうがいいといった12日(火)の24.3%で第1位でした。
月曜から土曜までの詳細は、22.8%、24.3%、23.4%、22.1%、23.7%、23.7%で、第15週の週平均は23.33%、『ごちそうさん』の第15週の平均は22.40%、『花子とアン』の第15週の平均は24.17%、『マッサン』の第15週の平均は20.42%、『まれ』の第15週の平均は19.08%、でした。 ドラマの全平均は23.10%、『ごちそうさん』は22.21%、『花子とアン』は22.51%、『マッサン』は20.25%、『まれ』は19.49%でした。
関西地区の最高視聴率は、友厚が新次郎に、しんちゃん、ともちゃんと呼び合おうと提案した11日(月)と、九州から帰ってきたあさが、新しい山を購入する証文を交わしたと報告した14日(木)の21.8%で第2位でした。 名古屋地区の最高視聴率は千代からおびなみたいだといわれたあさが、自分と遊べますように、と書かれた昨年の短冊を見て泣いた16日(土)の24.7%で第1位でした。
『真田丸』の第2回は、関東地区が20.0%で第2位でした。 ちなみに、八重の第2回は18.8%、官兵衛の第2回は16.9%、花燃ゆの第2回は13.4%、でした。 全平均は、真田丸20.00%、花燃ゆ15.05%、官兵衛17.90%、八重20.10%です。 関西地区は、21.8%で堂々の第1位でした。 名古屋地区は、20.3%で第2位でした。
いやぁ、今週も面白かったです。 三谷さんの大河愛が、ビンビン感じられるストーリーでした。 まず、テーマソングから入って、有働さんの前話からの流れの説明があって本編に、これが最高です。 いつからでしょうね、大河も朝ドラも、テーマソング前にドラマを挿入するようになったのは。 今回は、昭和大河といった郷愁が感じられ、楽しませてもらっています。
三谷さんらしい小ネタも、交え始めましたね。 薫がこっそり持っていた扇がピンチに繋がったり、二度も斬死体に抱きつかれたり。(笑) とりが、信幸のいうことを聞かない、というのも二週重ねてきましたね。
前回、将棋で見せた信繁と信幸の性格の違いも、今回、さらに描き込んできました。 山道でも近道を通ろうとする信繁と、安全第一で下道を選択する信幸。 斬ることをためらう信繁に、冷徹に斬り殺す信幸。 今後も、将来に向け、この二人の性格が、描き分けられるんでしょうね。
家康も、人間味溢れる描き方でしたね。(笑) 正信から蕗の葉が火傷に効く、と教わる場面は、後の薬草マニアへの布石でしょうね。 あえて石川数正に、徳川家中は一心同体、心配ご無用、といわせたのも、伏線でがんすな。 武田を滅したことはめでたいのに、ちっとも嬉しくないのは何故じゃ、という台詞は、『風林火山』で山本勘助を演じていた内野さんに、三谷さんが言わせたかったんでしょうね。(笑) これも過去の大河へのオマージュの一つですね。
オマージュといえば、段田さんは、『秀吉』でも一益を演じていましたよね。 このあたりも、三谷さんが意識したキャスティングかも。 その一益に、小山田信茂が、穴山梅雪や木曽義昌と違い、自ら裏切った卑怯者だ、と説明させる場面は、お見事でした。 さすがは、三谷さんです。
勝頼の最期も、しっかりと描いてくれましたね。 天目山といわずに木賊山(とくさやま)と表現したのは、三谷さんのこだわりなんでしょうね。 亡くなったあとも、愚鈍な男ではない、武勇に秀でていた、と正信に賞賛させていましたしね。 最後まで、優しい目線を忘れませんでした。
そして信玄役で登場したのが、昨年亡くなられた林邦史朗さん。 長年、大河の殺陣を指導されてきた方です。 顔当てが残念でしたけど、そうしないと映せないくらい、やつれていたのかもしれません。 今作は、中川邦史朗さんが、指導されています。 お弟子さんなんでしょうね。
今回も、見所は、昌幸の手のひら返しでしたね。(笑) 自分を責めたかと思うと自分は悪くないといってみたり、くじを引けといったり、こんな大事なことをくじで決めていいのか、といったり。 こんな上司に仕えたら、たまったもんじゃありませんね。(笑) 次回も楽しみです。
それでは来週も、焦りは禁物、無理はせず、慎重に落ち着いて考え、因縁というものは実に面白いと知り、お屋形様が何を託されたかを考え、己のふがいなさを責め、大事なことはくじで決めると腹を据え、どの道を選ぼうと織田の脅威から逃れられないと知り、ここ一番ではためらわず、真田はまだ終わっていない、そんな気概で、こぴっと仕事がんばれば、自分にとって一番大事な真田一族は、一心同体、心配ご無用じゃんね。
「あえて火中に身を投じてみるのだ。真田は織田につく。信長に会うてくるぞ」 CATCH A DREAM!! |
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